「キイジョウロウ」(紀伊上臈)ホトトギスは紀伊半島の
限られた地域に自生する、絶滅危惧種です。
「上臈」とは大奥の職名で、優雅な貴婦人の意味です。
乾燥と暑さに弱く、夏に葉枯れして、
一般に栽培難易度が高い山野草ですが、
私の所では、深鉢に生きた水苔で植えて、毎年開花しています。
10月初め、最初に咲いた1輪です。
釣鐘型の黄花を下向きに咲かせます。
初夏までは日中に陽が当たる所に置いたので、
葉焼けが進みましたが、花数は多く着きました。
6枚の花弁の内側には、紫褐色の斑紋があり、
外側は、艶やかな花弁に包まれています。
下方から、シベの様子を覗いてみました。
1つの雌しべの周りに6本の雄しべです。
花は長くはもたず、10月半ばには咲き終えました。
(他に、キバナノツキヌキホトトギスと、タカクマホトトギスを
普通の用土で鉢植えしていますが、今年は蕾が着きません。)