日々のつれづれ(5代目)

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【本】山下博著 「電線一本で世界を救う」(集英社新書)

2011-09-17 05:09:11 | 本・映画・展覧会
 クルマいじりが好きであれば、数年前に「アーシング」が大流行したのを覚えているだろう。エンジンブロックやマフラー等、主だったパーツとバッテリーの(-)端子とを編組線で接続するとレスポンスアップしたりノイズが減ったり…というもの。実際に愛車に施工された方もいるのでは?

 本書はそのアースチューン(アーシング)の元祖とも言うべき技術者が書いている。元々はカーマニアではなくオーディオマニアだ。それが嵩じて自分で起業し、ハイエンドオーディオを生業とされているらしい。そのマニアな方が着目した「銀」によるチューニングの話。

 とても面白い。いちおう理屈も説明されている(ふぅんそうなのか、と言う程度しか知識がないのだが)。理屈→実験→改良のPDAサイクルすべてが記されているから読み飽きない。特に日本のメーカーの臆病さ、「世界」の狭さも実体験が書かれており、日本人として恥ずかしい限り。

 著者のすごい点は、「燃料消費効率が良くなる→環境悪化をペースダウンさせられる→新車よりむしろ台数の多い中古車につけ発展途上国で使われてこそ」という展開を論じるところだと思う。単なる技術追究だけでない点が立派だ。

 こうした本を、自動車メーカーの方々や内燃機関研究をされてる学者センセイ方は読んだりするのだろうか?読んでどう思いどう行動されるのだろうか?ぜひとも知りたい。

 で、この本に書かれている理屈が正しいとするならば、せっかく「アーシング」をするならオークションに出回ってるような安物編組線のキットなどには手を出さずきちんとした製品を買いましょうと言う事になる。あー、見てたらやってみたくなっちゃったなぁ(笑)

 オーディオラボ(著者の会社):http://www.audiolabo.co.jp/
 グラウンドブースター(自動車関連製
品):http://audiolabo.juno.bindsite.jp/index.html

 2011年9月14日 通勤電車車中にて読了



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