きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

過去写真

2014-07-27 | 父の記録と母の思い出
父の写真があるネガを写真屋に持っていった。

CDにするのにどのぐらい料金が掛かるかと思ったら、フィルム2本分+CD代(約300円)で1,800円ぐらい。安かったらあれもこれもCDデータにしておこうかと思ったが、それなりにお金が掛かるものだ。しかも半分以上元夫が映ってて見たくない。気が向いたらまた考えよう。

しかし子供の写真ばかりで、親の写真のないこと。子供にばかり執着して周りに目が行ってなかったのだろう。これでは元夫に愛想もつかされても仕方ないと素直に反省する。(でももう20年近く過去の事さ。)
若い娘さんに言いたいのは、子供の写真も大切だけど、親の写真、旦那の写真もちゃんと撮っておこう。周囲分けへだてなく愛情を注げているか、子供だけに執着しているかは昔の写真を見ると一目瞭然である。
そして、今になると子供の写真より親の写真の方が大切になったりする。

プロに任せればちょちょっとやってくれるのかと思ったら、3時間掛かるという。家に帰っても暑いだけだし、時間をつぶすのに苦労した。たまたま入った店が、節約モードで冷房が高めだったので、ノドが乾く。しかしまたどこかに行って車から降りて駐車場を出て・・・って言うのを繰り返せば体がおかしくなりそうなほど、暑すぎる!!!

そんなこんなで用意できた写真も10枚程度。
施設に持っていくと、看護婦さんたちがキャーと喜んで、「担当のHさんにぜひ持って行ってください」「後で拝見していいですか?」「私もいいですか?」と口々に言われ、ビックリしてしまった。
皆さん、そんなに父の事を愛してくださっているのかと。

親子でもなければ、ここに来た時は既にボケ老人である。その父の昔の写真をそこまで楽しみに見てくださるとは、なんてここのスタッフさん達は優しいのか。

「お父様のお若い頃の写真もありますか」と言われてしまったが、残念ながら無い。
それどころかkekeが生まれる前の自分の写真すらない。「度重なる引越しで・・」と言ってしまったが、親から渡された自分の昔の写真は、最初の離婚で着の身着のまま家を出た時に置いてきてしまったのだ。その時も父が「必要なものもあるだろう、一緒に取りに行こう」と言ってくれて、とりあえず必要な服などは1度引き上げてきたが、写真も卒業証書も置いてきてしまった。まったく情けないことだった。

だから、元夫が家を出る時は、自分の写真をそんな風に亡くしてしまったから、彼のアルバムはわざわざ出して荷物に一緒にしておいた。本当は腹が立って燃えないゴミで捨ててやろうかと思ったけど、自分がそれでとても残念な思いをしたものだから、彼親が大切に作ったアルバムだけは武士の情けで、他の荷物と一緒に持っていけるようにした。もちろん出て行く方は過去を捨てたいと思っているから、そういうものの存在はその時は忘れている。そういうものなのだ。
あれだけはそれで良かった。もう赤の他人となった人間の昔のアルバムを持ってても意味が無いし、復讐で(?)捨てる事も今となれば意味が無い。あるべき所に持って行ってもらって本当に良かったと思う。


「今日写真を持って行ったよ」と夜、妹に電話しようとしたが、居ない。留守のようだ。
ブログを書いたらメールでも打とうと思ったら、先ほど妹からメールが来た。

「写真をありがとう!さっそく看護師さんが貼ってくれてたよ。」どれもいい写真ばかりだね、ありがとう、と書いてあった。
昼間時間が取れなくて、こんな夜に父に会いに行っていったのか。。。。スタッフも優しい人ばかりだけど、やはり妹は父思いである。

父の歌声の入ったテープを持って行き、看護師さんと一緒に聴いたと言う。
今度行った時は父の歌声を久しぶりに聴けると思うと楽しみだ。

病室で

2014-07-27 | 父の記録と母の思い出
父の所に行くと、CDに合わせてお父さんと歌っていましたよと看護婦さんが言う。

先生の話では小水の量が少ないと言うことだった。
わざわざ言いに来るぐらいだから良いことではないのだろうと、あとで若い看護士さんに尋ねてみると「それも1つの目安になります」と言う。父の足をさすって「だいぶ冷たいですね」等と言う。「でもまだ話しかけるとうなづく様子もあるので大丈夫」みたいなことも言う。

息遣いはいつも同じではないけれど、長距離を走っているみたいだ。苦しいのだろうと思う。

「夜顔」が流れている時、看護婦さんがたまたま見えて「この歌の歌詞すごいですよね」と笑顔で話すので、「そうなんです、これは家で(歌ってるのを)聴いたことがなかったのに、だいぶ後になっても外で歌ってて【これはイイ歌だよ】とまで言っていたことがあるんです。だから最後に入れてみたんですよ。」と、私は小学生のように喜んで、父の自慢話をした。

「妹さんから聴きましたが、お父さんは歌を録音してたそうですね。」と看護婦さんは言い、ぜひ聴いてみたいと言うので、妹に伝えてもたせますと答えると、「写真も何かありませんか、小さい頃とかご家族でうつっているとか」と言うので、それも家で探すことにした。

今日は帰るのがしのびなかった。


後で妹に電話すると、「お姉ちゃん午前中に行ったんでしょ。私午後から行ったの。」と言う話で、もうその事も聞いていたようである。ここ最近、こうして妹と同じ日に面会に行く事が多いのだが、お互い連絡を取ってないのでいつも時間がすれ違う。
でも、かえってそれでいい。父も淋しくないから。

珍しく妹が電話を切らず何が言いたげだったけど、それに気がついたのは今になってからで、うっかりいつものように切ってしまった。

スーパーでOMさんに会った。OMさんは数年前にお父様を亡くしていたので、今父の状態があまり良くないことを言ったけど、割りと淡々としてて間も無く別の話題になってしまう。過ぎてしまうとそんなものなのだろうなと私も安心する。

正直に自分の気持を書いてみると、離婚や倒産の時は「これからどうなるのだろう」と本当に不安で、子供の事はいま現在もどうなるか分からん。いずれ別れるしかないつきあいとか意識してみると結構しんどい荷物が多い中で、親の問題は、それに比べるとそうなっても今の生活が根底からひっくり返ることではないので、淋しくはあるが辛くは無い。
だからと言って親に冷たいわけではないと思ってる。

写真と言われたので、さっそく父の写真を探した。
そのまま戻ってこないのもイヤなので、焼き直しできるものを焼くことにした。
子供の写真は山ほどあるのに、親の写真が意外にないものだ。それでもCDからみんなで撮れているような写真を選ぶ。
ネガ時代のはいろんなものとダンボールに詰めて上の押入れにいれてしまったので、今の私の肩ではおろせないなぁと思いながらもダンボールの蓋を開け、上の方をあさってみると、たまたまネガブックが一番上に乗っていたので、中を見ることができた。専業主婦の頃はちゃんと写真もネガも整理してたのだ。
あまりの量で(当時はデジカメでなかったから要らない写真も消せなかったのだ。)全部をCDデータにするのは無理だが、両親が映ってる近辺のネガだけ2ページ分、明日写真屋さんでCDにしてもらえないかと思う。

写真を見ていて、母が亡くなる前より父の笑顔が淋しそうになっている気がした。
当時は気がつかなかったけど。