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【G7X撮影速報】中国海軍太原(052D型/昆明級駆逐艦),晴海埠頭親善訪問(2019-10-15)

2019-10-24 20:01:29 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■中国軍-自衛隊観艦式祝賀艦
 中国海軍の最新鋭駆逐艦、その晴海埠頭親善訪問の様子をお伝えしましょう。日中新鋭水上戦闘艦の比較が出来まして興味深い。

 令和元年自衛隊観艦式外国艦艇、太原の晴海埠頭入港です。中国海軍の052D型駆逐艦、昆明級駆逐艦の10番艦です。前回中国海軍艦艇が日本を訪問したのは2007年ごろ、呉基地を親善訪問したのが最後でした。日中関係雪解けの象徴といえる晴海埠頭入港ですね。

 052D型駆逐艦は満載排水量7000tで護衛艦あきづき型と同程度、中国海軍では防空駆逐艦に位置付けられています。H/PJ-38-130mm単装砲をクローズアップしてみました、前型である052C型の蘭州級駆逐艦では100mm単装砲を採用していたので大口径化しています。

 中華神盾と愛称される巨大なAESAレーダーが備え付けられた上部構造物、日米イージス艦のSPY-1レーダーよりも非常に大型でロシア製S-300地対空ミサイルのレーダーシステムとソブレメンヌイ級駆逐艦のシチル防空システムをリバースエンジニアリングしたとも。

 太原艦橋、HHQ-9A/海紅旗9Aミサイルを運用、これは陸軍用HQ-9を共通化したものでロシアの9K37/SA-11ブークと同じ。ただ射程は最大射程120kmに最低射程6kmと長く、自衛隊の短射程ミサイルESSMの射程50kmのように近年海上ミサイル射程延伸は著しい。

 昆明級駆逐艦、中国海軍は劣勢著しい海上広域防空を補うべくこの量産を急いでいます。昆明、長沙、合肥、銀川、西寧、廈門、烏魯木齊、貴陽、南京、太原、成都、呼和浩特、五年間で護衛艦むらさめ型を思い出すほどの速度で建造が続いていて、改良型構想も進む。

 さみだれ入港。ホストシップが丁度入港して参りました、後ろに見える美しい橋はレインボーブリッジです。太原と比較し護衛艦さみだれ、満載排水量では一割ほど太原の方が大きいのですが率直な感想としまして船体の印象としては太原、一見して小さいな、という。

晴海客船ターミナルから俯瞰した構図、日中の水上戦闘艦を比較しますと第一の相違点はやはり塗装でしょう、中国艦は白を基調としている、これは南シナ海の想定戦域から考慮した塗色です。もう一つの印象ですが艦橋構造物と操舵関連設備が中国艦はとても小さい。

むらさめ型、護衛艦隊汎用護衛艦は続く、たかなみ型、あきづき型、あさひ型と拡大改良型へ設計を踏襲しているのですが昆明級駆逐艦も前型蘭州級駆逐艦と設計を踏襲、ステルス性については露天甲板のエンクローズド化とブルワークで中国の方が重視しています。

昆明級駆逐艦、そこで気になるのですが洋上補給等長期間の航行を考慮しますと過度なステルス化は必ずしも優位性とならないのですね。ステルス重視のイギリス45型やフランスフォルバン級、イタリアのアンドレア-ドリア級は艦橋前部の01甲板を作業甲板としている。

さみだれ艦上と比較しますと、水上戦闘に資する装備と共に広い太平洋と周辺海域を防衛警備管区とする護衛艦は、航洋性と戦闘能力の均衡に重点を置いている。対して昆明級駆逐艦は戦闘重視、というより若干トップヘビーな印象も受けるのですが、設計思想の違い。

太原、さみだれ。昆明級駆逐艦は上部構造物中部のエンクローズド区画が洋上補給の際には折畳になっているのでしょうか。機関はライセンス生産の陝西-MTU 20V956 TB92ディーゼルエンジンとQC-280ガスタービンエンジンを採用し、巡航性を考慮しています。

晴海埠頭への太原は横須賀入港後の台風避泊で予定より二日間遅れました、台風19号の影響です。入港時には被災者激励の横断幕を掲示しました。オーストラリア、カナダ、シンガポール、イギリス艦も横須賀に揃い、令和元年を奉祝、また被災者を激励しました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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