若手音楽家らしく挑戦的、実験的な曲に挑戦する人もいれば、オーソドックスな名曲に挑む人もいた。それぞれが意欲的な演奏を披露してくれた北広島市の「春の音楽会」だった。
昨日(24日)午後、北広島市芸術文化ホール「花ホール」において「第22回 春の音楽会」が行われたので足を延ばしてみた。演奏会のサブテーマが 「~2021年ロビーコンサート出演者による~」 となっていた。ということは、昨年芸術文化ホールで開催されたロビーコンサートに出演者した音楽家たちが一堂に会する音楽会ということらしい。
※ JR北広島駅東口に建つ「北広島市芸術文化ホール」の外観です。
プログラムは次のようになっていた。
◆按田佳央理(フルート)・浅井良子(フルート)
協奏的大二重奏曲 ト長調 Op.39より/クーラウ
◆鈴木初(コントラバス)・仲鉢莉奈(ピアノ)
メンデルスゾーン風協奏曲/ボッテジーニ
◆渡邊萌愛(オーボエ)・鈴木京(ヴァイオリン)・田坂佳那(ピアノ)
ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 第一楽章、第三楽章/J.S.バッハ
◆代田将也(トロンボーン)・山本千尋(トランペット)・荒川真央(ピアノ)
①ファンダンゴ/トゥリン ②リベルタンゴ/ピアソラ
~~~~~ 休 憩 ~~~~~
◆川越明由美(サキソフォン)・佐藤香奈(ピアノ)
ヴァイオリンソナタ第5番 へ長調 Op.24 「春」/ヴェートーベン
◆岩田真由美(ピアノ)
「鏡」より/ラヴェル ①2.悲しい鳥たち ②4.道化師の朝のう歌
◆宿田有希(ピアノ)
ポロネーズ第6番 変イ長調 Op.53「英雄」/ショパン
◆藤本望帆(ピアノ)・荒川真央(ピアノ)
「動物の謝肉祭」より/サン=サーンス
①第7曲 水族館 ②第12曲 化石 ③第13曲 白鳥 ④第14曲 フィナーレ
この中から残念ながら2曲目の鈴木初さん、仲鉢莉奈さん、4曲目の山本千尋さんが事情により出演されなかった。そのため4曲目は急きょ曲名が変更され「トロンボーン協奏曲」に変更するとアナウンスがあったのだが、作曲者は聞き取ることが出来なかった。
※ 「花ホール」の内部を入場直後に撮りました。
出演者の経歴を見ると、いずれもが音楽大学を卒業して道内各地で演奏活動されている若手の方ばかりである。基礎がしっかりしているので、どの演奏も聴き応え十分だった。そうした中、リード文でも触れたが「トロンボーン協奏曲」やラヴェルの「鏡より」などの演奏はかなり難解であり、実験的な演奏にも聴こえてきた。一方、「ポロネーズ」や「動物の謝肉祭」などは私も何度か聴いたことのある曲で、心地良く聴くことができた。
これから伸びようとしている若手音楽家の演奏を聴くことは成熟した音楽家の演奏を聴くのとはまた違い興趣がある。これからも機会があれば聴いてみたいと思っている。