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選手の仕事(キャリアサポートセンター)3

2013-06-18 00:10:03 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 土曜日の夕方に「日本サッカーのキセキ ~日本代表とJリーグ20年~」という番組をやっていて観ました。いろいろな人が登場していて面白かったです。その中で、Jリーガーのセカンドキャリアの特集がありました。以下、抜粋して紹介。
   
 藤田選手の引退試合に出場していた落合正幸選手。'00年J1柏に入団。'10年にJ2栃木に移籍し主将を務める。'12年にケガで30歳で現役引退。昨年に創設された「セカンドキャリアプログラム」で、落合氏が第1号として「ほけんの窓口」に入社しています。
 調べてみるとこの制度は、日本プロサッカー選手会(JPFA)と「ほけんの窓口」の提携企画で、積極的にプロサッカー界からの就職希望者を受け付け、ライフパートナー(店頭営業)として入社するものです。内容は以下のとおり。

「選手セカンドキャリアプログラム」概要
名称: 日本プロサッカー選手会・ほけんの窓口グループ「選手セカンドキャリアプログラム」
目的: プロサッカー選手の地位向上、プロサッカー選手が持つ価値の地域への還元
内容: 
 ・競技生活を引退したプロサッカー選手の中から毎年数十名程度を「ほけんの窓口グループ」で雇用
 ・研修後、全国の「ほけんの窓口グループ」店舗に配置
 ・各店舗での窓口業務に就業
 ・各地域の特性にあわせた社会貢献活動(サッカースクール)などを実施
「選手セカンドキャリアプログラム」公式ページ:http://www.hokennomadoguchi.com/sp/carrierprogram/
J SPORTS該当記事:http://www.jsports.co.jp/press/article/N2012032222321202.html


 ちなみにこの番組のスポンサーが「ほけんの窓口」グループでした。ライブドアの記事なども読みました。そこで思い出したのが、先日の代表元選手の事件。Jリーガーの第2の人生は甘いものではない事がよくわかりました。以下、抜粋して紹介。
 
 サッカー選手の引退後について「『自分はスーパースターだ』とエゴが肥大して社会に溶け込めない、またサッカー以外何も分からない世間知らずの面がある」との問題点があると指摘。元Jリーガーの中には年俸が低い選手もおり、しかも引退後の再就職で壁にぶつかるケースは決して少なくないと説明。少年サッカーの「コーチ料」は月額十数万円程度。筑波大の「Jリーグにみるセカンド・キャリア・サポート」によると、毎年Jリーグから引退する選手は100人超で、7割は20代。引退時の平均年齢は25.6歳。引退イコール「失職」となり、自力で再就職先を見つけなければならなくなる。
 現役時代に多くの選手が、12歳以下の子供たちに教えられるC級ライセンスを取得しており、引退後に少年サッカーのコーチに就任するケースがある。コーチ料はまちまちで、月額十数万円程度で、解説者やチームスタッフ等の「仕事のパイ」も限られ、サッカー界に残って生計を立てられる元選手は極めて少ないとか。
 その中で最近、大卒Jリーガーの増加傾向にあるそうです。現役引退後にサッカー関係に就職先できる可能性が高いという事で、高校サッカーで有名な選手でも、周囲からの薦めで進学するため、高卒でJリーグ入りというケースが以前よりは少なくなっているとか。

 Jリーガーにとっては引退後の不安だけでなく、現役時も高給が約束されている訳でなく、J2選手ではレギュラーでも「カツカツ」状態で、若手選手は「年俸1千万円が夢」と口にする状態であるとか。J1でも「1億円プレーヤー」はごくわずかで、代表経験者で6千万~7千万円という選手がいるようだが、プロ野球・巨人の選手平均年俸が6,155万円と比べても、収入レベルの差は歴然としており、運営費が低いJ2の選手は、更に差が開いている。
 Jリーグでは2002年に設立した「キャリアサポートセンター」で、若手選手を対象に研修を開き、一般社会に適応する力をつけてもらおうと支援を実施しているが、現状をみるとどこまで効果が上がっているかは疑問という声もあるとか。
ライブドア該当記事:http://news.livedoor.com/article/detail/7769376/

 これらの記事を読むと、Jリーグ選手は現役時代にサッカー漬けになるが、引退後のセカンドキャリアはどの選手も苦労しているという事がわかりました。地域・社会貢献事業や新人選手の研修を積極的に実施しているクラブはまだいいですが、社会との接点を閉ざすようにしている、いわゆる「選手を街に出したがらない」ところに所属している選手はちょっと可愛そうに思えました。
 選手のインターン研修がありますが、自分のところの試合運営というのはよく(やっていないところもありますが)ありますが、J1川崎のように企業(スポンサー)で一社会人として研修させている事例は本当に素晴らしいと思います。それができるかできないか、そこではないかと。
 「サッカーだけやっていればいい」という価値観は、気を使っているようで実は気を使っていない。セカンドキャリアを考えて選手に社会経験を持たせるために、サッカー以外の活動をさせるクラブが、本当に選手のためを思っているところではないのではないかと個人的に思ってしまいました。まあ、そういうところは今の時代ほとんどないでしょうし、個人的な主観なので気にしないで下さい。

 ちなみに、先に紹介した番組では、ドイツブンデスリーガも世界一の動員力を誇るリーグとして、Jリーグは目指すべきという形で紹介されていました。Jリーグはやはり、2シーズン制というハード面の手段もいいですが、ソフト面でドイツを見習ってもっと根本的に改善すべき点があるのでしょうか。
【各国リーグの1試合平均観客動員数】
 ブンデスリーガ:約45,000人 / プレミアリーグ:約35,000人 / リーガエスパニョーラ:約28,000人
 セリエA:約22,500人 / Jリーグ:約17,500人
Jリーグキャリアサポートセンター公式HP:http://www.j-league.or.jp/csc/topic/
(社)Jリーグ選手協会公式HP:http://www.j-leaguers.net/
Jリーグキャリアサポートセンター関連②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100611
     〃                    ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20050915

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