フィオーレとは…、イタリア語で “花” を意味するようだ。文字どおり花の19人の弦楽オーケストラの音が白石東地区センターのホールに響き渡った。弦の響きを求めて、私は遠く白石まで遠征したのだった…。
春がやってきたからだろうか?このところコンサートづいている。昨日(3月19日)午後、白石東地区センターで行われた「フィオーレ合奏団」のスプリングコンサートを聴きに出かけた。
フィオーレ合奏団とは、ヴァイオリン指導者で合奏団のコンサートマスターでもある澤田まさ子氏の門下生を中心とした合奏団とのことである。構成としては、第一ヴァイオリン5名、第二ヴァイオリン7名、ヴィオラ3名、チェロ2名、コントラバス1名、それにフルートが1名加わり、計19名のオーケストラだった。(あくまで私が判断した構成なのであるいは細かなところで違っているかもしれない)花の19人と表現したのは女性が中心だったことからそう称したが、“花の男性” も4名加わっていた。
演奏された曲目は次のとおりである。
◆W.モーツァルト/ディベルティメント ニ長調 K.136 第1楽章
◆A.ヴィバルディ/ 四季から「春」第1楽章
◆草川信/どこかで春が
◆坂本浩美/旅立ちの日に
◆木下忠司/水戸黄門のテーマ
◆織田哲郎/負けないで
◆中島みゆき/時代
◆(アンコール)遠藤実/北国の春
曲目を一覧してお気づきと思うが、地域の住民を対象としたコンサートなので、前半の2曲は弦楽オーケストラに相応しい曲を選択しているが、それ以外は客層が主婦やお年寄りということもあり、聴衆に馴染み深い曲を選択した工夫がなされた曲を配列する配慮がなされたように感じられる。
※ コンサートでは演奏曲の編曲も担当された指揮者の島崎洋氏が一曲一曲、曲の説明をされてから演奏に入る配慮がなされていて好感がもてた。
私はずーっと道東の田舎で現職時代を過ごしてきて、コンサートというとほとんどが吹奏楽の演奏会だったこともあり、ことさら弦の音色に憧れるところがある。この日も弦の柔らかな音色が心地よく耳に届いた。そしてアマチュアとしては十分なレベルに達している合奏団だと思った。ところが、フィオーレ合奏団の弦の音色のどこかが札響などのプロの音色と違って聴こえてくるのだ。それは他のアマチュアのコンサートを聴いたときにも感じたことなのだが…。私は演奏を聴きながら、プログラムの端に「チューニング?」、「楽器の違い?」、「押さえどころの違い?」とメモした。
違いはチューニングの甘さなのだろうか?それとも楽器の質の違いなのか?あるいは、ヴァイオリンなどの弦楽器はギターなどと違いフレットがないという。となると奏者が抑える箇所が違うと当然出る音にも違いが出てくる。あるいは弓の弾き方にあるのだろうか?素人の私にはとんと分からない。きっと奏者たちもその違いには十分に気が付いていて、一生懸命にプロの技に近づこうと努力されているに違いない。
※ コンサート会場に入場する際に、来る5月に行われる定期演奏会の案内パンフが配布されました。
4月にはアマチュアとしては水準が高いとされる「北海道交響楽団」のコンサートを聴く予定にしている。その辺りの違いに耳を澄ましてみたい。フィオーレ合奏団も5月末には定期演奏会を控えているという。そのあたりをどれくらい克服されているか再び聴いてみたい思いも膨らんでいる。