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桜と絵本と豆乳と

オオカミは様々な場に…

2022年11月03日 | 絵本
 オオカミの登場する絵本はずいぶんと読んでいる。いわゆる西洋ものに割合として多くあるのだろう。ハロウィンという意識も多少持ちながら、月末と11月一週目で4つの子ども園をまわり4冊ずつ読んだ。オオカミの出てくる本がそのうち3冊。バラエティに富んでいるなあと改めて思う。

 紹介は図書館ブログの方で⇒https://ugotosyokan.hatenablog.com/entry/2022/11/03/083720



 最初は「おおかみだあ」。これは、「しかけ絵本」で本を傾けたり、ひっくり返したりして、楽しませる類だ。小さい版だがデータ取り込みしてモニターに映せるものではない。だから結構練習した。本をまるごと使って読み聞かせるのはタイミングが肝心だし、間のとり方なども工夫がいる。緩急を声と手と目で行う。


 次はなんとグリム童話「おおかみと七ひきのこやぎ」。名作であるが、今読むと結構残酷な気もしてくる。食べられたこやぎを救うだけでなく、石までお腹に入れてオオカミに復讐する母親、いやこれは天罰と受けとめるのか。素朴に受け止められるのはどの程度の年齢なのか…と語る側は思わず考えてしまうのだが…。


 それでも、こども園初の紙芝居ということもあってか、子どもたちはほとんど真剣に見入ってくれていた。こういう童話の持つ、明快な筋の力があるのかもしれない。とかく新作に飛びつきがちな自分を振り返り、もっと昔の作品を読み込んでみたらどうか…そこから今の作家たちのアプローチの気づきもあるだろう。


 最後は、宮西達也の2019年の作品。「やきいもとおにぎり」。これはオオカミが主人公ではないが、やはり(少し)悪者として存在する。発端とオチの一つ手前を担う。中心は他の動物たちのドタバタ劇である。声の変化に迷いつつ語ったが、これはキャラクターではなく、勘違いという筋の面白さで十分楽しめる。