ところが聴講されていた方は誤解をされたのであるが、自分の話し方も足りなかったのであろう。あれから10年、随分とAHAの応急手当の講習内容も日本に定着し、実技講習や教え方も洗練されてきたようである。自分が講習をやっていた当時と比べ雲泥の差の進歩なので嬉しい限りである。自分が講習をやっていた当時(20年前ごろになるが)は、あまり根拠のない方法が○○大学の麻酔科の教授がそう勧めているからと、かなり大きな某団体でもそれに準拠して一般市民に指導していた。たまたま何らかの会合でその団体の役員の方と話す機会があり懇談していたら、「えっ、あなたはAHAで習ってきたのですか? あそこは敵ですから(あなたも敵ですね)・・・」とはっきりいわれて自分は面食らった記憶がある。当時は心肺蘇生やら応急手当はここの団体の独壇場であった。それを揺るがすものはけしからんというような雰囲気であった。