【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

韓国・仁寿峰

2010年10月19日 22時32分46秒 | クライミング(海外)
韓国・インスボンでクライミング!
・・・と言っても、私ではない。
メンバーは、親方、iwaiさん、tanakaさん、あくびちゃん、以上4名。
あくびちゃんが詳細記事を書いているので、了解を得て下記にリンクする。
参考にして。

  • イウンナラ 番外編
  • イウンナラ day5
  • イウンナラ day4 
  • イウンナラ day3
  • イウンナラ day2 
  • イウンナラ day1

    *『番外編』は会計報告にもなってるので、特に参考になる。
    (それにしても、今年海外2回目・・・うらやましい)

  • クライミング・グローブについて

    2010年10月18日 23時20分18秒 | クライミングギア&登山装備
    10/4付で、free fan 2010 Autumn #062について書いた。
    その時ビレイ・グローブについて触れた。
    ビレイ・グローブとクライミング・グローブは似て非なるもの。
    クライミング・グローブは指先が出てるけど、ビレイ・グローブはすっぽり指が隠れる。
    そう言えば、昔クライミング・グローブを使用していたのを思い出した。
    少し思い出話を書く。

    山岳会に入って間もない初心者の頃、先輩から『岩登り』を教わった。
    まだ、フリーの概念も浸透していなかった頃のことである。
    A0で登って、「フリー化したぞ」、って言ってる時代。
    周りの先輩は理解していなかった・・・もちろん私も。
    (「フリークライミング入門」の裏を見ると、1984年2月10日初版、となっている)
    (ちなみに、ロイヤル・ロビンス「クリーン・クライミング入門」1977年9月20日初版)

    最初に教わったビレイ方法は『肩がらみ』であった。
    襟のある服を着るように、と言われたのを思い出す。
    私は本を買って読んでいたので、「エイト環を使いましょうよ」、と言った。
    そんなわけで、我が山岳会にも技術革新の波がやってきた。
    ハーネス(当時はゼルプスト、と言った)は、トロールのシットハーネス。
    でも、ロングフォールには厳しいハーネスであった。
    (これでフォールすると股間を痛める)
    最初、登山靴で岩を登った。(踵を下げるように、と教わった)
    そのうち私はEBを購入した。
    格段に登り易くなったけど、足首は自由にならず、スメアという言葉が登場するのはまだ先。
    雑誌では、フラットソールは日本の岩場にそぐわない、と書かれた。
    靴、ハーネス、ヘルメット、エイト環・・・これでいっぱしのクライマー気取りだった。
    ロープは山岳会の共用品を使用し、芦屋のロックガーデンで練習した。
    その時、使ったのがクライミング・グローブ。
    ビレイにも使ったけど、メインは登るときに手が傷つかないように、って理由。
    そんな時代だったのである。

    でも、そんなデリケートな時代はやがて終わり、クラックの時代に入った。
    フリーの波と共に、やがてクライミング・グローブも使われなくなった。
    フリー=クラック、と同義なくらい流行った。
    皆さん、素手かテーピングで登った。
    また、同時に北山公園も脚光をあびてきた。
    手の甲は流血し、指先は花崗岩の結晶でボロボロとなったのであった。

    PS
    話は変わる。
    早くも来年分のJFA会費を支払った。
    こんなに早く支払ったら、今年の分と勘違いしないだろうか?
    心配になったので、JFAにメールを送って確認した。
    すると、下記の返信を頂いた。
    (以下、転載)

    ×× 様:
    ご連絡をいただきありがとうございます。
    会員の登録は、会費の支払日と、該当年度を記録しており、
    それと照合して、一つの年度の二重払いがおこらないように確認しています。
    また今回の××様の入金については、2011年度という記入がありましたので、
    来年度分として処理いたしました。
    会費の入金については、今回のように年度を明記していただければ、いつご入金
    いただいても大丈夫です。
    今後ともよろしくお願いいたします。
    (以上、転載終了)

    よかった、よかった。
    さすがJFA、きちんと処理していますね。

    「世界の果てでも漫画描き」(1)キューバ編、ヤマザキマリ

    2010年10月16日 00時00分29秒 | 読書(マンガ/アニメ)

    オビの文句は次のとおり。

    ヤマザキマリのルーツをたどる世界30数ヵ国の旅!!

