北上川に行ったのは17日(金)です。 行く決心をしたのは、前日(16日)の夜自分のブログのコメントを見たためです。 29匹釣ったというコメントを見たとき、ぜひ行きたい、行かねばならぬ、これはもう竿を出すよりほかはない!!と思い、コメントの主と連絡を取り、急遽一人で行くことにしたわけです。
あわてて大アユ用の仕掛け等の準備をしました。 仕掛け等は頑丈な仕掛けとし、仕掛けが切られることだけは避けようと思いました。 竿もシマノの9.5メートルのアドバンフォースを中心に、オリンピックのインテグラ鮎・引き抜き急瀬(9メートル)と、長い竿も必要となるかもしれないとWIST鮎の10.35メートルの竿まで用意しました。
もう16日の夜の気持ちはすっかり子ども時代に戻っていました。 ワクワク感でいっぱいで、絶対明日は釣れる!川の状態はどんな感じで、どこまで入っていけるのか、引き抜くことができるのか、あれこれ考えて胸が一杯でした。 こんな気持ちになったのは何十年振りでしょうか!?
4時50分に自宅を出発。6時32分紫波SAで休憩、朝食。紫波SAを出てから、R4を北上し、南部家敷を右折して目指す北上川へ。 海坊主さんと友達はすでに来ていました。 橋の下流の、上流側がトロ、トロ瀬、そこから急瀬へと続きます。惚れ惚れとする長い長い瀬が続きます。 トロ場もどこがポイントか全く見当がつきません。
この橋の下流で竿を出しました。 北上川は渇水です。 渇水でなければ川に入れません。 下のような小石の中洲は普通は見えません(ということです)。 渇水なればこそ釣りができるのです。
トロ場が続きます。 右岸側(写真では左側)に大きい鮎がついていると言われましたが、右岸まで入ってはいけません。
トロ瀬の向かい側の様子です。
トロ瀬から長~い急瀬が続きます。 平水だったらどんな荒瀬、激流となってることでしょう。
川幅は何十メートルあるでしょうか?50メートル以上はあると思います。 もちろん渡れません、減水していても。
長い瀬はやがて少し右側にカーブしてします。
いやあ、大名鮎釣りとはこのことをいうのでしょうか!?大きな背掛かりの鮎がすでに用意されています。 コメントの主がコロガシでオトリ鮎を確保していてくれたのです。 最初は釣り人は我々3人しかいませんでしたが、昼が近付くにつれ、右岸側に釣り人が入ってくるようになりました。 多いときは6人前後の釣り人が居ました。右岸から釣るときは、左岸からとは違って、あまり立ち込めないようです。 左岸側は浅いところも一杯あって、腰くらいまで立ち込むことが必要でした。 人が誰もいないのであれば、左岸でも浅いところから掛かるかもしれませんが、そこは大河北上川、そんなに細かいことは不必要です。おおらかに釣りができるはずです。
午前中は7時50分から11時30分まで竿を出しました。 竿はシマノのアドバンフォースです。仕掛けはフロロの0.3号です。広瀬川で何度も使っています。 最初は21センチくらいの鮎をオトリにして、トロ場を泳がせました。 第1投目?、ガクンという当たりが伝わってきました。鮎が追ったのです。しかし、針掛かりが不十分でした。バラシです。でもその後10分もしないうちに、北上川待望の第1匹目が掛かりました。 慎重にトロ場の浅瀬に移動して抜きました。21センチくらいの鮎です。 当たりはさほど強くはないです。しかし、掛かった後の引きが、抵抗がたまりません。
トロ場から急瀬へ。おとりが元気なため、おもりや背バリは使いません。急瀬でも何とか入ってくれます。 急瀬で掛かると、流芯付近を狙っていたので、掛かると大変です。 アドバンフォースが大きく弧を描きます。 耐えます。 ハリを食い込ませます。それから竿を立てて、左岸の浅瀬に持ってきて抜くのですが、敵も然るもの、浅瀬に来ても諦めません。何とかして流芯に戻ろうと必死です。 そこで22から23センチの鮎と初老の釣り師の勝負、真剣勝負です。 そんな鮎のどこにこんなにも強い力があるのだろうかと不思議です。
