あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

もう9月…あれから。

2022-09-04 00:59:02 | ひとりごと
秋野菜の準備に追われているうち、季節は秋へと
9月も何日か過ぎてしまった。
相変わらずに決まった曜日には夫の元へと
洗濯物の着替えを持って通っていたけど
もう何回目だろうか…ずいぶん通ったような気がしないでもない。


3月の末に、すっかり痩せてしまった夫と老健の門をくぐったのが
つい昨日に事のような…写真を撮ってLINEで娘に送った時には
ムンクの叫びのようだねって、確かになあ。


春から夏が過ぎて、もう初秋。


市内外れの市街地を見下ろすような
まるで摩天楼のような建物に
いったいどのくらいの人が生活しているのだろうか。
昼近くの帰り道に振り返ると、老健と同じ建物にある
あれは特養かな、椅子に座って食事されてる後姿が見える。
 

すっかり秋の空

夫ではないけど、夫の姿がかぶる。
あんなふうに食事しているのだろうか?
胃瘻にしてしまったから、ベッドでだろうか
それとも体を起こしてだろうか?
今度担当相談員の方に聞いてみようかなんて思いながら
家へと帰って来る。


ちょっと好きな景色を通る施設への道
いつも道路際に車を停めて市内を見渡す。
空はすっかり秋の空で、気付けば道端ススキ
暑くもなく寒くもなく、気持ち寂し気な秋の季節。
 
 
 
最初ムンクの叫びのようだった夫も
随分慣れてきたようで、月に一回くらいの割合で
面会できない夫の写真を、スマホを渡して撮ってもらう。
少しふっくらとした姿を見ると、なんだかホッとしたりする。


相談員さん曰く、手を振ると振り返してくださったりしますって
それでも何度か熱を出して、その都度点滴の処置をしていただいたり
いちいち病院へ行かなくても、ちょっとした事であれば
施設内で処置してもらえる。


このところの体調は安定しているようだけど
鼻の酸素のチューブは外せないらしく
それだけ肺機能が衰えてるって事なのだろうと
隠れてまでタバコがやめられなかった夫だった。
 
あの辺りが我が家かなあ…。

まだ一回しか受けていなかったコロナワクチンも
施設内で2回目を受ける事が出来た。
家にいたら、そういう事も出来なかっただろうなって思う。
今度3回目のワクチン接種券が届いたので
次行った時には持って行かなきゃ!


床屋さんもお願いすればやってもらえる。
先日、また髪の毛が伸びて来られたようだと
床屋さんをお願いして来た。


苦髪楽爪って言葉があるけど
夫は夫なりに何かしらのストレスとか感じているのかもしれない。
きっと、一人で畑をやって耕運機を使ったり
除草剤を振ったりって大変だなって思う時があるけど
寒くもなく暑くもない温度調整が完備され
職員さんが声をかけてくださったり
私に小言を言われるわけでもなく、いろんな人がたくさんいて
家にいるよりは良いんじゃないかって思うのは
本人にとってそうじゃないのかもしれない。
 
うねうねと新潟へ向かう高速道路
 

クズの花

いろんな思いが交錯する。


よく思うのはあんなにたくさんの人が生活されているのに
洗濯物の交換に事務所に行くのだけど、あんまり人に出会う事がない。
曜日の違いか、時間の違いか…そんなとこだろうけど
一回だけ入居者さんの家族の方と、少しだけお話が出来た。


その日は土砂降りの日で、夫の汚れ物を預かっての帰り
同じような年代の方で、思い切って声をかけてみた。
その方は二人の親族を看ていただいているようで
同居はしていないのだけど、私しかいないからって
二人のうちの一人は妹さんだって仰っていた。


いろんな人がいていろんな事情で入居されてる。
リモートで面会は出来るけど
帰りたいって言われたらと思うと
それも憚られてねえってため息ひとつ。
 
みんな大なり小なり同じような思いをしてるんだなあ。

私がスマホを渡してだと写真を撮って来てくれるって話したら
そういう事が出来るなんて知らなかった。
今度は写真撮ってきてもらいますって
嬉しそうに…夫よりも4か月くらい早く入居されたようで
お互い頑張りましょうって帰って来た。
 
 
ススキのある風景


相見互いっていうけど、お話できて良かったなと思った。


 
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