あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

思い出す年老いた味…干し柿と芋の茎と。

2012-11-11 22:39:07 | ひとりごと

このところ、どうもどんよりとした日が続いて
時おり雨だとか…風も強く肌寒さを感じる一日だった。
少しずつ少しずつ、静かに秋は終ろうとしている様な気がして
願わくば…もう少し秋の名残を残してはくれないだろうか。

今年は珍しく芋の茎と干し柿を吊るしてみた。

もともと干し柿はあまり好きではないのに
干し柿を作ってみようかと思い立ったのは、夫が捨てて置いた荒縄だった。
まったく、人の事は置きっ放し…やりっ放しだとか文句を言うくせに
自分は使った荒縄のハシタを置きっ放して
ブツブツと文句を言いながら手に取った荒縄。


小屋の裏にある柿の木から、いくつかもいで来た。


クルクルと皮を剥いて十何個か…。

昔はこの荒縄の捻じれ目に柿の丁字に残した枝を差し込んで作ってたぞ!たしか。
干し柿…そう思ったら、なんだか無性に干し柿を作ってみたくなり
小屋の裏にあるオレンジ色のたわわに実を付けた柿の木から
大きめのを選んで干してみた。

晩秋の小春日和のある日…思い出すのは、我が家のじいちゃんの事で
干し柿が好きで、毎年2~30個か…そのくらい干していたが
干し柿好きが高じて、いつもちゃんと干し上がらないうちに
一個二個と、干し柿を紐から外して食べていた。

まだ渋いのに食わんにべした…と言えば
あめえがらさすけねえと、ああいえばこういうのじい様。
まったく口の減らないジジイだと思っていた。
干し柿が飴色から茶色っぽくなる頃には
甘さも充分だったろうに…その頃にはいくつも残ってなかったっけ。

もっと たくさん干してあげれば良かったかな…今だから思う事で
そんなじいちゃんもすでに亡くなって10年以上経ってしまった。


すこしずつ干し柿らしくなって来たよ。

甘く干し柿色になったら、美味しいと思えるのかもしれないなと
干してみたけど…食べるかどうか。


時を同じくして、掘り取った里芋の茎。
干し柿を吊るした、その脇に芋の茎も干してみようと
これは亡くなったばあちゃんが、戻しておひたしにしてみたり
粕汁とか作ってくれた思い出があった。


取り置きした芋の茎


皮を剥くのが一苦労だったがピーラーを使った。

その頃はまだ若く、せっかく作ったおひたしとか粕汁とか
食わず嫌いだったのか、あまり箸を付ける事がなかったけど
何だか…無性に食べてみたいと、きっと あの頃のばあちゃんと
同じような年代に追いついて来たって事なのかな。


干し柿と芋の茎と、下にはメダカのケースと里芋と
まるで農家の軒先みたい…って、農家なんだけどね。

この夏に食べた茗荷みたいに
食べたいとも思わなかった茗荷は
年と共に食べられる…というか、美味しいと感じる
そういうものなのだろうか。

思い出すのは手を茶色に染めて茎の皮を剥く
節くれだった頑丈な働き者だった手は
寝たきりになってからは、すっかり白魚のような指になってしまったが
あの指はばあちゃんの指ではないなと思った事があった。


何日か経って晩秋の日差しに揺れる干し柿と芋の茎…長閑さを感じる。

もっと美味しいと言って食べてあげれば良かったかな。
今の干し柿や干した芋の茎は、どんな味がするのだろうか。

若かった頃気付かなかった事、思いもしなかった事
年を重ねて行くうちに、気づいて来るものなのか
思うようになって来るものなのか…たかが食べ物だけど
今年は味わってみようかなぁ。


という事で、今日の一枚 今朝の朝焼けをUP!

 

 

 

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42 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ひまりん)
2012-11-12 06:43:38
干し柿すてきです。
ほんと年とともに昔食べた味がなつかしくなりますね。
芋の茎は食べたことがありません。そう言えばこの前農業祭のときに売ってました。一度食べてみたいものです。
返信する
思い出の味 (m)
2012-11-12 08:12:01
すてきなブログで、私も祖母を思い出しました。
ゴボウを甘いお味噌で炊いたものですけど、母も作り方を聞いていないと残念がって。
無性に懐かしく、食べたくなる時があります。
pochikoさんは思い出の味を再現できてよかったですね。

干し柿はあまりお好きじゃない?
実は私も・・
夫は安保柿が大好物なんだけど、あの甘さが苦手で・・
あれば食べるんだけどね

芋の茎、どんな料理になるのか。
楽しみにしています~

素晴らしい朝焼けの写真ですね。ありがとうございます~
返信する
干し柿 (山小屋)
2012-11-12 08:39:09
私の故郷でもたくさん作って軒下に干していました。
家の軒下を一周するくらい、たくさん作っていました。
荒縄に吊るすだけでなく、竹串に刺して横に並べ、
スダレのようにして作ったのもありました。

