安倍晋三はアベノミクスと自民党総裁としての高市早苗任命責任の国民に対する説明責任から敵前逃亡した

2013-06-25 06:53:07 | 政治

 安倍晋三が「日本の雰囲気は、大胆な金融政策と、機動的な財政政策という、私の打った1本目、2本目の矢で、ガラッと大きく変わりました」等々、自らの経済政策であるアベノミクスに100点満点、あるいはそれ以上の自己採点をつけておきながら、参議院野党が予算委員会で安倍晋三出席のもと、アベノミクスについて国会で議論する必要があるとして集中審議を求めたのに対して与党が反対、そのことを以って6月21日(2013年)の当ブログ記事――《安倍晋三のアベノミクスにつけた自己採点100満点に対する国会追及回避は卑怯な敵前逃亡 - 『ニッポン情報解読』by手代木恕之》に自己採点のみを以って国民に対する説明責任とするのも極めて無責任な話である、他者の採点を受けて立って、自己採点の妥当性を問うのが、国民に対する説明責任を公平に果たすことができる正々堂々の遣り方であって、それをしないのは敵前逃亡だと書いた。

 結局与野党が集中審議開催で折り合うことができず、6月21日に参議院予算委員会委員長の民主党石井一が職権で6月24日の集中審議開催を決定した。

 安倍晋三の自己採点100点満点が果たして妥当な採点なのか、それとも宣伝混じりの過大評価なのか、少なくとも100点満点ということはあり得ない話だから、どれくらい割り引かれるのか、あるいは意外なウイークポイントがあって、それが明らかにされるのか、相互採点を通じた国民に対する一定の説明責任を期待した。

 また、高市早苗自民党政調会長が原発事故がなければ存在することはなかった原発事故関連死者が多く存在する事実を無視して、「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」ことを原発活用の条件とした発言の適切性と、高市早苗を自民党政調会長に用いた安倍自民党総裁としての任命責任も集中審議の中で追及を受けることになるだろうから、それらの説明責任にも期待した。

 ところが、6月24日の参議院予算委員会に出席を求められた安倍晋三や麻生太郎ら関係閣僚と自公議員が欠席、当日の参議院予算員会は石井委員長が議長職権で開催に至った経緯等の説明のみで10分で閉会となった。

 安倍内閣は欠席理由を書面で委員会に伝えたという。

 欠席理由「与野党で合意したものではなく、平田健二参院議長の不信任決議案が処理されていない」(MSN産経

 与野党で合意していなくても、委員長の職権による各決定は国会法等で認められていて、石井委員長も法律に基づいた職権で集中審議開催を決定したのだろうから、いわば法律で認められていない越権行為というわけではないのだから、合意したものではないというのは理由とならない。

 また、例え「平田健二参院議長の不信任決議案が処理されていない」としても、アベノミクスを国会の場で野党の追及を受けながら国民に説明する責任、高市早苗を政調会長に用いた安倍晋三の自民党総裁としての任命責任に関わる国会の場での国民に対する説明責任は避けることのできない義務として受けて立たなければならない問題であって、別問題とすべきを、別問題とせずに集中審議を受けて立つことなく欠席した。

 要するに安倍晋三はアベノミクスの妥当性と高市早苗任命責任に関わる両方の国会の場で行うべき国民に対する説明責任から敵前逃亡したに過ぎない。

 アベノミクスの妥当性に関して言うと、安倍晋三は国会の場ではない、いわば場外での100点満点の自己採点のみを国民に対する説明責任とする一方的な自己都合の押し付けで終わらせていることになる。
 
 安倍晋三らしいと言えばらしいのだが、卑怯な遣り方だとは気づかないでいる。

コメント
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