ピアニスト石田敏明さんの超絶技巧、そして札響サウンドによる耳慣れた楽曲の数々、招待コンサートとはいえ、非常に楽しめたタナカメディカルグループ主催「札幌交響楽団 招待コンサート2022」だった。
9月21日(水)午後、表記招待コンサートに応募したところ運よく入場券が送られてきて、ピアノの石田敏明 With 札幌交響楽団、そして札響オーケストラの演奏を楽しんだ。
プログラムは「二人の音楽家による美しい調べ」と題して、ピアニストの石田敏明さんと指揮者の横山奏さんのコラボという形で幕が切って落とされた。
第1部の石田敏明 With 札幌交響楽団で演奏されたのは、リスト作曲の「ピアノ協奏曲第1番変ホ長調 S.124」が演奏された。「ピアノの魔術師」とも呼ばれピアニストとしても名高いリストの作曲である。ビアノをぐーっと前面に押し出して、ピアニストの技量が良くも悪くも聴衆にダイレクトに届く曲だったが、石田氏は時には圧倒的な技量で、そして時にはオーケストラの音と絶妙に調和して私たちに届けてくれた。石田氏は見たところとても若そうに見えたが、調べたところ50歳に大台に乗られたようである。まさに脂の乗り切った名演奏を聴くことができた。コラボした指揮者の横山氏も激賞されていた。
第2部は、札響オーケストラ単独による演奏の数々だった。そこで演奏された曲は…、
◆デュカス/「ラ・ペリ」のファンファーレ
◆モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525
・第1楽章 アレグロ
・第2楽章 ロマンツェ アンダンテ
・第3楽章 メヌエット アレグレット
・第4楽章 ロンド アレグロ
◆チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より “花のワルツ”
◆エルガー/行進曲「威風堂々」第1番
《アンコール》◆オッフェンバック/天国と地獄
と、私にとってはいずれもが耳慣れた曲の数々だったので、ことのほか楽しむことができた。その中でも私のお気に入りは、弦楽器だけで演奏された「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」はその音色も優しいだけにうっとりとして聴き入ってしまった。
演奏時間約1時間30分、十分に楽しませてもらった「札幌交響楽団 招待コンサート」だった。