きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

父の好きな曲

2014-07-20 | 父の記録と母の思い出
父の病室に行くと枕元のCDデッキから音楽が。。。。

聴いてみると長淵剛のようである。看護師さんが掛けてくれているのか・・・と壁と見ると、『RUN』の歌詞のコピーが貼ってあり、「このCDの1曲目がsake(父)さんが口ずさんでいる歌です」と書いてある。

これを見て私はギョッとした。
この曲は(このブログを検索すると)2年前ぐらいによくここの広間で父と二人で「賽銭箱の歌」としてよく歌っていた曲だったのだ。

いったいいつ口ずさんでいたのだろう。。。?

いつもは目を閉じてほとんど寝ている父なのに今は珍しく目をあけて聴いているようにも見える。
先生が来たので「聴こえて分かっているのでしょうか?」と尋ねると、正確にはわかりませんが、聴覚は本能に近い所にあるので一番残る感覚かもしれませんね、と言う。

この長淵のCDは妹が作ったのだろうか。
でも父はそんなに長淵の歌を歌っていなかった。もしも聴こえているのなら、よく歌ってた歌も聴かせたい、と思って、帰ってから妹に電話すると、「そのCDは看護師のHさんが作ってくれたの。」と言う。

「他によく歌ってた歌のCD、私も作りたいけど差し出がましいかしら?」と言うと、「おじいちゃんもきっと喜ぶと思うよ」と言うので、レンタル屋や図書館をあちこち探して、ジャジャジャジャン!と作り上げた。

とは言っても、ぜひ入れたいと思いながらも、見つからなかった曲もある。
三好鉄生「涙をふいて」とか森進一の「冬のリビエラ」「襟裳岬」、上田正樹の「悲しい色やね」もアレンジがあのベタなヤツじゃなかったのでやめた。梅沢富男の「夢芝居」「キャラバン」まで思いつかなかった。(・・・・って、ただ私が懐かしくて聴きたいだけなのかもしれない。)

そしてCDを作っているとG子から電話があった。
M君と二人で今日イオンに行こうと言う話になったそうである。
最初は近くのイオンだったが、だんだん遠くのもっとでかいイオンに行く事になり、「行ってもいいのか、M君の奥さんに悪いかな」と言う相談である。

「よいか悪いかで言えば悪いかもしれないけど、行きたければ行ってもいいんじゃないの?行きたくなければ止めればいいし、後で自分が後悔しなさそうな方を考えればいいんじゃないの?」と言うと、「さすが理論家だ」と言って電話は切れた。

そしてのんびり昼を食べたりしてから父の所に行っていっしょにCDを聴いた。

うーん、聴こえているのかどうか分からない。
一見目を開けて聴こえているように見えるが、よく見ているとまったく瞬きをしていない。
もしかしたら目をつぶることが既にできなくて、目が開いているだけなのだろうか。
耳元でうるさい音楽が鳴っているだけかもしれない。

これで良いのだろうか?良いのだろうか?と悩みつつ、でもあんなに好きだった歌の数々、聴こえていたらきっと懐かしいし元気も出るにちがいない・・・などと、こちらサイドで満足するしかないような気もする。

でもあまりずっと掛けてても疲れるだろうな。・・・と思い、一通り聴き終えると帰ることにした。