北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】横須賀軍港めぐり【5】軍港巡り遊覧船は吉倉桟橋逸見岸壁へて帰港(2024-01-06)

2024-05-23 20:20:49 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■軍港巡り遊覧船
 軍港めぐり遊覧船はいよいよ帰港へ。その乗船料金はほぼほぼ映画一本分という水準なのですが映画一本よりも迫力ある日常風景を眺めているわけですね。

 いかづち、たかなみ、おおなみ。遊覧船は吉倉桟橋にもどってきましたが、むらさめ型護衛艦、たかなみ型護衛艦という1990年代にまとまった数を建造できた護衛艦の目の前を進む。いま厳しい国際情勢に日本が対応できるのは、無理してこれらをそろえたゆえ。

 吉倉桟橋、橋のように突き出ているのが桟橋で陸地に接岸できるようになっているのが岸壁、横須賀サマーフェスタなどではこの吉倉桟橋と隣の逸見岸壁が開放されます。歩いてみると結構な距離がありまして、真夏の楽しい一日は後で日焼けとかすごいことに。

 むらさめ型が手前の107いかづち、110たかなみ、たかなみ型の一番艦で111おおなみ、は二番艦、ステルス設計とともに汎用護衛艦は220名必要だったものを思いきった自動化で165名まで省力化した、が1990年代の設計なので個室化などまでは踏み込んでいない。

 はるな型護衛艦の船体設計をそのまま応用して、むらさめ型、たかなみ型、あきづき型、あさひ型を設計しているのですが、次世代の汎用護衛艦は長期航海に備え乗員の個室化とかスターリンク衛星接続による個人インターネット環境などが必要になるよう思う。

 さわぎり、くまの。くまの、もがみ型護衛艦2番艦ですが小型護衛艦や旧式護衛艦だけではなく掃海艇の一部を置き換えることを考えるとかなり巨大であるし重武装です、ただ、これでも有事の際に九州沖縄近海が中国海軍のミサイル圏内に入るため軽武装という。

 日本は島国であり海洋立国であるために海上自衛隊が重要だ、という点は事実なのですが、陸上自衛隊よりも海上自衛隊のほうがという優劣論になりますと、戦艦は陸上砲台に勝てない、の原則のように今後は陸上配備型ミサイルの重要性もたかまるようにも。

 きりしま。かなり逆光になってしまいました、仕方ない話なのですが遊覧船の始発は1100時で、午後から横須賀は地形の関係で逆光になってしまいます、夏休みシーズンとか0900時ころに始発を運航してくれればなあ、と太陽を見上げ、思ってしまうものですね。

 イージス艦、海上自衛隊は8隻をそろえていまして艦隊防空とミサイル防衛に当てていますが、昨今はミサイル防衛に任務が偏重し艦隊防空の訓練が十分できないという難題も、しかし先日アメリカのイージス艦が宇宙空間でイランの弾道弾撃墜に成功してしまうと。

 ミサイル防衛は、銃弾を銃弾で落とすようなもの、と難易度の高さが1990年代に指摘されていましたが、丹念に根気強く日米ともに資金と人員を投じて技術開発しますと、不可能といわれた中距離弾道弾の宇宙空間での撃墜に世界で初めて成功したという訳で。

 こんごう型護衛艦一番艦こんごう竣工は1993年ですので艦齢31年、きりしま竣工から30年です。ミサイル防衛専用のイージスシステム搭載艦がミサイル護衛艦とは別枠で建造され、純粋にイージス艦の数は増えるようですけれども、ミサイル防衛はどうなるのか。

 むらさめ型など汎用護衛艦の後継艦にもイージスシステムを搭載してはというオールイージスドクトリンという話題が海上自衛隊幹部学校記事に乗せられたのは10年ほどまえでしたか、国産のレーダーシステムとあわせ、今後の建艦計画が大きな関心事だ。

 カラスが、艦首旗のマストにしっかりとたたずんでいる様子が。軍港巡り遊覧船はここで出発点に帰港したのですが、乗船前に噴水にいたカラスさんかなあ、とイージス艦に佇むカラスさんをながめつつ、ちょっとだけの航海からの帰港として陸にあがりました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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ウクライナ情勢-ウクライナ軍迎撃能力低下とエストニア軍をウクライナ領内後方支援検討

2024-05-23 07:01:45 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 防空リソースはどれだけ備蓄しても結局は不足するのですが例えば輸出などを念頭に量産能力を確立するなど選択肢は幾つかあるのです。

 ウクライナ軍防空能力低下が顕著であるとISWアメリカ戦争研究所が5月13日付戦況分析において概況を発表しました。ISWは過去半年でのロシア軍ミサイル攻撃に対する迎撃率が46%と、それ以前の半年間の73%という迎撃率に対して迎撃失敗がふえていることを13日付ウォールストリートジャーナル紙が報道した内容を紹介しました。

 迎撃能力低下はミサイル不足とロシア側の攻撃時機の複雑化や攻撃頻度の増大によるもので、特にこの一ヶ月の迎撃成功は30%まで低下していて、対してロシア軍のミサイル攻撃は増加傾向にあり、過去半年でのロシア軍攻撃は45%増大、特にシャヘド無人機など自爆用無人機による攻撃は二倍に増加していると発表しています。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 この段階まで話は進んだのか。

 エストニア軍の一部をウクライナ領内での後方支援にあてることを検討している、これはISWアメリカ戦争研究所の5月13日付報告に専門誌ブレイキングディフェンスの取材を紹介したもので、同誌のエストニア大統領国家安全保障顧問であるロール氏への取材として、ウクライナへのエストニア軍派遣を"真剣に"検討と発言しました。

 エストニア軍の派遣地域はウクライナ西部を想定していて、ウクライナ軍による西部地域での非戦闘任務のいちぶをエストニア軍がになうことで、ウクライナ軍が前線に戦力を集中できるよう考えているという。この点についてエストニアのシモンテ首相も5月8日にウクライナ軍後方支援の訓練開始を許可したと発言しています。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 この復興は大変だ。

 ウクライナは文化財1062カ所が攻撃の被害を受けた、イギリス国防省ウクライナ戦況報告5月15日付発表として文化財や文化施設への被害状況の概算などを示しました。これによれば文化施設1987カ所、文化財1062カ所、宗教施設129カ所が被害を受けている。これは15日がユネスコ武力紛争時文化財保護条約採択70周年であるため。

 ロシア軍によるウクライナ文化遺産への攻撃は、航空攻撃、なかでも爆発威力の大きな滑空爆弾による都市攻撃が後半に行われているためで爆撃を受けている地域では文化財が壊滅的な被害を受けており、その修復には90億ドルの費用と10年間の期間を要すると見積もっていて、戦争が長期化するほどロシア軍は文化財破壊を継続する。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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