震災後は雇用状況もより厳しくなったとはいえ、30代の屈強な男性が懸命になって仕事をさがせばなんとか生活できるであろうことが、このオウム関連の菊池、高橋容疑者の逃走劇で今回明らかになったのである。指名手配犯の場合は「警察から逃れる」ということが最大の生活への原動力になっている。今回の心斎橋殺害容疑者は、自分が死のうとして死にきれず他人を巻き添えにしたのであるが、自分が死ぬという覚悟さえあれば「警察から逃れる」ということよりもはるかに強いmotivationであるため、なんとか頑張れば間違いなく生活していけるはずなのである。ということは就職先がみつからないとか、世の中が不景気だとか社会の歪みに理由を求めることは極めて不合理である。やはり行き着くところは本人の個人的な精神性の問題と、自身の社会適合性に帰する問題だと思うのだが。