5月12日に、東京美術館で開催されている「生誕300年記念若冲展」に行きましたので、その観た絵の感想などを少々書かせていただきます。
この「若冲展」がすこぶる人気で観るまでが大変だったことは「若冲地獄」と言う記事内で書かせていただきましたが、入場するまでの姉とのおしゃべりで、
「なんでこんなに人気があるんだろう。」という話題になりました。
この人気ぶりは、絵の魅力に引き寄せられると言うのは確かにそうですが、それだけではなくNHKなどが解説などの特集番組などを組み、力を入れていると言うのも一因のような気がします。更に加えて言うと、ずっと以前に嵐の大野君が、「お前が好きだ。」・・・は彼主演の某テレビドラマのセリフですが、そうではなく「若冲が好きだ。」と彼の絵画について熱く語ったと言うのも、若冲ファンの数を密かに増やしていたのではないかと思われます。
少なくても姉の若冲好きは紛れ間もなく大野君経由ですし、その私はそんな姉経由と言えるかもしれません。
いったいどのような縁で、何かを好きになるかは分からない事ですよね。
でも私はどちらかと言うと、姉に引っ張られたような感じがしていて、NHKなどで少々の予習をしてきた姉などと違って全くの白紙で見ました。
それはそれでも面白い思うのですが、ところどころで姉の解説が入り、またそれが面白さを増したように感じました。
そして翌々日に「行ったよ。」という話をお仕事仲間に話したところ、
「あの絵のどこが言い訳?」とその人気ぶりに驚く彼女は、その疑問を投げかけてきました。
それで私は、自分の思うままの感想を言いました。
「彼の絵は見る事によって、何かを学んだなと言う気持ちになりましたよ。詳しく言うと、それは『何かを成し遂げたり仕上げる事にコツコツは重要。創意工夫は常に大事。そして観る者の気持ちに寄り添っている。』と言う所かしら。」と。
「ふーん。なるほど。」と彼女は言いました。
もちろんこれから書くような事を加えて、もう少しは詳しくお伝えしたわけですが。
コツコツー。
彼の絵は、本当に細かくてその細部を見ようとするだけで引き込まれました。(このブログ記事内の画像は、一筆箋、絵葉書、チラシなどを撮影しています。)
創意工夫ー。
姉の解説によれば
もみじの葉の色が濃いものや薄いものがあって、それは裏から同じ絵を貼ってある部分とない部分があるからなのですって。
買ってきたファイルです。
目玉でもある鳳凰図。この絵には金色は使われていなくて、裏から黄色を張ってあるのだそうです。〈間違えている部分があったら教えてくださいね。〉
このファイルにはその部分が写っていないのですが、尾の部分がくるくると踊っているのも、凄く素敵なんですよね~。
観る者の気持ちに寄り添うー。
これはチラシを写したものなので、見づらいと思いますが、「果蔬涅槃図」です。
私はこの絵を、何も解説を聞かずにパッと見た時には、ユーモアのある漫画のような絵だと思いました。だけど借りた音声ガイドで横たわっている大根が釈迦で、周りにある野菜は嘆き悲しむ弟子たちを描いた涅槃図である事が分かりました。詳しい事までは覚えていませんが、この絵は亡くなった家族のための供養に描かれた曼荼羅です。
若冲の生家は青物問屋です。彼らの生を支えてきたお野菜たち。彼や彼の先祖、または家族にとって、大根はただの大根ではないのだと、私はしみじみと思いました。
この絵を見た彼の家族はお墓の中でお休みしている先祖の魂も含めてさぞや嬉しかっただろうなと、私は思いました。
私の好きな絵はー。
良いですよね。 月に梅。後、雪の絵も好きだなと思いました。
最後にお土産のお話です。
絵葉書も素敵でしたが、一筆箋は、若冲の絵が30パターンでそれ×2。
大事に使おうと思いました。
(今回は、ファイル・絵葉書セット・一筆箋です。)
でもなんだかんだと言っても、絵画に理屈は無用ですよね。
今回の目玉のひとつ、釈迦三尊像の衣服の色合いはポップで可愛いなと思ったり(不謹慎?)、動植綵絵の30幅の迫力と美しさに酔いしれました。
後、もう一つの私のツボ作品。
この象さん、かわいい♪ 好きっ!
(この画像だけはHPからお借りしました。)
お借りついでに
やっぱり、尾の踊るくるくると可愛いハートは切っちゃいけないと、私は思いますよ^^
美術館のHP→ここ
もう少し詳しい「若冲展」のHP→ここ