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「月刊社会保険」10月号

2011年09月26日 21時43分33秒 | 読書(エッセイ&コラム)

皆さん、今月の自分の給与明細を見ましたか?
9月から『厚生年金保険料率』が改定された。→保険料額表
また、4、5、6月の3ヶ月『算定基礎』で、9月から『標準報酬月額』が変更になる。(『月変』もあるし)そんな訳で、9月はなにかと給与明細の数字が変わる月。→標準報酬月額の決め方

さて、標記の「月刊社会保険」も目をとおすようにしている。
P4-7で『平成23年版厚生労働白書』が取り上げられている。
日本では50年前1961年(昭和36年)に「国民皆保険・皆年金」が実現した。
そこで23年版では、半世紀にわたる歴史をふり返っている。

第2章第2節(国民皆保険・皆年金の実現)
高度経済成長を背景に社会保障の重点が「救貧」から「防貧」に移り、日本の社会保障制度体系が整備された。また、この時期に大企業を中心に日本型雇用慣行が普及・定着し、サラリーマンの夫、専業主婦の妻と子どもからなる「標準世帯」が日本の社会保障制度の前提となった。

第2章第3節(制度の見直し期、昭和50年から60年代)
2度のオイルショックにより高度経済成長が終焉し、経済が安定成長に移行するといった経済社会の状況変化や、「増税なき財政再建」に対応することが課題であった。

第2章第4節(少子・高齢化への対応)
1990年代に入り、日本の人口構造は生産年齢人口が横ばいから減少に転じ、現役世代の負担感が急増する時代を迎えた。1994年の65歳以上人口比率は14.5%を超え、「高齢化社会」が到来した。

P5に『時代背景図』があって、とても分かりやすい。
これを見ると昭和23年の死因順位1位は結核、2位は脳卒中、となっている。男女平均寿命は50歳代。
そして平成になると、死因順位1位は癌、2位は心臓病、と変化。男女平均寿命は80歳前後になってくる。
昭和20年代に第1次ベビーブームがあった。つまり『団塊の世代』誕生、である。(昭和25年の平均世帯人員は4.97人)
この団塊の世代はやたらと精力的で競争好き、過剰なエネルギーを持てあましていた。
学生運動を盛り上げ、全共闘世代と言われ闘争したのも彼らである。
しかし、いったん就職すると、今度は企業戦士として「モーレツ社員」になって高度経済成長を支え、盛り上げた。
核家族化も推し進めた。当時「家付き、カー(車)付き、婆ぁ抜き」、というフレーズが流行ったのを思い出す。
そして今、団塊の世代は定年を迎えている。(平成17年平均世帯人員2.56人)
過剰なエネルギーはどうしたのだろう?
(日本百名山全山登頂を目指して奔走しているのは案外彼らかもしれない)

話はがらっと変わる。
P18-20「世界の街かどで道ばたで」が面白い。
実はこのシリーズ、毎回楽しみにしている。
書かれているのは藤川鉄馬さん。
今回の標題は「遺伝子に組み込まれた『人を担ぐ精神』」・・・イギリス人のユーモアについて。
BBCテレビ「渡り鳥」のペンギン(!)が、冬を過ごすために、南極から南米の熱帯雨林に空を飛んで移動する様子を放映した、と。(この映像はネット上でも評判が高いらしい)
http://www.youtube.com/watch?v=9dfWzp7rYR4
(2008年エイプリルフール)