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映画 ダーティハリー 1・2

2021-03-15 16:42:04 | 映画観賞・感想

 NHK・ BSプレミアムが「ダーティハリー」シリーズを盛んに放送(放映?)している。今日までに1から3まで放送され、明日16日(火)にシリーズ4が放送される。そこでこれまで観たシリーズ1・2をレポすることにする。

        

 これまでに2月25日にシリーズの最初となる「ダーティハリー」(1971年制作)、3月4日に「ダーティハリー2」(1973年制作)が放送された。

 ダーティ…、つまり汚いとか、汚れているとかと訳されるが、映画の主人公サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン刑事は組織に縛られず、規律から逸脱する市警においてはアウトロー的な存在である。そのハリー・キャラハン刑事をクリント・イーストウッドが演じ、彼はこの映画で一躍人気者に躍り出て、彼の出世作となるのである。

 シリーズ1におけるキーワードは「ミランダ警告」という存在である。「ミランダ警告」とは、犯罪者が取り調べを受ける際に、捜査する側は被疑者に対して「①あなたには黙秘権がある。②なお、供述は、法廷であなたに不利な証拠として用いられる事がある。③あなたは弁護士の立会いを求める権利がある。④もし自分で弁護士に依頼する経済力がなければ、公選弁護人を付けてもらう権利がある。」という4項目を告知したうえで取り調べに入らなければ、被疑者が不利になるとして公判で被疑者の供述が証拠として用いないとする原則である。

 映画はこの告知を怠ったことで、殺人犯が放免となり、その後も次々と殺人事件を引き起こしてサンフランシスコ市警は犯人に振り回される。そこで市警の上層部からは煙たがられているハリー刑事が登場し、派手な射撃シーンを展開しながら有無を言わせず殺人犯を射殺してしまうというストーリーである。

        

 一方、シリーズ2の方は、巨悪の源がサンフランシスコ市警の上司だったという意表を突くストーリーである。サンフランシスコではギャングのボスやマフィアなどが次々と殺されるのだが犯人はようとして捕まらない。手詰まりのサンフランシスコ市警は殺人課から遠ざけられていたハリー刑事を殺人課に呼び戻し操作を担当させる。その捜査の過程でハリー刑事の上司が殺人集団の源であることが発覚する。上司がなんのために殺人集団のボスであったのかは映画の中では判然としないのだが…。シリーズ1においてもそうだったが、映画は激しいアクションシーンやカーチェイスの場面が売り物の一つのようだ。クリント・イーストウッドはこの時すでに40歳を超えている。アクションを演ずるには峠を越えていると思われるが、渋い表情をしながらのアクションもまたいい。

   

 ※ 表情一つ変えず冷酷に拳銃を放つイーストウッドはまさにニヒルな刑事がはまり役だった?

 純粋に娯楽映画として見るには肩の凝らない楽しい映画である。シリーズ3・4も楽しみたい。映画はシリーズ5まで制作されている。はたしてNHK・ BSはシリーズ5も放送するのだろうか??