森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

ありがとうございます、蜷川さんー。

2016-05-14 16:15:40 | 同じ時代の船に乗る

5月12日、一日お出掛けをしていて夕方帰宅しました。

お出掛け日記を書こうとPCを開けても、とりあえずツイッターでなんとなく世間の風を知ると言うのは日課です。

そこに流れてきた蜷川幸雄氏の訃報。

年齢だってお若くはないし近頃大病も患ったわけですし、いつかはその日が遠からず来るだろうとは失礼ながら思っていました。

でも・・・・・ショックでした。

ひたすらショック・・・・・。

言葉を失いました。

 

蜷川幸雄氏演出のお芝居は、多くは藤原竜也さんが出演されているモノを見に行くことが多かったのですが、ちょっと贅沢に月一でお芝居を見に行こうと演劇鑑賞に嵌っていた2009年に1本だけ、竜也さんが出ていないお芝居を観ました。

それはやはり5月にコクーンで見た「雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた」です。(感想はタイトルにリンクしています。)

それまでは、いつも蜷川さんは藤原竜也さんと一緒のカッコにくくっていたような気がしますが、このお芝居を見る事によってそのカッコを外すことが出来たように思います。そこに出演していた主演の人たちはもともと大好きな人たちでしたが、このお芝居から司会がすこぶる上手だなと思っているウエンツ君が、芝居上手な役者さんになった日でもありました。

いろいろな演劇人が、蜷川さんと関わりあって、そして大いなる影響を受けていたのだと思います。

その方々も本当にショックな事だと思います。たまたまアメブロで読者になっている内田滋さんのブログにも、その事が載っていました。

ここです。

 

たくさん観に行ってると言うわけではありませんが、お芝居が大好きです。

 

素晴らしいお芝居を世に送り出し続けてくださって、本当にありがとう。

少し老いた方々にも演劇を通して夢を与えてくれてありがとう。

次代を担う若い人たちを育成してくれてありがとう。

シェークスピアを身近なお芝居にしてくださってありがとう。

きっと多くの人たちが「ありがとう。」って言ったよね。

 

そして私の幸せの大事なピースの一つは藤原竜也を好きだと言う事。

その彼を見い出し育ててくださって、本当にありがとうございました。

 

 

私、

下の記事を読んで、ちょっと泣けました。

愛弟子・藤原竜也が追悼コメント「僕を生んでくれたのは蜷川さん」

>事務所によると、亡くなる前日の11日、入院先の病院を見舞った。急に仕事がオフになったため訪ねることできたという。蜷川さんが自らの最期を悟り、自然と呼び寄せたのか。藤原は恩師の手を握り、感謝の気持ちを伝えた。

「急に仕事がオフ・・・・」

そして亡くなる前日に会えるなんて・・・・・やっぱりさ、見えない糸ってあるよね。

 

その竜也さんのコメント。

>「最期に会えて良かったです。僕を生んでくれたのは蜷川さんです。たくさんの演劇人生をありがとうございました。真面目に突き進んでいきます」

 

2015年「ハムレット」の感想の中で、こう書かせていただきました。

「人の命には限りあり。

そしてその命の消え入る時まで本当に生きていられる人はまた限られていると思うのです。

「ハムレット」は心に残るいい作品でした。

だけれどもしも演劇の神がいるならば、決して満足などしないと思います。そしてまだまだ地上にとどまってある男に仕事を続けろと言うに違いないと、ふとそのお芝居を見ていて思ったのでした。」

 

「ある男」と言うのはもちろん蜷川幸雄氏の事です。地上に留まりて仕事をし続けることは出来なくなってしまいましたが、竜也さんのコメントを読んで、私は思いました。

命の灯が消えた後も、その火が消えずに多くの人の心のみならず未来の仕事に灯っていく人は稀なる幸の人なのだとー。

 

どうぞ安らかにお眠りください。

 

コメント (2)
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