先に美濃源氏フォーラムの mino阿弥さんの 加藤家「桔梗紋」について をご紹介したが、思いがけない反響に驚いている。
いわく、「加藤家の桔梗紋は尾藤家の家紋ではない」と言うのが、大方のご意見である。其の根拠はまさしく mino阿弥さんが示された土岐氏明智家に遡る加藤家の出自であり、いまひとつは尾藤家が桔梗紋を使用したという事実が見受けられないという二点である。
一方、レファレンス協同データベースにある、香川県立図書館への問い合わせ「旧讃岐領主尾藤知宣の改易の際、豊臣秀吉の命により、尾藤家の武具などが加藤清正に渡ったとされるが本当か。また、尾藤家の家紋は桔梗紋か。」の答も興味深い。
http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000067291
そして加藤家が使っているいまひとつの紋「折墨紋」も又、尾藤家のものとしている点をどう考えるかである。
明智氏の分流とされる加藤氏が、明智の家紋と尾藤氏の家紋が同じであったため、尾藤氏の武具・調度品などを受け入れたとは考えられないか、いずれにしろ謎の深い話ではある。
私自身が「加藤家の桔梗紋は尾藤家からそのまま受け継いだもの」と思い込み、ブログでもそう書いてきた。修正をしなければならないだろうかとも思うが、これは冷静に考えなければならないだろうと思っている。
清正公については先人たちが、いろいろな書物を上梓しておられる。講談めいた話が史実の如く語られ現在に至っているものも多い。
加藤家の人間関係については、水野勝之・福田正秀両氏の研究によって、真実があきらかになりつつある。この家紋の問題も決着がつく日が訪れるであろう。