    さらに、裏面の紹介文は・・・

    これまで暮らした国の数、30数カ国。ヤマザキマリのルーツをたどる爆笑世界放浪記キューバ編!!
    イタリア在住時、絵画修復士を描いた幻のストーリー漫画デビュー作も収録。 

    ヤマザキマリ・ファンは「即買い」、でしょう。
    (私もソッコー購入した)
    でも、それだけでは紹介にならないので、ちょっとだけ具体例をあげる。
    文豪アーネスト・ヘミングウェイが良く通っていた店がある。
    キューバに到着して、ホームステイする家に行く前に立ち寄る。
    ここで、「PAPA SPECIAL」を注文。
    (ライム2倍のフローズンダイキリ グレープフルーツジュースで割ったもの)
    これを3杯飲んで腹を下す。

    初日からこうだから、先が思いやられる。
    観光で来たのでなく、ボランティアで来たのに、大丈夫か?
    (この後、サトウキビ刈りの過酷な労働が待っていた)
    でも、ホームステイした家族との交流、心温まるエピソードが紹介される。
    そして、最後にとんでもないお土産が!
    (読んでからのお楽しみ)

    PS
    ヤマザキマリさんの人生の輪郭が少しずつ明らかになってきた。
    それにしても、放浪人生だ。(ただ者ではない)

    「テルマエ・ロマエⅡ」ヤマザキマリ

    2010年10月15日 23時30分07秒 | 読書(マンガ/アニメ)
    待ってました、第2弾!
    でもⅡの最初の話(第6話)が、いきなりハードルの高い設定になっている。
    つまり、『男根崇拝』がテーマで、ローマと現代日本社会の両面から描かれる。
    「なんでいきなりこんな読者を振るい落とすような内容の話にしたの?」と読者からのお便り。
    これについては、P40~41に説明されている。
    著者は「必ず描かねばならぬテーマ」と決めていたようだ。
    人気作家になっても、そのあたりのこだわりが素晴らしい。
    私は高く評価したい。

    主人公・ルシウスは古代ローマ人。
    古代ローマと現代日本を行き来しながら、笑いと知識を提供してくれる。
    本来なら、文化的なギャップが大きいはず。
    ところが、意外と共通点が多いのが驚き。
    古代ローマも日本も多神教の国。
    お互い風呂好きだし。
    ルシウスは一度も笑顔を見せず、仕事一筋。
    長期間の出張、単身赴任も当たり前、不況でリストラされたり大変。
    とうとう離縁され、どこかの国のオヤジを彷彿させる。
    このあたりが、共感を呼び、ヒットした要因のひとつかも。

    また、各章のインターバルにエッセイが書かれていたり、欄外に豆知識があったりと、色々楽しめるよう工夫されている。
    例えば、次のエピソードが欄外に書かれている。

    かつて初代皇帝アウグストゥスが姦通罪を制定し、妻の夫以外との性交を禁じたのだが、適用されそうになった人妻たちが、姦通罪の適用外とされた娼婦に、こぞって転職したりしたため、次第に空文化されてしまった。恐るべしローマ女!

    どうです?
    こういう蘊蓄が、作品をさらに盛り上げる。

    【参考リンク】
    「テルマエ・ロマエ」ヤマザキマリ

    【ネット上の紹介】
    突如、湧いて出た『風呂漫画』!! 日本中を石鹸……いや席巻し、第2弾!!マンガ大賞2010、手塚治虫文化賞受賞!! 各種媒体で大評判!! 快進撃を続ける異色の風呂漫画『テルマエ・ロマエ』!! さらにパワーアップし、さらに馬鹿馬鹿しくなって2巻登場!!

    北岳バットレスで崩落

    2010年10月15日 21時43分32秒 | クライミング(一般)
    10月10日、北岳で落石発生しテント直撃、とニュースがあった。
    たまたまかなぁ、と思っていたが、どうも違うようだ。
    今でも、落石が続いており、落石と言うより、壁の崩落らしい。
    縦30メートル、幅40メートル、奥行き20メートルにわたり崩れ落ちた、とあるので、かなりの規模。

    ヤマケイ文庫創刊

    2010年10月13日 21時52分25秒 | 読書(山関係)
    YAMAKEI SQUAREからメールをもらった。
    11月1日、ヤマケイ文庫が創刊される、と。
    第一期として6冊発売されるそうだ。
    長い間、入手困難となっていた作品もある。
    以下のとおり。

    【参考リンク】
    『垂直の記憶』(11月1日発売予定  税込販売予定価格924円)
      http://cm.impress.co.jp/?5_79441_4701_1
    『梅里雪山』(11月1日発売予定  税込販売予定価格1155円)
      http://cm.impress.co.jp/?5_79441_4701_2
    『残された山靴』(11月1日発売予定  税込販売予定価格924円)
      http://cm.impress.co.jp/?5_79441_4701_3
    『ミニヤコンカ奇跡の生還』(11月1日発売予定  税込販売予定価格966円)
      http://cm.impress.co.jp/?5_79441_4701_4
    『新編  単独行』(11月1日発売予定  税込販売予定価格987円)
      http://cm.impress.co.jp/?5_79441_4701_5
    『風雪のビヴァーク』(11月1日発売予定  税込販売予定価格1050円)
      http://cm.impress.co.jp/?5_79441_4701_6

