■臨時情報-ウクライナ情勢
HIMARS高機動ロケットシステムの活躍を見ますと自衛隊のMLRS全廃予定についての、という何度も何度も書いた話題の最新版です。
7月5日にロシア軍占領下のドネツクにおいてロシア軍弾薬集積所が破壊され、顕著な大爆発が発生しました。これはウクライナ軍のHIMARS高機動ロケットシステムより発射されたGMLRS精密誘導ロケットにより精密攻撃されたものと考えられ、ロシア軍は一時期、M-31GMLRSロケット弾の射程外においていた弾薬集積所を再度前進させているもよう。
HIMARS高機動ロケットシステムの射程内に再度ロシア軍が弾薬集積所を展開させている背景には、現在のウクライナ軍反撃を阻止するためにロシア軍は膨大な弾薬を投入しており、今までのようなウクライナ軍からの攻撃を警戒し後方に砲弾を集積していた場合は、弾薬消費に対して第一線への補給が追い付かなくなっている可能性が考えられます。
■ザポリージャ原発二号炉
自衛隊も国内の原子炉が破壊される等して高濃度核汚染が広がった場合での汚染地域突破能力を考えねばならないのか。
IAEA国際原子力機関のグロッシ事務局長は7月5日、ロシア軍に対しザポリージャ原発二号炉の建屋へのIAEA査察受け入れを要請したと発表しました。これはウクライナ政府による、ロシア軍によるザポリージャ原発原子炉建屋外側屋根への爆発物設置という声明を受けてのもので、IAEAは六基ある原子炉の内、三号炉と四号炉の検証を行っています。
IAEAによれば三号炉と四号炉の検証を行った結果として、この二つの原子炉建屋の上部には爆発物は確認されなかったとしています。ただ、IAEAのザポリージャ原発での調査活動は多くがロシア軍により阻害されており、爆発物は確認されていないものの、ロシア高官の視察が行われており、即座に爆破が行われる懸念は今のところ低いのかもしれません。
■密度の濃い地雷原
自衛隊の地雷対策ももっと考えるべきですね、92式地雷原処理車の後継を投射10km程度まで伸ばして分散した複数の地雷原処理車が遠方から第一線地雷原を集中して処理できるような。
イギリス国防省4日付戦況分析によればロシア軍防衛線は従来考えられていたよりも密度の濃い地雷原により守られているとのこと。これによりウクライナ軍装甲車両は地雷原で前進を阻まれるとともに膨大な砲兵火力に晒され攻撃が頓挫する事例が多発し、また擱座車は自爆用無人機や戦闘ヘリコプターによる攻撃も加えられているとのこと。
しかしロシア軍はこの阻止砲火に膨大な弾薬を消費するというジレンマにも晒されており、想定弾薬基数を短時間で打ち尽くし砲弾不足に見舞われる状況という。これは同時にロシア軍末端兵站輸送能力の欠如という弱点の裏返しでもあり、砲弾不足の砲兵隊が支援を担当する地域がウクライナ軍にとり突破できる糸口ともなっている状況という。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
HIMARS高機動ロケットシステムの活躍を見ますと自衛隊のMLRS全廃予定についての、という何度も何度も書いた話題の最新版です。
7月5日にロシア軍占領下のドネツクにおいてロシア軍弾薬集積所が破壊され、顕著な大爆発が発生しました。これはウクライナ軍のHIMARS高機動ロケットシステムより発射されたGMLRS精密誘導ロケットにより精密攻撃されたものと考えられ、ロシア軍は一時期、M-31GMLRSロケット弾の射程外においていた弾薬集積所を再度前進させているもよう。
HIMARS高機動ロケットシステムの射程内に再度ロシア軍が弾薬集積所を展開させている背景には、現在のウクライナ軍反撃を阻止するためにロシア軍は膨大な弾薬を投入しており、今までのようなウクライナ軍からの攻撃を警戒し後方に砲弾を集積していた場合は、弾薬消費に対して第一線への補給が追い付かなくなっている可能性が考えられます。
■ザポリージャ原発二号炉
自衛隊も国内の原子炉が破壊される等して高濃度核汚染が広がった場合での汚染地域突破能力を考えねばならないのか。
IAEA国際原子力機関のグロッシ事務局長は7月5日、ロシア軍に対しザポリージャ原発二号炉の建屋へのIAEA査察受け入れを要請したと発表しました。これはウクライナ政府による、ロシア軍によるザポリージャ原発原子炉建屋外側屋根への爆発物設置という声明を受けてのもので、IAEAは六基ある原子炉の内、三号炉と四号炉の検証を行っています。
IAEAによれば三号炉と四号炉の検証を行った結果として、この二つの原子炉建屋の上部には爆発物は確認されなかったとしています。ただ、IAEAのザポリージャ原発での調査活動は多くがロシア軍により阻害されており、爆発物は確認されていないものの、ロシア高官の視察が行われており、即座に爆破が行われる懸念は今のところ低いのかもしれません。
■密度の濃い地雷原
自衛隊の地雷対策ももっと考えるべきですね、92式地雷原処理車の後継を投射10km程度まで伸ばして分散した複数の地雷原処理車が遠方から第一線地雷原を集中して処理できるような。
イギリス国防省4日付戦況分析によればロシア軍防衛線は従来考えられていたよりも密度の濃い地雷原により守られているとのこと。これによりウクライナ軍装甲車両は地雷原で前進を阻まれるとともに膨大な砲兵火力に晒され攻撃が頓挫する事例が多発し、また擱座車は自爆用無人機や戦闘ヘリコプターによる攻撃も加えられているとのこと。
しかしロシア軍はこの阻止砲火に膨大な弾薬を消費するというジレンマにも晒されており、想定弾薬基数を短時間で打ち尽くし砲弾不足に見舞われる状況という。これは同時にロシア軍末端兵站輸送能力の欠如という弱点の裏返しでもあり、砲弾不足の砲兵隊が支援を担当する地域がウクライナ軍にとり突破できる糸口ともなっている状況という。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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