肥後金春流中村家の当主・中村勝氏の「草枕」にかける想いは沸騰して、ついに馬子唄の作詞まで手掛けられた。
特段決まった歌手が現在いるわけではないが、広く皆さんに伝われば幸いである。
夏目漱石 「草枕」より
草枕()馬子唄 2013.12.7、8.
作詞 金春流 中村勝
一、 雲か山かと 眺めた峰の
峠の茶屋には 雨が降る
二、 青馬(あお)の鞍には 花嫁御寮
峠の茶屋には 桜(はな)が散る
三、 霞む岩戸の 観音さまよ
茶屋のおばばも 手をあわす
四、 沈む夕日に お宿は近い
青馬(あお)のひずめも 軽く鳴る
五、 煙る湯殿に 天女のはだえ
迦陵頻迦(かりょうびんか)の 声がする
六、 光る谷間に 香がたかい
蜜柑は 河内日本一
七、 丘の向こうに 白帆が見える
池のほとりの 椿(はな)も散る
八、 月のみ寺に 小鳩が鳴くよ
白蓮(はな)の他には 松ばかり
九、 木瓜(ぼけ)の花咲き 陽炎もえて
草を枕に 夢を見る
十、 すべる舟路は 柳の並木
糸繰る乙女の 目に涙
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付けたし 古今肥後見聞雑記から -- 小天・野出あたりの事