札幌市に居住していることのアドバンテージを最も感ずるのは本日のカテゴリーの「ステージ観賞」である。有料・無料を問わずさまざまなステージが市内いたるところで開催している。私は自分のスケジュールを睨みながら、そして自分の興味関心と照らし合わせながらできるかぎり馳せ参じて楽しんだ。映画とてやはり札幌に居住することによってさまざまなジャンルの映画を楽しむことができた一年だった。
【どんなステージを堪能したか】
◆「北海道高校演劇Special Day」(帯広北高等学校「放課後談話」の上演)かでるホール 1/11
◆「江差追分 札幌コンサート」(幼・成・壮の歴代優秀者が勢ぞろい)文化芸術劇場hitaru 1/19
◆「富良野塾OBユニット 札幌公演」(倉本聰門下の「みずのかけら」)かでるホール1/20
◆「オリンピアン コンサート」(Les pommes²のクラシックコンサート)道庁赤レンガ 2/02
◆「かでるdeかなでるFoster Concert」(道警音楽隊×前田北中吹奏楽部)かでるホール 2/24
◆「HAFアンサンブルコンサート」(フルートカルテットの演奏)道庁赤レンガ 3/02
◆「近代美術館ピアノコンサート」(ピアニスト小野寺あいのソロ)近代美術館ホール 3/03
◆「陸上自衛隊 北部方面音楽隊定期演奏会」(重厚な音 新・祝典行進曲他)キタラ 3/09
◆「オペラ 土方歳三 最後の戦い」(教育大岩見沢校の教員他による実験オペラ)文化芸術劇場 3/23
◆「札響スプリングコンサート」(フルオーケストラではないパート毎の演奏)キタラ 3/26
◆「おバカな高校演劇対決2019」(4つの高校演劇部による競演)教育文化会館 3/30
◆「酪農学園大学ブルーグラス研究所コンサート」(巧拙ありのコンサート)ドラマシアターども 6/20
◆「クラーク大サーカス」(北大生による文科系クラブのパフォーマンス)クラーク会館 6/30
◆「PMFオープニングコンサート2019」(PMF生のオケによる野外演奏会)芸術の森 7/06
◆「SAPPORO CITY JAZZ 2019 PARK JAZZ LIVE」(丸二日間ジャズに浸る)STVホール 7/13,14
◆「アイリッシュハープコンサート」(中央区民センターのロビーコンサート)中央区民センター 9/27
◆「北海道矯正展ライブ」(半崎美子、国際情報高吹奏楽部のライブ)札幌刑務所 9/30
◆「平岸ミュージックフェスティバル」(バルミゼット楽団 ラ・ゾーヌ他の演奏)平岸小学校 10/19
◆「民謡和楽器コンサート 北彩南美」(沖縄と北海道の民謡聴き比べ)かでるホール 11/01
◆「ドラム演奏とパーカッションの夕べ」ローズガーデンクライスト教会 11/04
◆「ミュージカル Little Step」(TGR参加の成少年混合のミュージカル)コンカリーニョ 11/09
◆「さっぽろスクール音楽祭」(40校が参加した合唱・吹奏楽の大音楽祭)キタラ 11/24
◆「琴似工業高校定時制演劇部公演」(TGR参加の演劇「ロボタン」)シアターZOO 11/24
◆「総合芸術ユニットえん公演」(TGR参加の演劇、野田秀樹脚本「半神」)コンカリーニョ 12/01
◆「アラマキトリオ in SCARTS」(鮭箱を利用した楽器でサンバ、ジャズを奏でる)SCARTS 12/07
◆「シネマ de ジャズ」(ナビゲーター付き、札幌で一流ミュージシャンのライブ)文化芸術劇場 12/13
◆「札響の第九」(尾高忠明氏指揮、hitaruで初めての第九の演奏会)hitaru 12/14
◆「SITダンプレライブ」(札幌国際情報高校吹奏楽部Dancing & Playing )北海道科学大学 12/20
◆「RAUMAクリスマスイヴコンサート」(カンテレと馬頭琴のユニット)さっぽろ創世スクエア12/24
◆「オペラクァルテット クリスマスコンサート」(弦楽四重奏と声楽のコラボ)北海道科学大学 12/25
今年も上記のように数多くのステージを楽しんだが、私の中でのベスト3を挙げるとすると、「オペラ 土方歳三 最後の戦い」、「SAPPORO CITY JAZZ 2019 PARK JAZZ LIVE」、「札響の第九」といったところだろうか。特に「札響の第九」はブログでも触れたが11年連続で鑑賞していて、もはや私にとっては年末の風物詩といった感がある。その他で印象に残ったこととしては、バルミゼット楽団 ラ・ゾーヌの演奏を久しぶりに聴けたこと、念願だった半崎美子の歌声、国際情報高吹奏楽部のダンプレライブを楽しめたことがある。
【どんな映画を観たか】
◆「こんな夜更けにバナナかよ」(筋ジス・鹿野靖明の物語)ユナイテッドシネマ 1/04
◆「ボヘミアンラプソディー」(クイーンのボーカル・フレディの物語)フロンティアシネマ 1/12
◆「最強の二人」(身障者の富豪と貧しい若者の介護人の物語)ちえりあホール 1/17
◆「モダンタイムス」(ご存知チャプリン主演の名作 「めだかの学校」で鑑賞)かでる試写室 1/21
◆「野ばら」(1958年製作 ウィーン少年団に入団した少年の物語)かでる試写室 1/22
◆「七つの会議」(池井戸潤原作、野村萬斎主演 企業内の抗争を描いた)ユナイテッドシネマ 2/27
