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名古屋鉄道MRM100形モノレール 路線とともに2008年12月廃止決定

2008-01-11 13:28:51 | コラム

■名鉄モンキーパークモノレール線 廃線へ

 名鉄犬山線犬山駅周辺は、かつては国宝犬山城の城下町として発展したが、戦後は、博物館明治村、日本モンキーパーク、リトルワールドといった名鉄の最盛期における観光開発事業の中心地となり、テーマパークが集中している。

Img_2870  名鉄モノレールが廃線になる!2007年の年末、飛び込んできた情報である。情報に応じて、C.ジョニー氏が即座に展開。小生も遅れること一日、犬山に展開した。大阪モノレールが21kmあるので、という先入観があったのだが、1.2kmという短い路線、しかし、名鉄唯一のモノレールで、名鉄唯一のアルミ製車輌で、日本初の跨座式モノレール、という興味そそられる車輌の様子を今回は紹介したい。

Img_3006  犬山線は、名古屋から多数の特急が運行されており、全車特別車という観光輸送に重点が置かれてきたが(2000年ごろから早朝ラッシュ時には1編成だけ一部特別車編成が乗り入れていたようだ)、近年では名古屋市のベットタウンとして、また、中部国際空港開業にともなう本線特急の近代化を受ける形で1000形と1200形の一部特別車編成のパノラマSuperが乗り入れてきている。

Img_2862  こうした時代の変化とともに、観光の重点は、単一テーマパークから複合大型テーマパーク、そしてなによりも観光の広域化、これは海外も含むのだが、こういった変化が進み、斜陽の時代にあるといえる。さて、このモンキーパークモノレール線は、犬山遊園駅を始発として、写真の成田山名古屋別院に程近い成田山駅、そして終点の動物園駅の1.2kmを結んでいる。

Img_2872  このモノレール線は、1962年に日本初の地方鉄道法による本格的な跨座式モノレールとして開業した。また、このモノレールの技術的蓄積は、のちの東京モノレールにも受け継がれているという。車輌は、日立ALWEG式を採用し、アルミ合金製の三両固定編成となっている。最盛期には、二編成連結運行も行われたとのことだ(近年行われているかは浅学にして不明、ご存知の方がいればお教えいただけると幸いです)。

Img_2880  かつての3400形電車を思わせる開放型運転台。運転台に装備されている扇風機は、本車が名古屋鉄道の電車における最後の非冷房車であるため。動力はDC1500ボルトの電気式で、ブレーキはHSCDブレーキ、ATSが搭載されており、これだけをみるとまさに電車そのものである。最高時速は30km/hであり、これは全線廃線となった旧600ボルト線の路面電車よりも低速のような気がする。しかし、1.2kmで観光輸送が目的となると、問題はないのだろう。

Img_2902  走行は、コンクリート軌条をゴムタイヤの粘着力により前進し、この方式により97‰という急勾配の走行を克服している。廃線の主な背景には、車輌の旧式化と、施設の老朽化。新型の車輌導入と施設近代化の均衡の見込みが採れない為の廃線のようだ。事実、終点の遊園地が冬季休業にはいっているとのことで、小生が乗車した際に運転手(ワンマン運転)と私一人の乗客であった。運行は毎時二本。

Img_2883  例えば、大阪空港と阪急・地下鉄・京阪を結んでいる大阪モノレールや、羽田空港とJRの乗換えができる浜松町駅を結んでいる東京モノレールのように、1960年代に栄か新名古屋(名古屋駅と近鉄名古屋駅が隣接)と、名古屋空港を結ぶモノレール新線でも開業していれば、モノレールとしての車輌体系が成り立つ規模は維持でき、同時に名古屋空港も県営となったのちも国内線輸送などで利便性を維持できたかもしれないが、今更言っても始まらないか。

Img_2891  終点の動物園駅でもう1編成のモノレールを望む。ここが車輌基地となっているようだ。ちなみに2008年12月27日の廃線以降は、代替バスの運行を計画しているとか。ところで、個人的に思うのだが、テーマパークへの輸送に用いられるモノレールは、中部地方唯一のモノレールとして、一つの観光的価値を有していたはずで、この点と、これを廃線とすることで日本モンキーパークの来場者への影響が及ぶ事業評価というのはどの程度見積もられていたかには興味がある。

Img_2899  スノープラウを装備したMRM-100形。となりが遊園地ということと、車体に描かれた楽しいイラストが、やはり遊園地の乗り物のような印象であるが、運賃が一区間でも二区間でも150円という、これまた遊園地の乗り物みたいな料金。モノレールということで、まわりに架線を支える電柱などが無いため、やはり眺望は観光地に相応しいもの。

Img_2963  成田山名古屋別院から撮影したモノレール。本山は千葉の成田山で、京成電鉄が成田空港開業までは成田山と首都圏の旅客輸送に重点を置いていた話は有名。モノレールと成田山、このモノレール開業当時は物議をよんだであろうこの光景も、あと一年も見ることは出来ない。この場所からは国宝犬山城や遠く名古屋市内の高層ビル群などもみることができる。こうしてモノレール撮影紀行は終了。

Img_3058  犬山遊園駅で電車を待っていると7000形パノラマカーがやってきた。1961年から、特急、高速、急行、快速急行、準急から普通まで様々な場面で活躍している。いわゆる特別料金は不要で、全面展望は広く親しまれている。近年は順次本数が減っている中で、偶然来たのがこの7000形というのはツイてる証拠か。

Img_3076  C.ジョニー氏と連絡が取れて、昼食の時間を少しずらしてもらい、名古屋名物(迷物と表現するべきか)、喫茶マウンテンへ。喫茶マウンテンは、地下鉄鶴舞線いりなか駅から徒歩十分、旧店舗を描いた看板の上に新店舗の写真を貼り付けるという、半ば強引な看板であるが、ここのメニューは、俗に遭難者、と呼ばれる人が出るほど力技だ。

Img_3088  店内に入ると、パスタ屋さんなのに納豆スメル。メニューをみると納豆スパとか、そもそもメニューには、トマトソースやスープスパと並んで、パスタなのに、まあ、和風は判るとしよう、でも甘口って何なんだ、名古屋名物にあんかけパスタってのがあるらしいが(食べたことは無い)、ここのあんかけは、小倉抹茶のパスタ。・・・、無難にアマトリチャーナを注文。物凄い大きなニンニクが入ってたけど、それよりも量が多かった。750円。

Img_3089  食事を終えて何か飲み物を。メニューにあったソフトコーヒーを考えたが、その下にストロングコーヒーってのがあって、そもそも、このマウンテンで挑戦メニューに挑み、完食できないことを遭難といい、初めて来店して食べ終えることを初登頂、というのだとか。で、山登りでは、無理をしないこと、と、登山(ホンモノの山登り)が趣味という、はぐりん氏から常々教えていただいているので、こっちのマウンテンでも無難な。で、赤いコーラと青いコーラ。・・・、まあ、一度呑んでみ。

Img_3080  マウンテンの初登頂に成功した後、小生は名古屋に展開した本来の目的を達成するべく、足を進めた。名鉄モノレールを遠方から撮影に展開された方は、是非、ここ、マウンテンにもお立ち寄りください。くれぐれも遭難しませぬよう、老婆心から。なお、犬山線上小田井駅から地下鉄鶴舞線に乗り換えると便利である。

 C.ジョニー様、情報その他、いろいろとありがとうございました。

HARUNA

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コメント (2)
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