森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「風林火山―決戦前夜」

2007-11-25 23:07:51 | ドラマ (大河)
 私は前回、夢から醒めたように上杉政虎に失望し、急に「風林火山」なんてもうどうでも良いやと思えてしまいました。なぜ、人はどいつもこいつも驕り傲慢になってしまうのでしょう。
 ―吾は神仏の声に耳を澄まして、戦うものなり。だから吾は正義なり。ならば、吾は人の上に立つものなり。ゆえに吾こそが神なり。―
とか言う政虎式数式でしょうか。でも、ドラマ終盤でうんざりです。別に主役でもないんだから、割愛してくれよ、そんなのというのが本音です。黒い晴信の時代が長かったので、そんな風に思ってしまうのかもしれません。

 でも、そんな私の気持ちが通じたのか、「吾は人なり」と政虎の悟りは早かったです。メデタシメデタシ。

だけど出陣の時
「吾こそが毘沙門天なり~」とか言っていませんでしたか。なんかよく分かりませんが、そのほうが確かに、わが殿には神がついていると思えて、家来としては安心ですよね。

ところで、ワタクシ、やたら時間費やした上杉エピでは(・・・なんか言い方冷たいですか。先週、私を失望させたからですよ。口だけ男の上杉メと思ってしまったのは彼の大義に生きる姿勢が好きだったから余計ですね。)伊勢のよどみない言葉に感銘しました。これは別にライター様が淀みなくセリフを書いただけのことなんですが、こんな命かかったところで、このように核心ついたことをズバズバと言えるなんてありえないとは思いつつ素晴らしいと思ってしまうのです。

近頃「風林火山」は夫婦二人だけで見ていますが、だんながしみじみ言いました。
「やはり、負けなければ越せない山があるんだなぁ。」

まあ、良い言葉やないですか。私の座右の銘にしますわ。

ところで、そのだんな
「けちだ~。」と文句を言っていました。伝兵衛の褒美の金ですよ。あれだけあっても、分けてあげようとするのはたったの二個と思ったら、それも取り返しちゃうのですものね。
でもこれは葉月の考えがあっているかもしれませんよ。一人にあげたら、我も我もとみんな欲しくなってしまいますものね。でも、葉月はセリフはありませんでしたね。風邪でも引いていたのかしら・・・なんて思ったりして。



リツと香坂弾正との縁談も、勘助の願っているような展開になってきました。リツの真っ直ぐに人を思う気持ちに、香坂は惹かれたのかもしれませんね。
花枠が気になっている方は多いと思いますが、私もなかなかリツがそこに来ることがないのが気になっている一人でした。でも、今回はばっちりでしたね。

でも、来週はダメですよ、きっと。
NHKは幽霊が好きですから。

 
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「ボーン・アルティメイタム」

2007-11-25 11:31:58 | 映画

 

 「ボーン・アイデンティティー」
「ボーン・スプレマシー」に続くボーンシリーズの三作目にて完結編。

二作目最後のロシアから始まり、緊迫した逃亡劇が続く。ボーンに休みなしかと思ったら、これは全篇観客にすら息を抜く所を与えない。

途切れない手に汗握るシーンに、ふと「ダイハード4.0」を思い出す。近頃映画は、ここまでやってくれるのかと言う思いがして満足度大だ。ただ、今回の「ボーン・アルティメイタム」を見てしまうと、比べることは愚の骨頂なのは分かっているが、記憶の中の「ダイハード」が、なぜかお子様映画に思えてしまったのだった。

 人は人であって殺人マシーンにはなれない。殺人マシーンとして誕生したボーンが、失われた記憶を取り戻した時、物語はあるべき方向に完結する。

 

  この映画を見て、やはり感じてしまうのは、プライバシーや個人情報など、無いに等しい恐ろしさだと思う。
 かつてスパイたちが欺きあい潜入し掠め取っていた情報を、今ではオフィスにてスーツを着ながら指の連続運動でなしえてしまう。

 ボーンの凄さは、その殺人マシーンとしての強さではなく、視界で捉えた、または耳に入ってきた音、言葉と言う情報を瞬時に判断し、分析し行動する能力だと思う。

例えばモロッコにてボーンが、干してある服を走りながら手に巻きつけるシーンは、まさにそれを感じさせる。

 

 ちなみに私的には、ボーンと暗殺者デッシュとニッキーとの追い詰められていくような緊迫感溢れるシーンには、一番ドキドキさせられた。なぜなら、ボーンの物語には「彼が居るから絶対に大丈夫」的なヒーロー性が、私には感じられない。誰に生が与えられ、誰に死が訪れるのかは予測がつかないからだ。

    

 

 終わらせ方も綺麗に決まったように思う。ニッキーの最後の微笑が、印象的だった。

 

 印象的といえば、私はこの映画の肉弾戦の効果音も気になるところ。
エンドロールのデザインも洒落ている。

 余談だが、この日見に行った映画館は全館千円で、映画館はかなり忙しかったらしい。エンドロールの途中で、早く観客を外に出したいのか、館内が少し明るくなって、人がどんどん動き出してしまった。それはその人の自由な事だけど、私は勿体無いので映画館の策略になんてのらない。なぜなら、コレだけの音楽をこれだけの音響で聴けるチャンスを手放したくないからだ。

 

 

   

 

 私は今月4本の映画を、映画館で見た。ついうっかり
「これが一番。」
と言ったら、夫にジャンルが違うのに比較するのはおかしいと言われた。正論である。

 だが、愚かにも私の脳は、入ってきた情報ファイルの置き場所を得るために、序数をつけたりナンバリングを打つことが好きらしい。その情報ファイルは私の脳の「11月に見た映画」と言う引き出しの中で、一番と言う位置に放り込まれた。

コメント (15)
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