日々是マーケティング

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ユニリーバジャパンの新聞広告

2011-04-27 15:57:23 | ビジネス
今日の新聞にユニリーバジャパンの全面広告が掲載されていた。
「ユニリーバ東日本大震災募金」
「小さな積み重ねが、未来を創る大きな力に」という、キャッチコピーが使われている。

この広告を見て「時代だな~」と感じた。
それは、「1クリック・1ツィート」で、募金ができる仕組みになっているからだ。
「一人1日1回」という制約があるが、企業側としても決して「募金」だけを目的とはしていないような気がするのだ。

その理由は、1クリックするためにはユニリーバのサイトに行かなくてはならない。
そして、ツィートするにしても見当はずれな「○○なう」では、チョッとつぶやきにくいのでは?
もちろん、フォローする側も「場の雰囲気」に合わせた内容になるはずだ。
当然、内容は「東日本大震災」の応援メッセージか、この募金に付いての「つぶやき」となるだろう。
その拡がりを考えれば、新聞やテレビなどのメディアに取り上げられない募金方法であっても、ユニリーバという企業を知ってもらい、企業の社会活動に理解をしてもらえるという仕組みでもあるのだ。
むしろ、生活者にダイレクトなカタチでユニリーバの社会活動に賛同をしてもらえるという仕組みだといえる。

もう一つこれまでと違うと感じるのは、募金を託す相手だ。
「ユニセフ」のように一般的に知られている団体だけではなく、「OXFam Japan」という、(大変失礼ながら)余り知られていない団体もある。
共通しているのは、「子供と妊婦さん」などを対象としていることだろう。
「未来を創る大きな力に」という、キャッチコピーにも大きな意味をもっているコトになる。
逆に、この募金に参加するのであれば、「子供や妊婦さんを支援したい」という気持ちを持っている人向きだといえる。

震災発生から、1ヵ月半が過ぎた。
日本赤十字などに集まっている募金額は、これまでに無いほどだという。
そのスピードでも、「阪神淡路大震災」を大きく上回る。
1日も早く、それらの義援金を被災者の元へ・・・という気持ちが高まる。
しかし、余りにも甚大すぎるために集まった義援金だけでは、長期的な支援は難しいとも言われている。
もしかしたら、「義援金」の使い方・募金の集め方の第二段階に入ったのかも知れない。

この広告を見て、思ったことがある。
それは「日本人にとって、折鶴は祈りと平和の象徴」だというコトだ。
広告の背景色の青い空に舞う鳥たち(鶴である必要は無い)のように、自由に子供たちが駆け回われる日がくることを願うばかりだ。