通販生活2024初冬11/12月号の古舘伊知郎の「喋喋(ちょうちょう)対談」からの引用です。なんか最終回だそうで、ゲストは経済アナリストの森永卓郎さんでした。森永さんは2023年11月に、癌で余命4カ月を宣告された人です。また、私の愛読ならぬ愛聴するラジオ番組”生島ひろしのお早う一直線”の月曜日のゲストでもあります。
そのラジオ番組でいかに政治が旧大蔵省(現財務省)に操られているかということを知りました。それからだな、日本は借金大国で、1000兆円を超える借金を何とかしなければならないのだという呪縛から解放されました。
国というか財務省に国民は洗脳されている、マスコミも政府財務省の言う通りの報道しかしていない、マスコミも財務省の広報機関となり下がってしまったのかというスタンスで政府の言うことを聞くようにしています。
政治家もマスコミも財務省に支配されているのは、財務省が国税庁という絶大な権力を持つ機関を配下に持っているからです。国税庁を何とか財務省から独立させなければならないのに、これも表立って行動はできにくくなっているようです。
早朝のラジオ番組で森永さんの考えを知り、本も買いました。『ザイム真理教』と『書いてはいけない』の2冊です。「ザイム真理教」の表紙と帯にはこう書かれています。”””それは信者8000万人の巨大カルト ザイム真理教はいかにして生まれ、どう国民生活を破壊してきたのか? やさしくやわらかく面白く日本経済に警鐘を鳴らす本”””
「書いてはいけない」の表紙や帯には、”””日本経済墜落の真相 2023年12月、ステージ4のがん告知を受けた。「命あるうち、この本を完成させ世に問いたい」私はそれだけを考えた。”””という文言が書かれています。
喋喋対談で改めて森永さんが分かりやすく話していますので引用させていただきます。 以下引用(P142~144)です。みなさんも固定観念を改めてもっと柔軟に思考したいものです。
(引用開始)日本が世界有数の「借金国家」だというのは完全なまやかしです。たしかに国債や仮払金、未払金を合わせた国の「借金」は2021年3月末時点で1661兆円。国民一人当たりにすれば約1329万円ということになります。
ただ、日本政府は現金や有価証券などの流動資産、土地や建物などの固定資産を合わせて1121兆円保有しています。これを差し引くと、日本政府が抱える本当の「借金」額は、わずか540兆円。日本の名目GDPは2020年度で527兆円ですから、ほぼ同レベル。このくらいの借金は、先進国としてはごく普通です。
財務省は資産は簡単に売れないものが多いと反論しますが、政府はおそらく100兆円以上の米国債を持っています。これ以上信用力と流動性の高い資産はありません。
「失われた30年」の間、主要国の中で日本だけが経済成長できなかったのも、財務省が「緊縮財政」を推し進めてきたからです。増税と社会保険料アップで多くの人の手取り収入が減り、使えるお金が減ってしまった。それで消費が落ちて企業の売り上げが下がり、人件費を削減しなければならず収入がさらに減り・・・・。この悪循環が続いてきたわけです。
国債を発行して、それを日本銀行に買い取ってもらえばいいんです。満期が来たらまた新しく国債を発行して「借り換え」を繰り返せば、元本を返す必要はなくなります。日銀に利息を支払わなくてはなりませんが、この利息もほぼ全額が国庫納付金として政府に戻ってくるルールになっているつまり、日銀に買ってもらった国債の額面分、政府には利益が転がり込んでくることになるのです。
もちろん、あまりに国債を乱発すればひどいインフレを招く危険性はあります。しかし、第二次安倍内閣が掲げた「アベノミクス」では、年間80兆円を目途に日銀が国債を購入し、市場に資金を投入する政策がとられましたが、インフレも為替や国債の暴落も起こりませんでした。
80兆円あれば、消費税撤廃に30兆円使ったとしてもまだ50兆円残ります。それを国民全体に分配すれば、1人月3万5000円を定期的に支給する「ベーシックインカム」だって可能です。・・・・。
でも、財務省はこういうことを絶対にやりません。・・・・。
今の官僚は自分たちの利益しか考えていなくて、「国民の暮らし」という視点が全くない。これはもう、資本主義の末期減少だと思っています。(引用終わり)
これに対して、古舘が財務省に刷り込まれてる国民の思いをうまくまとめています。『多くの人が少子高齢化で社会保障がままならないから消費税導入は仕方がない、国の借金にしても、子どもたちにツケを残さないためには自分たちが負担するしかないと思っているでしょう。森永さんの言っていることは「夢のまた夢」だと感じる人が多いかもしれません。』
流動化した政治の世界では、103万円の壁とか130万円の壁とかいろいろ騒がしいですが、それに対して”””財源はどうする?”””という発言がでていますね。