ほどよく干しあがると家の中に入れて囲炉裏の上に
干していました。
こうすると真っ白に粉が吹いてきました。
今考えれば煙にあてて燻蒸効果もあったようです。
春先までよいおやつでした。

芋の茎はどうやって食べるのでしょうね。
水で戻して煮物にするのでしょうか?
返信する
Unknown (ナニナニ)
2012-11-12 08:45:57
年を重ねると食べられるようになる農産物がありますよね。
私も、干し柿も好きじゃないのです、でも食べて食べられない程ではないけど、

芋の茎は、ずいきといってました、味噌汁、酢物、粕汁、こんにゃくと炒めて、
小さい頃から食べてました、大人の食べ物が好きでしたね。
ずいきが出回ったら、買ってたべてみます。

この頃起きるのが遅く、朝焼け目にしません、
夕日と違い、やさしい感じで綺麗ですね。
返信する
Unknown (おっちゃん)
2012-11-12 09:56:01
干し柿、美味いんだよねぇ・・・
あれま、、、なのに、、、自分が好きでね~と
作る量も少ね~なぁ・・・

芋がら、皮は手で剥きましょうねo(^▽^)o ニコッ♪
そんな道具使ったら、細くなっちゃって(´ヘ`;)ハァ

そうそう、剥きたての生を煮て食っても
美味いど(^¬^) よだれ~
返信する
干し柿もずいきも好き (azami)
2012-11-12 15:17:01
あれまぁ~pochikoさんは干し柿がお好きじゃないんですね。
私はかなり好きですよ~。だって、めちゃ甘くて柿の良い匂いがするんだもん。
まぁ~それは好き好きがあるってことで。

家の周りの渋柿は小さくて皮をむいて干したら、食べられる部分より種の方が多いじゃん!になっちゃって。
それでも以前は時々作ってましたが、干す場所の関係で雨に当たってカビが来たりでもう作らなくなりました。

干し柿、上手く出来たらpochikoさん以外と食べられる味だわ!ってこともアリかもね~。

里芋の茎は子供の頃、親が作ってくれ食べていましたよ。
今は時々市販の袋入りを買って油で炒めてから煮物にして食べます。(皆好きで)
干し柿も芋の茎もおじいちゃんおばあちゃんを懐かしみながら、ぜひぜひご賞味あれ~~。

若い頃と比べて変わること、今だから思えること、様々にありますよね。
嗜好の変化も確かに!あるよ~。
酢の物が大嫌いだった私、今は好んで食べてますもんね。

絵筆で絵の具をサーっと刷いたかの様な。。。。優しい朝焼けの風景、本当に素敵な1枚です。
日常の中のこんな一瞬を切り取るpochikoさんって
返信する
(=^・^=) (マオ)
2012-11-12 18:20:30
私の父も干し柿が好きだったのを思い出しましした。
私もあまり好きではありませんが
福島のあんぽ柿はおいしいと思います。
高級品ですよね

ずいきまでお手製で作ってしまう
pochikoさん、素晴らしいです

ずいきは
母乳の出がよくなるからと産後に食べました。

母が好きでよく作ってくれたので
子供の頃から食べていましたよ。
私も娘も大好きです。

ピンクとブルーの混ざった優しい色の朝焼け
美しいですね
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Unknown (きっしぃ)
2012-11-12 20:17:25
うわぁ~珍しい物ばかりです
北海道には柿もないしサトイモもないし・・・
テレビでしか知らない光景ですよ
あ・・・最近では北海道でもサトイモが収穫されているらしいです
秋の風物詩・・・いいですね
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ひまりんさんへ (pochiko)
2012-11-12 21:17:16
なんだか急に干し柿を作ってみたくなりました。
あんまり好きじゃないんですけどねえ。

年と共に、こういう味が懐かしくなってくるのだと思います。

芋の茎の粕汁…どんな味だったかも忘れてしまいましたが
今年は作ってみようと思ってます。
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mさんへ (pochiko)
2012-11-12 21:22:09
こういうひなびた味のもの、時として無性に食べたくなる時があります。
それだけ年を取ったって事なんでしょうね~
若い時は見向きもしなかったのにです。

mさんもお婆さんの思い出の味があるのですね。

あら、mさんもあまり好きじゃなかったのですか。
私も食べれば食べられない事もないんですけど
好んで食べなくても良い一品ですね。

芋の茎は、まず おひたしで食べてみようかと
後はばあちゃんの味、粕汁でしょうか。
ばあちゃんは私と同じく酒は飲めなかったのですが
酒の粕は大好きだったのですよ^^

朝にこんな朝焼けを見ると、何だか良い事がありそうな気がします。
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