私にとって絵本の世界などとんと無縁である。絵本作家:降矢(ふるや)ななさんは日本はおろか、世界でも活躍している絵本作家らしい。そんな降矢さんの絵の世界をひと時楽しませてもらった。
本日午前、北海道立文学館で開催されている「降矢なな原画展」に足を運んだ。足を運んだ動機は、昨日の「水木しげるの百鬼夜行展」と同様、ある方から鑑賞券を譲り受けたからだった。譲り受けたからには鑑賞するのが礼儀である。
※ 降矢ななさんのデビュー作「めっきらもっきら どおん どん」の表紙です。
※ デビュー作ではこのような色彩鮮やかな絵が目立ちました。
私は特別展の会場に入ると、まず降矢ななさんなる絵本作家がどのような方なのかを知る必要があったので、彼女の年譜を参照した。
降矢さんは母親が絵画教室を開いていたことから幼少の頃から絵には親しんでいたようだ。そうした中、降矢さんの叔母が福音館の編集者だったことから、彼女の絵を同社に紹介されたことにより、1985年に長谷川摂子作の「めっきらもっきら どおん どん」の挿絵を担当し絵本作家としてデビューを果たしたという。その後も長谷川摂子とのコンビで絵本を出版していたが、1992年になって一念発起してチェコスロバキアのブラチスラバ美術大学に留学した。そこで彼女の絵は一皮むけるとともに、大学同期のスロバキア人の画家と結婚し、スロバキアに永住することとなった。絵本作家としては、日本のみならずスロバキアにおいても出版する活動を続け、活躍中とのことである。
※ 「きょだいな きょだいな」では子どもの喜びそうな巨大な絵が印象的です。
原画展では、彼女の活動の歴史を辿るように降矢さんの原画が展示されていた。その全てを辿るだけの忍耐は私にはなかった。特に注目したのは、デビュー作の「めっきらもっきら どおん どん」と「きょだいな きょだいな」の長谷川摂子とのコンビの作、そしてスロバキアに渡ってから降矢が文も絵も担当した「ナミチカのきのこがり」に注目した。すると、私のように絵については素人でも明らかにその絵が違っている(発展)ように見えた。
※ 明らかに絵の描き方に変化が出てきたのでは?と思わされた「ナミチカのきのこがり」です。(下の絵も)
いや~、どんな分野にも顔を出す私ですが、展覧会の類は鬼門ですなぁ~。それでも勉強になりました。はい。