すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

意味のない偶然は沈黙に

2024年02月15日 | 雑記帳
 先週月曜、通常休館日であるが本格的な蔵書点検の作業を開始する。前週に2階書庫(閉架)は手をかけているが、金曜までの5日間は臨時休館をして書架全部約7万冊を行う。職員総出(といっても5名)で、ハンディスキャナーを持ちピッピッピッとバーコードをチェックするわけである。4度目のベテランだ。


 作業は気をつけなければいけない点がある。まず単調な連続動作だと、何かの拍子で中断した場合、どこまで処理済みがわからなくなる時がある。目を離すと「あっここはどうだっけ」と自信がなくなる。一瞬の痴呆…また、飽きないように途中でチェック手順を変えたりすると、記憶が混在して飛ばしが多くなる。


 次は、同じ動作の繰り返しによる身体面の不調である。腰や膝は注意するので比較的大丈夫だが、初回、2回目と痛めた箇所がある。手首である。俗にいう腱鞘炎ぽくなる。懲りたので、去年から百均でサポーターを買って二重に巻き、時々左右の手の動作を替えることで、どうにか乗り切る。結構重装備である。



 さて、バーコード読み取りは当然ながら、本の種類などによって作業しやすさが異なる。個々の技術?や体力は異なるし、作業進行にも差が出るのはいつものことだ。協力体制で乗り切るわけだが、スタート時の書架分担はくじ引きで決めませんかと提案があった。ほぼ似たような箇所をやってきたので即賛成した。


 スタッフは昨年と全く同じ。くじは5枚。「じゃあ、お先に」と私から手を伸ばして紙を開いてみたら「B」とある。配置図をみると、「郷土関係」「雑誌等」の書架である。なんだ、また同じか…と思っているうちに他の4人が次々と引いてみたら…なっ、なんとこれが全員去年と同じ書架に当たってしまったのである。


 最初に引く者の確率は1/5。しかし5人全員同じとなると…。えっと驚きつつ、計算式は…1/5×1/4×1/3×1/2となるか。つまり120分の1。それはサマージャンボで1万円当たるより低いぞ!!と思ったら、何か別のラッキーが良かったなと誰かの声。意味のない偶然は沈黙になりはて、ピッピッの音が空しく館内に響く。