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「ケンブリッジ数学史探偵」北川智子

2018年02月17日 20時37分39秒 | 読書(英・米)


「ケンブリッジ数学史探偵」北川智子

舞台はハーバードからケンブリッジに移動。
内容も「日本史」から「17世紀の数学史」へ。

P82
算額とは、大きな板に数学の問題と答えを記して神社仏閣に奉納したものです。
(このあたりを小説にしたものに「算法少女」がある)


P140
ライプニッツは、八卦と二進法のつながりに関する見解の結論をはっきりと残していないのです。

【おまけ】
「ハーバード白熱日本史教室」でも感じたが、本書を読んでいて、著者あるいは編集者は、藤原正彦氏の「若き数学者のアメリカ」「遥かなるケンブリッジ 一数学者のイギリス」を意識し、敬意を表しているていると感じた。アメリカ→イギリスと、同じような軌跡をたどっているし、道徳にも言及されている。
また、本書タイトルで。「歴史探偵」を名乗っているのは、同様に半藤一利さんへのリスペクトか?


【ネット上の紹介】
斬新な日本史講義がハーバードで熱狂を呼んだ歴史学者が、ケンブリッジに移って選んだテーマは「17世紀の数学史」。近代国家が成立する以前、知識人たちは国家の枠にとらわれず、自由に知識を交換しあっていた。著者は京都で花開いた和算を起点に、西洋、さらには中国の数学文化まで縦横無尽にたどっていく。「知の生成」の瞬間を追い求め、真にグローバルな時代に相応しい歴史の語り方を探った知的興奮の書。

1 ケンブリッジを歩く
2 17世紀の数学史(数学史の4つのモデル
日本 京都から栄えていった「和算」
西洋 科学者たちの「知識の共和国」
中国 西洋との出会いと「思想の断層」
謎ときの終わりに グローバル数学史)
3 普遍性のある歴史とは