本当に久々に、恵比寿の「写美」へ行った。つい先日ニコンサロンで見たばかりの江成さんの作品を再び観る機会があるとは偶然である。
昭和史とあるが、この人の場合はすべて戦争の爪痕である。今は青い海と空が広がり、緑生い茂る太平洋戦線の跡地もあれば、被爆者のポートレイトもある。何れにしろ作品で戦争と結びついていないものはない。それだけ、戦禍に対する想いが強いということなのだろう。
何のかかわりもない土地や人々、遺物に対し特別な想いを抱くことは難しい。だが、それらを生み出した行為について思いを馳せることはできる。今の日本は目先の大事で手一杯だけど、世界に目を向ければアフリカを始め各地で戦闘行為は後を絶たない。
「昭和史のかたち」は、過去からそして(残念ながら)これからも繰り返される戦闘のごく一時期、ごく一地域を切り取ったものに他ならない。8月と言う日本にとって特別な時期に見るのは悪くないが、それを日本のことだけと思ってはいけないのではないだろうか。
2011年8月19日 恵比寿・東京都写真美術館にて
昭和史とあるが、この人の場合はすべて戦争の爪痕である。今は青い海と空が広がり、緑生い茂る太平洋戦線の跡地もあれば、被爆者のポートレイトもある。何れにしろ作品で戦争と結びついていないものはない。それだけ、戦禍に対する想いが強いということなのだろう。
何のかかわりもない土地や人々、遺物に対し特別な想いを抱くことは難しい。だが、それらを生み出した行為について思いを馳せることはできる。今の日本は目先の大事で手一杯だけど、世界に目を向ければアフリカを始め各地で戦闘行為は後を絶たない。
「昭和史のかたち」は、過去からそして(残念ながら)これからも繰り返される戦闘のごく一時期、ごく一地域を切り取ったものに他ならない。8月と言う日本にとって特別な時期に見るのは悪くないが、それを日本のことだけと思ってはいけないのではないだろうか。
2011年8月19日 恵比寿・東京都写真美術館にて