津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■戦国時代の余談のよだん by 和田竜

2014-04-09 15:40:13 | 書籍・読書

 

 戦国時代の余談のよだん。
 
    ベストセラーズ


 「のぼうの城」「忍びの国」など面白く読んだが、「村上海賊の娘」が今年の本屋大賞に輝いたようだ。
細川家にも村上隆重の嫡男景広(備中笠岡城主)・景則父子が仕えていたから、ちょっと興味があったがまだ読んでいない。その内に読んでみよう。

 それよりも気になっているのが内容案内に次の様にあるこの本、これを先に読もうと思っている。
★ 大ヒット作『のぼうの城』必読の創作秘話から、あの人気戦国武将の抱腹絶倒のこぼれ話まで。 《創作秘話の章。》前編 「歴史の取材中に起きた小事件や、その時の僕の実感について書きました。これまで出した三冊の小説『のぼうの城』『忍びの国』『小太郎の左腕』の取材話ですが、ここまで細かく書いたものは、他にありません」(著者談) 《戦国武将話の章。》後編 家臣に言われ放題の家康/ここ一番で捨て身になれる秀吉/ 説教くさく神経質な信長/合戦上手のまるでアスリートの謙信/ 戦国一の天才でドラマのような晩年を送った如水/情報操作で年収を百倍にした元就/長い苦境から大逆転を果たした冗談好きの幸村etc. 人間味にあふれた武将の、あまりに愛しすぎる姿! 「僕自身、武将の業績にも無論、関心はあるのですが、より引き付けられるのは、その人物がどういう感じの人だったかを知ったときです。そんなわけで、戦国武将の人となりが分かるエピソードを、実感しやすいように一つのシーンとして描くように心掛けました」(著者談) ★ 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■文書のなぞとき

2014-04-09 09:09:40 | 史料

 例えば次のような文書がある。(熊本県史料・近世編二 p463)

        左馬丞子ニ知行之高ノある所をわたしもしたらす候ハゝ近所か
        小キ村にてたしをわたし候へと申付候 其分ニ付仕候哉 又おゝ
        とむすこニ三百石これまたわり候て可遣候 とかく村ノ小ハれニ
        ならぬ様ニ何とても知行ハハり候へと可申付候 已上
            付札
           寛永七年二月八日
                     修理殿
                     兵庫殿

日付から忠利が奉行浅山修理と田中兵庫に宛てた書状であることが判る。当然のことながら豊前の時代である。
左馬丞とあるのは牧左馬丞かと思われるが、文章の内容が今一つはっきりしない。どうやら左馬丞の二人の息子兄弟に対する知行地のことらしい。
左馬丞には三人の子があり嫡男・新五は病死しており二男家が嫡家となっている(新五家)、三男家が(藤衛家)であり、その他左馬丞の二人の弟から三家の分流がある。

どうやら二人の兄弟とは平左衛門と藤左衛門らしい。「 於豊前小倉御侍帳」によると、平左衛門は千石、藤左衛門は三百石を拝領している。
上の文書の意味する処はどういう事なのか。宛行状は与えたが、知行地の一部が欠落していたというのであろうか。その高が判らないが該当する石高分を近くの村で見つける様指示したが、済ませたかと確認をとっている。また弟の分の三百石についても、あまり小さな石高をあちらこちらから搔き集めるようなことはしないようにという事であろう。なにやらミスが在ったように思われるが、このような内容の文書は大変珍しい。
ちなみに藤左衛門は平左衛門の二男家を継いだようになっている。 


                                +--新五(病死)
          兼重       嫡男・興相         |   善太郎・四郎右衛門
 牧遠江守---尉大夫---+--新五・左馬之允---+--平左衛門------------→(新五家)
                |              |   虎蔵    
                |              +--藤左衛門------------→(藤衛家)
                | 二男      
                +--五助-------------------------------------→(新二家)
                |
                | 三男(細川忠興軍功記編者)
                +--丞大夫---+--権内 (病にて知行差上げ)
                          |
                          +--五左衛門---+--丹右衛門---→(市右衛門家)
                                      |
                                      +--丞大夫-----→(丞大夫家)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする