■カナダ艦の艦橋を拝見
カナダ艦の艦内旅行は艦橋までいよいよむかってゆきます。カナダ軍艦の艦橋というものはどうなっているのでしょうかと興味は尽きません。
艦橋の周りを歩きますと、また艦橋左右にはSLQ-25対魚雷欺瞞装置が搭載されていまして、本型が対潜戦闘を重視していることを思い出させました。知人がこれは魚雷発射装置かと問うと、短魚雷発射管Mk32,自衛隊もライセンス生産するものが後部にあるとのこと。
ハリファクス級は近代改修により僚艦防空能力を付与されましたが、これは射程50kmのESSM搭載だけでは厳しかったでしょう、対空レーダーが旧型の二次元レーダーから新しい三次元レーダーへ置き換えられ、火器管制システム全体が近代化された事が大きい。
SMART-2は三次元レーダー、SPS-49を換装し搭載されています。SMART-2はオランダのタレス社製という。メーカーによれば最大探知距離250kmという、条件がそろった場合の数字のようでそんなに長くはないとは第一線の声です。営業上の表現は世界共通なのだ。
SMART-2は欧州版イージスシステムをめざし、つまり自衛隊のFCS-3にあたるAPARのレーダーアンテナ技術が応用された多機能レーダーです、僚艦防空用には充分な性能と言える、そして艦砲とESSMの射撃管制用にはスウェーデンのサーブ社製CEROS200が。
CEROS200は、何故か横を向いて艦橋上に搭載されていました、造船所といいますかその向こうにある北朝鮮の方向を向いているようにも。CEROS200はXバンドレーダーと熱線暗視装置とが一体化した方位盤だ。レーダーに映らずともカメラに映れば照準可能です。
艦橋構造物の電子装置は興味の山だ。扇状の不思議なセンサーはTKWA-MASS電子攪乱装置、当初これはスピーカーの一種か、と思っていたのですが聞けば電子的なフラッシュを行うものという、要するにチャフディスペンサーです、ドイツラインメタル社製とのこと。
カナダ海軍、なにしろ自衛隊の護衛艦とは補給系統も整備系統も根本から、それこそ外国艦艇ですので、見ていますと本当に興味深い、そして違い一つ一つには設計哲学とシーマンシップの違いが、つまり文化の違いが花開くのだから、外国艦見物はやめられません。
シーマンシップ、海上自衛隊では様々な解釈とともに海の心意気とか船乗りの共通道徳とか数多解釈がありつつ、おもしろいな、とおもったのは護衛艦ではその艦の気風が海図台に現れる、といわれていまして、整理できているのか一応さり気なく見る事にしています。
海図、その整理手法にも検索性や実用性と解釈は数多いのですが、その艦の雰囲気を俯瞰するには海図台を、といわれています。そこでオタワの海図台を、と探してみるのですが海図台がない。知人友人も若干驚いたのですが、聞けば電子コンソールへ案内されました。
電子コンソールに若狭湾の海図、驚いた。いやもちろん自衛隊でも電子コンソールは活用されているのですが、我々もPCがあっても辞書は別、同じ図面を艦橋で共有する為にも海図台は重宝されていまして、電子コンソールだけで完結するのか、と驚いていましたらば。
チャート無しは驚きだ、内心を察したのか士官さんは折り畳み式の海図台を示してくれました、電子コンソールが損傷を受けた場合には即座に紙のチャートを展開して航行する、とのこと。意外だったのは見張り員の双眼鏡で、艦橋ダビットに装着されていた点です。
見張り員の双眼鏡、いや護衛艦や米艦では普通の配置なのですが、北欧を中心に気象の厳しい地域の艦船では見張り員が暖かい艦橋内部から見張る事が近年増えているためです。しかし、例えばイギリス海軍等は第二次世界大戦初期まで屋根なし露天艦橋が普通でした。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
カナダ艦の艦内旅行は艦橋までいよいよむかってゆきます。カナダ軍艦の艦橋というものはどうなっているのでしょうかと興味は尽きません。
艦橋の周りを歩きますと、また艦橋左右にはSLQ-25対魚雷欺瞞装置が搭載されていまして、本型が対潜戦闘を重視していることを思い出させました。知人がこれは魚雷発射装置かと問うと、短魚雷発射管Mk32,自衛隊もライセンス生産するものが後部にあるとのこと。
ハリファクス級は近代改修により僚艦防空能力を付与されましたが、これは射程50kmのESSM搭載だけでは厳しかったでしょう、対空レーダーが旧型の二次元レーダーから新しい三次元レーダーへ置き換えられ、火器管制システム全体が近代化された事が大きい。
SMART-2は三次元レーダー、SPS-49を換装し搭載されています。SMART-2はオランダのタレス社製という。メーカーによれば最大探知距離250kmという、条件がそろった場合の数字のようでそんなに長くはないとは第一線の声です。営業上の表現は世界共通なのだ。
SMART-2は欧州版イージスシステムをめざし、つまり自衛隊のFCS-3にあたるAPARのレーダーアンテナ技術が応用された多機能レーダーです、僚艦防空用には充分な性能と言える、そして艦砲とESSMの射撃管制用にはスウェーデンのサーブ社製CEROS200が。
CEROS200は、何故か横を向いて艦橋上に搭載されていました、造船所といいますかその向こうにある北朝鮮の方向を向いているようにも。CEROS200はXバンドレーダーと熱線暗視装置とが一体化した方位盤だ。レーダーに映らずともカメラに映れば照準可能です。
艦橋構造物の電子装置は興味の山だ。扇状の不思議なセンサーはTKWA-MASS電子攪乱装置、当初これはスピーカーの一種か、と思っていたのですが聞けば電子的なフラッシュを行うものという、要するにチャフディスペンサーです、ドイツラインメタル社製とのこと。
カナダ海軍、なにしろ自衛隊の護衛艦とは補給系統も整備系統も根本から、それこそ外国艦艇ですので、見ていますと本当に興味深い、そして違い一つ一つには設計哲学とシーマンシップの違いが、つまり文化の違いが花開くのだから、外国艦見物はやめられません。
シーマンシップ、海上自衛隊では様々な解釈とともに海の心意気とか船乗りの共通道徳とか数多解釈がありつつ、おもしろいな、とおもったのは護衛艦ではその艦の気風が海図台に現れる、といわれていまして、整理できているのか一応さり気なく見る事にしています。
海図、その整理手法にも検索性や実用性と解釈は数多いのですが、その艦の雰囲気を俯瞰するには海図台を、といわれています。そこでオタワの海図台を、と探してみるのですが海図台がない。知人友人も若干驚いたのですが、聞けば電子コンソールへ案内されました。
電子コンソールに若狭湾の海図、驚いた。いやもちろん自衛隊でも電子コンソールは活用されているのですが、我々もPCがあっても辞書は別、同じ図面を艦橋で共有する為にも海図台は重宝されていまして、電子コンソールだけで完結するのか、と驚いていましたらば。
チャート無しは驚きだ、内心を察したのか士官さんは折り畳み式の海図台を示してくれました、電子コンソールが損傷を受けた場合には即座に紙のチャートを展開して航行する、とのこと。意外だったのは見張り員の双眼鏡で、艦橋ダビットに装着されていた点です。
見張り員の双眼鏡、いや護衛艦や米艦では普通の配置なのですが、北欧を中心に気象の厳しい地域の艦船では見張り員が暖かい艦橋内部から見張る事が近年増えているためです。しかし、例えばイギリス海軍等は第二次世界大戦初期まで屋根なし露天艦橋が普通でした。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)