田舎暮らし山裾の日々

信州に移り住み16年 山裾になじむ今日この頃 ECOな生活“循環型社会”を志し 昔と今の田舎の生き方を愉しむ

裏山の東風冷たさも 心地よき逍遙

2014年04月02日 | 日記

平成26年4月2日(水) 薄曇り  風が冷た吹き続ける 

昨年暮れに大内道の峠にある地蔵尊が少しだけ場所を変えた。冬の大雪でその後はどうなっているか、歩いて大した時間は掛からないのに、山陰にはまだ雪が残っている。

前は二つの地蔵尊が道の片側に並んでいたが、昔の文書にあるようにと左右に分けて置かれた。片方は高台に、もう一つは以前の場所から僅かに動かされただけ。高い処の方は宝永3年6月に宇山女5人衆と背中に彫られている。また、もう一方の地蔵尊は明治期に建てられたもので、こちらも宇山女五人衆だが、胸に子どもを抱いている。どちらの時代も上小(長窪、武石)方面でチフスやコレラが大流行したことで、子どもを流行病から守ろうと神様仏様に祈ったという信心深いものとされている。

ひとしきり地蔵尊の脇で東風を受ける松のうなり声に荒れる海を想い楽しんだ。風が肌で感じないくらい穏やかなものなら心地よい午睡を貪るのだろう。

風に冷たさを感じるころに山裾へ向かう。降る途中落ち葉が舞ったのかと一瞬目をこらすと、枯れ葉色の蝶が舞っては地面に止まりまた直ぐに舞う。レンズを覗き込み止まる瞬間をパチリ。しかし、翅のかたちはヤマキチョウに似ているが色が違う。図鑑で調べるとスジボソヤマキチョウが冬越しをしたものだった。UPで見てみると茶色の帽子をかぶり防寒着で身を纏った姿が逞しさを感じさせる。

再び歩き出すと今度は、ヒオドシ蝶の越冬組だ。これも分厚い防寒着を身につけたまま、ゆるい陽だまりに身を置いて温もりを溜め込んでいる。春の蝶たちとの出会いももう直ぐ本格的になるだろう。

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