田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 駅馬車 №285

2020-07-19 15:29:49 | 映画観賞・感想

 いや~、やっぱりホールで観る映画はいいなぁ~。実に半年ぶりの醍醐味を味わった!札幌市民交流プラザで「映画へと導く映画」と題するイベントで2本の映画を鑑賞した。そのうちの1本が名画「駅馬車」である。ホール映画の良さを堪能した!

          

          ※ 市民交流プラザに掲示されていたイベントの案内です。

 「映画へと導く映画」とは、映画監督が選ぶ傑作2作品を鑑賞する映画会である。今回は入江悠監督(入江監督のことを私は全く存じ上げないが…)が選んだ「駅馬車」「テープインパクト」の2本だった。(「ディープインパクト」については後日感想をアップすることにする)イベントは2本の映画上映と、入江監督の講演との組み合わせになっていたのだが、私は監督の講演はパスしてしまった。

           

 映画「駅馬車」であるが、制作されたのは実に100年近く前になる1939(昭和14)年に西部劇の巨匠ジョン・フォード監督によって作られた白黒映画である。「駅馬車」はジョン・フォード監督にとって数多い西部劇作品を世に送り出しているなかでも金字塔的作品であり、この作品において主演を務めたジョン・ウェインはこの後ハリウッドの大スターとして上り詰める画期的作品となった映画でもある。

   

 映画はアメリカにおいてアパッチ戦争とか、ナホバ戦争などというインディアンと、西部開拓を目論む白人とが戦いを繰り返していた1860年代のアメリカ西部を題材としたものである。

 映画はアメリカ西部のとある駅逓所からさまざまな事情を抱えた6人が駅馬車(乗合馬車)に乗り込み、それに御者と護衛の保安官の計8人が次の駅逓に向かって旅立った。その途中で現れたのが、脱獄囚のリンゴ・キッド(ジョン・ウェイン)だった。リンゴは有無を言わせず駅馬車の乗員の一員となった。

 旅の途中、リンゴをはじめとしてさまざまな人間模様が描かれ興味深いが、そこはカットして映画の最終盤になって駅馬車はインディアンのアパッチ族の総攻撃に遭遇した。そこで大活躍したのが腕利きのならず者リンゴ・キッドだった。窮地を救い、一行は目的地に到達したのだが、リンゴはそこで父と兄弟を殺したプラマー三兄弟との決闘が待っていた。

 銃撃戦あり、決闘あり、恋話あり、諸々の人間模様あり、と盛りだくさんの内容で観客を飽きさせずに画面に惹き付け続けるジョン・フォード監督の手腕はさすがである。 

 私は「駅馬車」は今回が初見ではないと思うのだが記憶が定かでない。そのため初見と同じようにストーリー展開をハラハラドキドキしながら楽しむことができた。

 ただ、一連の西部劇ものは全て西部を一方的に開拓した白人の側から描かれたものであり、そうした白人の行為を憎む先住民であるインディアンの抵抗であったということを忘れてはならないことだと思う。1939年当時は可能であったこのような映画も、現代では同じような内容での映画化は難しいであろう。

    

   ※ モニュメントバレーの中でも有名なジョン・フォードポイントと呼ばれる所です。

 ホール映画は画面も大きく、音響効果も優れていて、映画に没頭できる良さがある。久々に映画を堪能した思いだった。また別な意味で、ロケの舞台となった赤い巨岩が立ち並ぶモニュメントバレーは、私の数少ない海外旅行で訪れたことのある地でもあり、懐かしかった。(2012年 当時のブログ⇒https://blog.goo.ne.jp/maruo5278/d/20120611

 なお、映画の原題は「STAGECOACH」であるが、邦訳するとやはり「駅馬車」とか「乗合馬車」となるようである。                             



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