日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

シンプルな力強さ-「復興の狼煙ポスタープロジェクト」-

2011-04-21 11:22:20 | アラカルト
見るばかりのfacebook。
相変わらず「お友達」は、殆ど増えていません。
チェックだけはそれなりにするので、「お友達」がどんなことに、「いいね!」をポッチとしているのかくらいは分ります。
そんな中に、「これは!」と思うような情報も。

今日は、そんな情報を得てエントリ。
「復興の狼煙ポスタープロジェクト」について、紹介されている方がいらっしゃった。
私は、このプロジェクトを知らなかったのだが、ポスターを見て「あぁぁ、人って凄い」と単純に感じたのだった。

「被災者」という言葉を使うとき、心のどこかで「可哀相な人たち」という気持ちは無いだろうか?
意識をしていなくても、心の奥底で「自分(たち)ではなくて良かった」という安堵感と共に、そんな気持ちを持っているような気がする。
でも、実際に被災された方々は過酷な状況の中でも前を向き始めている。
それも、私たちが想像するよりも遥かに力強く、前を向き動きはじめている。
「可哀相な人たち」と思うコトが、恥ずかしく感じさせるポスターだ。

正面を見据えた被災者の方々の表情だけの写真と、シンプルなコピーだからこそ、こちら側(=受け手となる私たち)にグッとくる迫力と力強さを感じさせる。
「東北人の力強さ」という言葉ではなく、「人としての力強さ」というモノだ。

もう一つ、このプロジェクトHPのトップにある言葉に注目してもらいたい。
「3月11日  地球が小さな呼吸をしました。」という言葉で始まっている。
あれほどの被害を起こした大地震、その後の津波に対して恨み言をいっていないのだ。
そこにあるのは、ただただ悲しみ。
自然の脅威に対して、謙虚でありながらそれを乗り越えようとする人たちの姿。
支援した全国、全世界への感謝のメッセージとなっている。
その意味では「広告のお手本」にもなりそうな、ポスターでもある。
おそらく東京の代理店が企画し、作製したらこのようなポスターは作れなかったように思う。
被災地のことをよく理解しているからこそ、作ることができたポスターだと思う。

今、百貨店やスーパーなどでは「Buy東北キャンペーン」が盛んに行われている。
できれば、このポスターを貼って、キャンペーンを展開して欲しい。

それにしても、覚悟を決めた人たちというのは、なんとカッコ良いのだろう。
東京で覚悟も無く、頭を下げたり党利党略にいそしんでいる人たちが、かすむのも当然か・・・。