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ロシア軍-予備役兵4万1000名ウクライナ派遣完了,大量の補充兵派兵はロシア軍現役兵死傷者規模の証左か

2022-11-06 07:00:45 | 防衛・安全保障
■臨時情報-ウクライナ情勢
 ロシア軍のウクライナでの損耗がどの程度なのかはロシアの対岸にあります北海道の防衛にもかかわる問題です。

 ロシアのショイグ国防相は10月28日、予備役30万の動員を完了したと発表しました。これは28日に行われたオンライン会議においてプーチン大統領へ報告したもので、動員令が発令されてのち、30万の動員を一ヶ月強で実施したということとなります。当初の計画では動員された部隊は本土防衛に当たるとのことでしたが、海外派兵へ変更されたもよう。

 30万の動員兵のうち、8万2000名がウクライナへ派遣されたとしており、このうち4万1000名は第一線の部隊補填に充てられたとのこと。残る21万8000名はロシア国内での訓練に充てられていると発表しました。この4万1000名の第一線部隊への部隊補填ですが、これが補充兵であることを意味するならば、ここで別の大きな憶測が浮かんでくるのです。

 補充兵が4万1000名ということは、4万1000名が復帰の見込みのない死傷者に含まれているのではないか、こうした憶測が成り立ちます。ロシア国防省は戦死者の公式発表を6月以降更新していません。アメリカ国防総省は8月8日に死傷者が7万から8万に上るとの推定を発表していますが、この点についても、衛星画像や現地情報の解析結果だという。

 ヘルソン占領地防衛へ1000名程度の予備役兵が送られた、ウクライナ側の分析を報道する報道機関が有ります。ヘルソンはウクライナ南部、ロシア占領地として南部の拠点都市となっていますが、ウクライナ軍は早ければ年内にも反撃を開始するとされ、激戦が懸念される地域で、ロシア軍は塹壕など野戦築城を行っています。かなり厳しい地域に送られた。

 予備役兵のヘルソン防衛投入は、ロシア軍現役部隊がここまで消耗しているとの証左なのか、別の地域での攻勢を準備し現役兵を引抜いているのか、情報収集能力の限界なのかは未知数です。ただ、ロシア軍は機動防御を展開出来ない程に装備が枯渇しているとともに、従来のロシア軍訓練体系が現状を前に陳腐化している状況で、予備役を最前線に送るとは。

 予備役兵、その大多数は現在訓練中であり、数週間の後にウクライナは厳冬期に入ります、こうした状況ではロシア軍の戦車が泥濘で遅滞する事が少なくなり、これまでにBMP-2やT-90といった機械化装備を充分修理する事が出来れば、ロシア軍が巻き返す可能性もあるのですが、冬季には暖房燃料補給などの問題もあり、予備役兵には厳しい数カ月となります。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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