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【京都幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:京都-山科駅前,真夏の昼間は冷酒と鮨と小ぶりな冷やしきつね蕎麦

2024-08-13 18:22:21 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 鮨と表現すべきか寿司とするべきなのか。定説は知らないのですが鮨と表現すると酒の肴にみえて寿司と表現すると食事に見えてきます。

 東宝映画の喜劇駅前シリーズというものが、ひところ衛星放送で放映されていましたけれども、駅前というのは、それも味気ない高架路線や地下鉄駅前ではなく昔ながらの駅前通りというのは、歩いていても愉しいものです、そしてそんな時はよりみちもしたくなる。

 東海道本線山科駅、京都駅の一つお隣ではあるのですが湖西線と分岐する駅でもあり、そして京阪電鉄の京津線が乗り入れ、地下には地下鉄東西線も乗入れている。全部山科駅と京阪山科駅と名前が並ぶとともに、幾つか古刹や神社もあり、そして無印良品さえある。

 生酒を一献、ここは初美さんという山科駅前にあります御寿司屋さん、一合びんに湛えられた清酒は、しかし冷え冷えした冷蔵庫から出された瞬間にもう早々と水滴が薄化粧してゆき、今日がどれだけ熱いのかという事と今日がどれだけ湿気で息苦しいのかを示して。

 グラスに注ぐ清酒の清冽な透明感は、辛口という銘柄であるものの冷涼感と麹が醸す甘みから、辛口なんて言われても猛暑の夏にはなんともありがたい干天の慈雨のようで、ひとくち口に含み、転がすように味わってから呑みこみ、そしてグラスを眺めることふたたび。

 鮨、昼飯時のランチということで行儀よく並んでいまして、主役のお寿司は奥の方に隠れつつ前衛のような、冷気が伝わりそうなきつね蕎麦、いや、子ぎつね蕎麦さんと、そして小ぶりではあるのだけれども存在案或る天麩羅も添えられていまして、さあ、どれから。

 マグロとハマチとエビにサーモンという、定番の、けれども安心の、すしネタが彩りを放っていて、巻物だけはキュウリが苦手だけれどシソに代えてもらい、摘まむ最初の一貫を愛でるように品定めして、主役のマグロをどう時機見定めるか考えつつ、さて、さてさて。

 きつね蕎麦といいますか子椀に添えられたのは冷たい子きつね蕎麦、そうだ、そうなんだよな山科の山の向こうには伏見稲荷大社があったんだなとかどうでもいい事を思い出しつつ、熱い汁ものを灼熱の日に出すのではなく冷たい蕎麦を添えた大将の見立てに感謝する。

 天麩羅は、小エビだけれども海老天が双子のように載せられ、そうこの歯応えと一瞬遅れて風味の広がりが、大きさに関わらず粋というものを感じさせる天麩羅の嬉しさ。このランチタイム、やっぱり冷や酒が一番似合うものだよねえ、と。どれも美味しかったもの。

 初美さん、満足感とともに暖簾を潜って外に出ますと現実を突き付けるような熱気が吹きこむと共に夏空が広がっていました、が、湿度は冷房が効いた店内を出てもカメラレンズを曇らせる程ではなく、ここから京阪山科駅がちかく見える様に、季節の暦は、もう彼岸も近い。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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