ゆたかな川の流れのようにたおやかで豊かな音が私の耳に入ってくる。その札響の音にピアノの岩田真奈美さん、ソプラノの倉岡陽都美さんの音が重なる。久しぶりに札響の音に酔いしれた「道銀ライラックコンサート」だった。

昨夜、札幌コンサートホールKitaraにおいて毎春恒例の「道銀ライラックコンサート」が開催された。今年も運良く入場券を入手することができ、音楽仲間と一緒に聴くことができた。
今回は、グリーグ、モーツァルト、ヴェルディ、プッチーニとい名高い作曲家の曲が取り上げられた。そしてグリーグのピアノ協奏曲では、岩田真奈美さんのピアノが、他の3人の作曲家の歌劇の曲ではソプラノの倉岡陽都美さんが、それぞれ札響と競演の形で演奏した。指揮者は山下一史さんが務められた。

※ 指揮を務めた山下一史さん
詳しく演奏曲名を記すと…。
〖第1部〗
◆グリーグ/ピアノ協奏曲 イ短調 op.16 ☆

※ ピアニストの岩田真奈美さん
〖第2部〗
◆モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」より 序曲
歌劇「フィガロの結婚」より
“伯爵夫人のアリア“楽しい思い出はどこへ” ★
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」より
エルヴィラのアリア“あの人でなしが私を欺き” ★
◆ヴェルディ/ 歌劇「運命の力」序曲
歌劇「アイーダ」より“勝ちて帰れ” ★
◆プッチーニ/ 歌劇「マノン・レスコー」間奏曲
歌劇「トスカ」より“歌に生き、愛に生き” ★
※ ☆は岩田真由美さん、★は倉岡陽都美さんがそれぞれ競演の形で演奏した。

※ ソプラノの倉岡陽都美さん
私はこのところ札幌管弦楽団、北海道交響楽団、西区オーケストラとアマチュアの管弦楽団の演奏を聴いてきたが、それぞれが持ち味を発揮して「アマチュアもなかなかなもの…」という感想を持ってきた。しかし、いざ札幌交響楽団(札響)の演奏を聴くと、それは一枚も、二枚も上質な音楽であることを痛感させられる。当たり前と言ってしまえばそれまでだが、その差は歴然としている。特に私が感ずるのは(あくまで素人が聴いた印象です)管楽器にその差を感ずる。アマチュアの場合は管楽器の音に滑らかさに欠けるように私には聴こえるのだが…。もちろん弦楽器にも違いは歴然としているが…。
加えてこの夜は、岩田さんのピアノ、倉岡さんのソプラノが札響の音をバックに素晴らしい演奏を披露してくれた豪華な夜だった。
さあ、今夜は「札幌管弦楽団」のコンサートである。ゲストに札響のコンサートマスターの田島高宏さんが出演するという。どのようなステージになるのだろうか? 今夜も楽しんでこようと思っている。