講師の下休場教授は、これからはサスティナブルな旅行が主流になっていくということではなく、主流にしていかねばならない、と強調された。サスティナブルな旅行とは、そしてなぜ主流にならねばならないのか?下休場教授の話を聴いた。
11月30日(木)夜、北大観光学高等研究センターの公開講座「ディスティネーション・マネジメントと地域のこれから」の第3講が開講された。
この回は「エコツーリズムの視点からディスティネーション・マネジメントの意味を問い直す」と題して、同研究センターの下休場千秋教授が担当された。下休場教授は、エコツーリズム論、観光芸術論などを専門とされている方のようだ。
氏はまず現行の観光地域の課題について指摘した。
その課題とは、①オーバーツーリズム(観光公害、地域社会文化の変容など)、②地域資源(自然・文化・歴史)の変容・損失、③人口減少、過疎化、高齢化、④空き家の増加、⑤地域創生の困難さ、などを挙げた。
特に人気観光地におけるオーバーツーリズム(観光客が殺到することで引き起こされるさまざまな問題)の問題は深刻であるとした。
下休場教授は、観光地域の課題を解決するには、これまでの旅行の型(スタイル)から変容を遂げていくことが重要だと強調された。
これまでの旅行のスタイルは、◇発地型観光、◇周遊型観光、◇マスツーリズムであったという。このスタイルを◇着地型観光、◇滞在型交流観光に変えていく必要があるという。それはサスティナブルツーリズム(持続可能な観光)に通ずるという。
具体的には、エコツーリズムであり、ウェルネスツーリズムであり、グリーンツーリズムであるという。そしてそうした旅行の典型が「フットパス」ではないかと主張された。
下休場教授は、そう主張する背景や理由、現状などについてまだまだ詳しく話されたが、それは割愛して大要上記のように話されたと理解した。
そして私も下休場教授の主張には概ね賛成である。
私のこれまでの数々の旅(主として沖縄など南の島への旅)は、いつも個の旅であり、現地で何をするかという旅だった。また、熊野古道やSea to Summit、あるいは北根室ランチウェイなどのロングトレイルもウェルネスツーリズムの一つではないかと思っている。
ただ、そうした旅をしながらいつも感じていたことは…。
「まだまだ、私のような旅は主流とはいえないなぁ…」ということだった。
沖縄の島々を旅していた時、いつもそこには大型バスで大挙して押し寄せてくる観光客の姿があった。ロングトレイルの歩き旅をしているとき、行きかう人の姿が極端に少なかった。やや人の姿が目立った熊野古道の歩き旅も、外国の方たちのほうが目立つありさまだった。
つまり、現状はまだまだ従来の旅行の型(スタイル)から脱却していないのではないか、あるいは固執しているのではないか、との疑問が消えないのである。
ただ、全体の大きな流れとしては下休場教授の言われるようにゆっくりと移行しつつあることは感じられる。
そうした動きを加速させ、人々の間に定着していくことによって、サスティナブル(持続可能な)な旅行が主流となっていくことに繋がると考えたとき、デスティネーション・マネジメントの動きを加速化させることの重要性を認識した私だった…。
11月30日(木)夜、北大観光学高等研究センターの公開講座「ディスティネーション・マネジメントと地域のこれから」の第3講が開講された。
この回は「エコツーリズムの視点からディスティネーション・マネジメントの意味を問い直す」と題して、同研究センターの下休場千秋教授が担当された。下休場教授は、エコツーリズム論、観光芸術論などを専門とされている方のようだ。
氏はまず現行の観光地域の課題について指摘した。
その課題とは、①オーバーツーリズム(観光公害、地域社会文化の変容など)、②地域資源(自然・文化・歴史)の変容・損失、③人口減少、過疎化、高齢化、④空き家の増加、⑤地域創生の困難さ、などを挙げた。
特に人気観光地におけるオーバーツーリズム(観光客が殺到することで引き起こされるさまざまな問題)の問題は深刻であるとした。
下休場教授は、観光地域の課題を解決するには、これまでの旅行の型(スタイル)から変容を遂げていくことが重要だと強調された。
これまでの旅行のスタイルは、◇発地型観光、◇周遊型観光、◇マスツーリズムであったという。このスタイルを◇着地型観光、◇滞在型交流観光に変えていく必要があるという。それはサスティナブルツーリズム(持続可能な観光)に通ずるという。
具体的には、エコツーリズムであり、ウェルネスツーリズムであり、グリーンツーリズムであるという。そしてそうした旅行の典型が「フットパス」ではないかと主張された。
下休場教授は、そう主張する背景や理由、現状などについてまだまだ詳しく話されたが、それは割愛して大要上記のように話されたと理解した。
そして私も下休場教授の主張には概ね賛成である。
私のこれまでの数々の旅(主として沖縄など南の島への旅)は、いつも個の旅であり、現地で何をするかという旅だった。また、熊野古道やSea to Summit、あるいは北根室ランチウェイなどのロングトレイルもウェルネスツーリズムの一つではないかと思っている。
ただ、そうした旅をしながらいつも感じていたことは…。
「まだまだ、私のような旅は主流とはいえないなぁ…」ということだった。
沖縄の島々を旅していた時、いつもそこには大型バスで大挙して押し寄せてくる観光客の姿があった。ロングトレイルの歩き旅をしているとき、行きかう人の姿が極端に少なかった。やや人の姿が目立った熊野古道の歩き旅も、外国の方たちのほうが目立つありさまだった。
つまり、現状はまだまだ従来の旅行の型(スタイル)から脱却していないのではないか、あるいは固執しているのではないか、との疑問が消えないのである。
ただ、全体の大きな流れとしては下休場教授の言われるようにゆっくりと移行しつつあることは感じられる。
そうした動きを加速させ、人々の間に定着していくことによって、サスティナブル(持続可能な)な旅行が主流となっていくことに繋がると考えたとき、デスティネーション・マネジメントの動きを加速化させることの重要性を認識した私だった…。