田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

“北方領土を考える” 高校生弁論大会について考える

2023-01-15 20:27:10 | 講演・講義・フォーラム等

 えっ?こんなに関心がないの? なんでこんなに座席を規制するの? ??ばかりが私の中を占有した。高校生たちの真摯な訴えがどれほど広く訴えられたのだろうか?そして無味乾燥な新聞報道にも驚いた…。

        

 昨日14日(土)午後、道民活動センター(かでるホール)において「第37回“北方領土を考える” 高校生弁論大会」が実施されることを知って駆け付けた。北方領土問題は日本側からいえば非常に理不尽な問題でありながら、対ロシアの強硬姿勢によって近年行き詰まりを見せる中、高校生たちがこの問題をどのように考えているのか興味があり、参加してみようと思ったのだが…。

 まず、会場へ着いてみて驚いた。開場時間の間際に着いたのだが、入口付近に入場を待つ人たちの姿がないのだ。私は予想外の事態に驚いて、近くにいた関係者に思わず聞いた。「あれっ?今日の弁論大会は聴衆を入れないのでしたか?」と…。すると「いえ、いえ。入場できます。開場まで少しお待ちください」ということだった。

   

   ※ 会場に入ると、大会参加者がマイクテストをしていた。座席に白い帯が見えますが、一般聴衆は座ることを禁止された貼り紙が張ってあります。つまり前面の席は全て着席禁止だったのです。

 開場時間になり会場に入ってまた驚いた。なんと聴衆の座席が大きく制限されているのだ。ホールの前面半分ほどは関係者席となっていた。(大会出場者や学校関係者が座る席だったようだ)後面も中央部分は規制線が張られていて座ることができない。規制線外の最もステージに近いところに席を占めたのだが、そこにも係の人がやってきて「他に座ってほしい」と要請され、私は仕方なく後面の右端に座らざるを得なかった。その私が座ったところも1列に11席があるのだが、規制されて座ることができる席は4席のみというありさまだった。会場内は座ることを禁止する表示ばかりが目立っていた。いったいこれは何なんだ!と私は内心怒りを覚えていた。弁論大会を聴こうと思って来たのに、これでは「来てくれるな!」と言わんばかりの対応ではないのか?結局、大会が始まった時に一般の聴衆(出場者の家族らしい人も含めて)の数を数えてみたら30人程度の徴収だった。ホールのキャパは512人である。そこに僅か30人程度の聴衆である。はたしてこのような大きなホールで開催する意味があったのだろうか?

   

   ※ これが後面の席です。着席を禁止する札が可能な席より多い有様です。

 大会は予選を通過したという高校生13人がそれぞれ自分の思いを主張した。その一つ一つはとても真摯に北方領土問題の解決を願う主張だった。誰もがロシアのウクライナ侵攻によって北方領土問題の解決がより難しくなったことを認識していた。そうした中でも国民に、そして若者にこの問題を広く知らしめていくことの大切さを誰もが訴えていた。大会の結果等については新聞記事にお任せすることにして、私はどうしても先の問題にこだわりたい。

 私は今回の大会運営の在り方を見て、そこに参加して、「いったい関係者はこの問題解決にどれだけ真剣に取り組まれているのだろうか?」と率直に疑問を持ってしまった。もしかすると、大会がたんなるアリバイ作りになっているのではないかと考えてしまった。

 北方領土問題は、これまでも非常に厳しい問題であったし、現在はそれ以上に困難な問題となっていることは多くの人が知るところである。しかし、それでもなお関係者は世論に訴えることをし続けることが必要ではないのだろうか?そのように高校生たちも必死に訴えていた。そうした高校生の真摯な訴えをないがしろにするような関係者の対応だったように私には映って仕方がなかった。

   

 ※ 数少ない男子高校生の出場者です。残念ながら男子生徒は一人も入賞できませんでした。

 そういえば、大会そのものの周知もけっして広範には行っていなかったように思う。私はある時、偶然に大会を知ることになったのだが…。

 新聞記事(北海道新聞)もお粗末である。聴衆や会場のことなどに一切触れず、何事もなかったかのように結果を淡々と載せているだけだった。ふだんボンヤリとしている私が感ずるくらいだから、鋭敏な記者はそのことを感じなかったはずがない。社会の公器たる新聞がそのことを鋭く指摘しないでどうするのだ、と指摘したい。

 私は拙ブログには努めてネガティブな投稿はしないように心がけてきたし、これからもそうしたいと思っている。しかし、今回は我慢がならず、その禁を破ってしまった……。



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
運営方針が謎です (しろまめ)
2023-01-18 22:01:52
ウィズコロナで規制を緩和するのが全面的に正しいかどうか、は判断の難しいところですが……。
この会場運営はまた、ずいぶんと神経質なものですね。いつも温厚な田舎おじさん様の口調が、かなり「怒りを押さえてます」なムード満点で……。

コンサートやスポーツイベントがあれだけ観客を入れているのに、静かに拝聴するだけの弁論大会で、こんなに席の間をあける必要があるのか。いったい、なんなんでしょうね?

そんなに人を入れたくないなら、動画サイトなどで公開したほうが、よほど多くの人に届くんじゃないか、と苦情を言いたくなりました。
返信する
しろまめさんへ (田舎おじさん)
2023-01-19 19:24:21
 う~ん。この問題については、あまり深堀したくない思いがあるのですが…。
 私が文中で "アリバイ" という言葉を使いました。私は今回の現象は、関係者の思い、考え方が如実に表されたものだと思っています。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。