午前中はトロ場と急瀬を往復して、13匹の釣果でした。 バラシは2匹、根掛かりが1回でした。
昼休み。冷えた美味しいヨーグルトとプリンをもらってしまいました。
午後からは瀬を攻めることにしました。 12時30分再スタートです。しかし、どういうことか開始早々2回もバレが続きました。 ハリは大きく8.5号か9号の3本イカリです。大きいハリでよかったと思います。バレはたくさんありましたが。その後当たりがストップしてしまいました。 こんなはずじゃないのに!と独り言を言いながら瀬にこだわりました。 バレはその後も何回かあったのですが、一時間後あたりから嬉しいことに、急瀬での大アユの入れ掛かりが始まったのです。
本当にオトリを流芯に沈めるだけで掛かっていいきます。 初めググッという前あたりがあり、その後一気に竿が絞られます。白いアドバンフォースがこれまでというくらい下流に持って行かれます。 必死にこらえます。 左岸に寄せようと努力します、必死です。 入れ掛かりが始まりました。 左岸側だけで、右岸側は無関係でした。 抜いて取り込んだあと、オトリ鮎を交換して再度送り出します。 川底に着きます。 するとこれまた竿が大きく大きく絞られてしまいます。左岸に寄せながら、下り、鮎との格闘の末に人間が勝利します。
そういう入れ掛かりは40分ほど続いたでしょうか。疲れましたが、充実した心地よい疲れです。 今までも入れ掛かりはありましたが、10回くらいも続いた入れ掛かりは初めてです。しかも深い急瀬ですよ。 右岸の釣り人はどんな気持ちで見ていたでしょうか。 それを思うと、子どもみたいですが、どうだ!やったぜ!いいだろう!という優越感に浸りながら釣り続けました。
左岸に寄せてきたものの、掛かり鮎が暴れ出し、掛かり鮎もオトリ鮎もバレてしまったこともあります。 ハナカンが切れてしまいました。 悔しいのは確かに野鮎が追って掛かったのですが、浅い掛かりのため水中でバレてしまうことです。 くるな!と分かり、実際に竿が大きく曲がります。 でも深く食い込まないと底バレです。これが何回あったでしょうか。全部で10回はあったと思います。
午後の部の釣果は、12時30分から14時45分までで、12匹でした。 午前と午後と合わせて25匹。 今夏最高の釣果です。鮎釣りの醍醐味を堪能しました。やはり瀬釣りがいいですね。
午後の釣果です。
これは今日の釣果です。
そのうちの大きいところです。22から23.5センチクラスがたくさん釣れました。
こういう大きい鮎が急瀬で掛かったら、引き抜くのは大変です。まして背掛かりで掛かったら、ちょっとやそっとでは抜けません。
北上川の大アユ、とまではまだ行きませんが、あと3週間もすれば尺鮎も夢ではないような気がします。 ただ、オトリの確保が難しいところです。 ガラガケで採るよりほかはないようです。 何といっても北上川には漁業権がないのです。これは嬉しい、ありがたいことです。 だからすべて天然ものかといえば、必ずしもそうではないようです。 盛岡の北上川では、放流事業も行われていますから。そうはいってもほとんどは天然ものでしょう。宮城県の石巻から200キロも遡上するのですから、鮎よ!お前はすごい!すごすぎる!
海坊主さん、お世話になりました。 鮎釣りを堪能させていただきました。あと、2,3回はお邪魔したと思っています。 その際バレを極力なくしたい、そうすれば自ずと釣果は伸びます。どういうハリがいいのか?宿題はいっぱいあります。