◆「FIGHTERS THE MOVIE」(日本ハムの北海道移転15年記念映画)ディノスシネマズ 3/06
◆「運び屋」(クリント・イーストウッド監督・主演)ユナイテッドシネマ 3/06
◆「翔んで埼玉」(埼玉県を、埼玉県人を徹底してパロった映画)ユナイテッドシネマ 3/27
◆「一杯のかけそば」(1992年制作 当時話題となった寓話の映画化)かでる試写室 4/24
◆「カレーライスを一から作る」(冒険家で医師の関野吉春氏の実践記録)プラザ2・5 5/19
◆「次郎物語」(1987年制作 下村湖人原作の映画化)かでる試写室 5/30
◆「あん」(ドリアン助川原作、樹木希林主演の映画、ドリアン助川トークショー)プラザ2・5 6/09
◆「僕たちは希望という名の列車に乗った」(冷戦時代の東ドイツの実話)シアターキノ 6/13
◆「それから」(1985年制作 夏目漱石原作、森田芳光監督、松田優作主演)かでる試写室 6/25
◆「天のしずく」(料理研究家・辰巳芳子の実践を記録した映画)エルプラザホール 7/03
◆「飛べ!ダコタ」(戦後、英空軍機が佐渡島に不時着した実話の映画化)ちえりあホール 7/11
◆「アイ・ラブ・ピース」(聾唖者で技師装具士が障害者を支援する物語)エルプラザホール 7/19
◆「Most Likely To Succeed」(札幌新陽高校生が主催、教育問題を問いかけ)教育文化会館 7/21
◆「福沢諭吉」(1991年制作、福沢諭吉の半生を描いたもの。柴田恭兵主演)かでる試写室 7/23
◆「旅路」(1967年制作、TVドラマの映画化、佐久間良子、仲代達矢主演)かでる試写室 8/21
◆「あらうんど四万十」(2015年制作 四万十市の地域おこしを描いたもの)ちえりあホール 9/11
◆「深夜食堂」(2015年制作 安倍夜朗のコミックの映画化 小林稔主演)かでる試写室 9/18
◆「ビューティフル アイランズ」(2009年制作 気候変動で変化する地域)エルプラザホール 9/27
◆「続・深夜食堂」(2016年制作 「深夜食堂」の続編)かでる試写室 10/17
◆「グッモーエビアン」(2012年制作 風変わりな家族の在り方を描いたもの)ちえりあホール 10/21
◆「ぼけますから、よろしくお願いします」(監督の両親の老いを追いかけた映画)プラザ2・5 10/29
◆「STAR SAND-星砂物語-」(軍隊を脱走した日米兵の物語)エルプラザホール 11/09
◆「冒険写真家という仕事」(2007年制作 危険を冒して記録する映画)エルプラザホール 11/12
◆「アルジャーノンに花束を」(脳を手術して知能指数を延ばすというSF映画)かでる試写室 11/26
◆「ナディアの誓い」(ノーベル平和賞のナディア・ムラドの活動を記録)エルプラザホール 11/26
◆「私を野球に連れてって」(1947年制作、札幌映画サークル主催の上映会)教育文化会館 12/14
◆「ローマの休日」(1954年制作 名作中の名作、オードリーヘップバーン主演)かでる試写室 12/17
◆「一粒の麦 荻野吟子の生涯」(日本初の女性医師の生涯を描いたもの)フロンティアシネマ12/19
今年は映画もたくさん楽しめた。というのも、「ちえりあ映画会」、「懐かしのフィルム上映会」、「エルプラシネマ」といった無料の映画会が開催されていて、それぞれが上質の映画を提供してくれたことが大きい。もちろん有料の映画もたくさん楽しんだが…。その中からベスト3を選ぶと…。「運び屋」、「僕たちは希望という名の列車に乗った」、「STAR SAND-星砂物語-」といったところか。
私は「映画」に対して一つのこだわりがある。それは「映画は映画館やホールで観てこそ、映画を真に楽しめる」という思いがある。もちろん、自宅の大型テレビで映画を観てもいっこうにかまわないのだが、私の場合はスクリーン以外の何かが目に入ったり、他の音が耳に入ったりする環境では真に映画を楽しめないという思いが強いのだ。一つのエピソードがある。そのことを少し古いのだが、2011年5月16日付の拙ブログに「小さな町の小さな映画館」という映画を観た感想を投稿した(https://blog.goo.ne.jp/maruo5278/d/20110516)。この映画は北海道・浦河町にある「大黒屋」という映画館をドキュメンタリーとして取り上げたものだった。
私はその感想の一節に「4代目館主の三上さんはその朴訥とした語り口で『映画館で映画を見るのは、母親の胎内にいるときのような気分になる』と語っている。母親の胎内と似ているか否かは私には判断できないが、映画館で映画を見ることが、自宅のテレビでDVDを見るのとは明らかに違うと私も思っている」と書いた。
すると全く意外なことに、この映画を制作したした森田恵子監督から直接コメントをいただいたのだ。そのコメントには「○○さま、感想をありがとうございました!<映画館で映画を見ることが、自宅のテレビでDVDを見るのとは明らかに違うと私も思っている。>というご意見に、私も賛成です」と…。私はこの時以来、このこだわりを持ち続けている。
来年も大いに映画館で、ホールで映画を楽しみたい。