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タクミとシクミを引き寄せる

2025年01月04日 | 雑記帳
 元日に放送された政治経済の番組を観ていて印象深い一言があった。「タクミからシクミへ」…日本の会社の経営者となった外国人が「成長」に関わって述べたフレーズである。なるほどと思いつつあれっという気がした。一人や少数に頼らず組織全体を機能させ…個別対応ではなくシステムを作って…昔からそんなことを自分は…


 子どもたちを教える時、構成や法則を重視しながら自らの技術が「科学」的に通用する姿を求めたし、に憧れも抱いた。しかし、それが大きな問題を孕むと気づいたのはいつ頃だろうか。もちろん「仕組み」は重要なことだし、組織を整えていく役職を長く務めたし努めもした。ただ、ともすればその過程で見失うことは多い





 仕組みを整えることに目がいくと、力を注ぐ方向が肝心な点からずれていく。細かい仕組みを作れば作るほど、人はそこに縛られていく。「巧み」と括れはしないが、個の願いに沿った対応や工夫などを表出することで、場が生き生きとするのではないか。…だから、そういう仕組みづくりを!!と考えても、実現は意外と困難だ。


 粗く「個と全体」を想えば、どうしても矛盾が生ずるだろう。現実に個の尊重、多様性が今を表わすキーワードでも、時代の潮流はその裏で固定的な仕組みの世の中に向かっていると言ってもよくないか。…ずいぶん大きな話になってしまったなあ。自分のような齢、境遇の者が今後どう暮らすかに引き寄せたかったのに…。



 タクミ(そう呼べる力も技もないが)に生きるか、シクミ(取り巻く環境や状況の力)に委ねるか。かっこよくタクミだ!!と言いたい。世の中のきまりには従うが、目の前の人、物事に対するとき、交わしたいのは相互のタクミなのだ。シクミに縛られるのではなく、利用して上手に使うという心構えを持たねばならない。


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