■豪雨を跳ね返して
第七師団創立51周年及び駐屯地創設52周年記念行事については、第七師団創設51周年 記念行事 2006年5月28日として既報であるが、本日は訓練展示の様子を紹介したい。
日本最大の機甲部隊観閲行進は、前年の行事と比して豪雨という悪天候下で行われたが、訓練展示では降雨量は小康状態へと向かうものの、レンズが曇り、使用に耐える写真が少なかったが、その中から数枚を紹介したい。非常に不鮮明な写真であるが、ご容赦いただければ幸いだ。
特科部隊と戦車連隊情報小隊。この訓練展示の様子は、会場を向かって左手で撮影したが、指揮官巡閲などは会場右手、観閲行進に向けての移動や観閲行進、そして訓練展示は会場左手で撮影した方が良好な写真が撮影できたように感じた(あくまで個人的主観、二回しか行ったことないのでもっと良い場所があるかも)。
悪天候を衝いて、第七飛行隊のUH-1が偵察用オートバイを空中機動により急速展開させた。仮設敵のヘリコプターを自走高射機関砲が撃退するという展示も行われ、その展示内容は充実している。
さて、昨年は観閲行進準備において、特科部隊の移動開始を会場右手で撮影した後、左手へ陣地転換を行った、理由は会場右手で一昨年撮影したが、観客がフレームに入ってしまう為である。ひな壇で陣取る、もしくは最初から左手に良好な位置を確保するなど、他にも手法は考えられるが、参考までに。
攻撃に向かう第72戦車連隊の90式戦車。北部方面隊では装備部隊が広がりつつある90式戦車であるが、本州では富士学校や土浦駐屯地にある武器学校など、装備部隊は少なく、見ることの出来る機会もまた少ないのが現状だ。
木の揺れ方からも、その強風が伝わってくるが、第七飛行隊による航空支援も実施された。訓練展示は、特科部隊や高射特科部隊が3輌程度の車輌を展開、更に偵察隊の戦車や普通科部隊の装甲戦闘車が登場する。加えて、92式地雷原処理車も広大な駐屯地を活かし、迫力の展示を行う。
人間には悪天候であっても、戦車には造作も無い天候とみえ、泥を掻き分けて驀進する。第七偵察隊の74式戦車。偵察隊だけで10輌の戦車を保有している。後方に見えるのは99式自走155ミリ榴弾砲。一昨年であれば、千歳基地の第二航空団よりF-15Jが近接航空支援に飛来した。
部隊の攻撃前進により状況終了。89式装甲戦闘車と、小さくではあるがヘリコプターが写っている。あいにくの天候ではあったが、如何なる天候においても任務を遂行することを大きく展示した。現代戦では悪天候や夜間など、敵の能力が制限される状況が攻勢に適しているともいわれ、機甲師団の本領発揮というべき訓練展示といえよう。
HARUNA
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