    初秋・武奈ヶ岳、スライド写真

    2010年10月12日 22時57分03秒 | 登山&アウトドア(関西)
    武奈ヶ岳のスライドショーを作成した。
    見てみて。(フルスクリーンは画面拡張アイコンをクリック)

    【資料データリンク】
  • 比良山系・武奈ヶ岳▲1214m

  • 比良山系・武奈ヶ岳▲1214m

    2010年10月11日 21時30分13秒 | 登山&アウトドア(関西)
    武奈ヶ岳に登ってきた。(久しぶり~!)
    かつて比良スキー場があったが、2004年閉鎖。
    スキー場、登山リフト、ロープウェイ、すべて無くなった。
    施設等も撤去され、湿原も復元され自然に戻りつつある。
    手軽に登れる山ではなくなった。
    ・・・以上、そのようなことがヤマケイJOY秋号(P70)に書いてあった。

    以前から、武奈ヶ岳に登りたい、と思っていた。
    この記事により、ますます登りたくなった。
    今どんな感じになっているんだろう?、と。
    山は、自力で登るというのが本来の姿。
    ただ、JR比良駅からバスの運行もなくなった。
    駅から自分の足で、全て歩く必要がある。(厳しい~!)

    JR京都駅(湖西線に乗り換え)-JR比良駅-イン谷口-旧シャカ駅
    -カラ岳-八雲ヶ原(ここまで歩き、約3h)-武奈ヶ岳▲1214m(八雲ヶ原から約1h)
    -八雲ヶ原-北平峠-イン谷口-JR比良駅-JR京都駅
    全行程8h(休憩含む)9:00am比良駅出発して戻ったのが16:45pm
    (紅葉には少し早すぎた)

    反省として、朝の予定電車に乗り遅れたこと。(ホントは8:00am比良駅到着予定だった)
    今回、休憩除いても、約7時間以上歩いたことになる。
    6時間を超えると、膝側面のスジが痛くなる。特に下りはこたえた。
    夏の白馬山行の時は、テント等を背負って歩いたけど、1日の行程を5h以内に抑えた。
    だから、足のダメージは少なかった。
    やはり、6時間を超える山行は厳しい。
    さらなる練習必要・・・昔は、これくらい平気だったのになぁ。
    山頂にて、疲れも吹き飛ぶこの景色、にっこり!
    背景、右後ろは琵琶湖。

    【関連リンク】
  • 初秋・武奈ヶ岳、スライド写真

  • 【参考】
    比良駅から登らず、坊村から登る場合のアプローチと時刻(出町柳から990円)
    10系統 出町柳駅~朽木学校前 【京都バス

    「香港アルプス」金子晴彦+森Q三代子

    2010年10月11日 00時09分18秒 | 読書(山関係)

    設定しているキーワードからメールが来た。
    上記「香港アルプス」が出版された、と。
    さっそく確認したところ、既に在庫はなく、「取り寄せ」となっている。
    とりあえず、どんな内容かも分からずタイトルだけから注文してみた。
    なぜなら、この手の本はすぐ絶版になるから・・・読者数が限られている。
    買っておかないと、後悔する。

    1995年、山と渓谷社から「香港低山散歩」が出版された。
    当時、たまたま見つけたのか即購入した。(現在絶版中)
    1997年2月、タイ・プラナーンにクライミングに出かけた。
    その時、タイ訪問は2回目。(「1回目タイ訪問は1996年)
    その帰りに、(単独)香港に立ち寄りハイキングをした。
    実は、タイで腹を下し、香港に到着したとき、かなり弱っていた。
    それでも、ハイキングをしていると、少しずつ体調も回復した。
    朝はお粥専門店、昼は飲茶、夜は日本食レストランでうどん。

    香港でのハイキングは、ホント良い印象が残っている。
    食べて良し、歩いて良し、風景も良し、ってな感じ。
    住んでる方も、中国本土より親切な印象がある。
    摩天楼をかすめるように、深夜香港に
    到着した。
    ドラゴン航空利用、機体に龍の絵が描いてあった。
    今思い出した!飛行機に乗るとき「号外」が配られた・・・「小平逝世」、と。
    (やっぱり1997年だ!)
    空港からバス乗ってセントラルで降りる。
    道が分からず迷っていたら、カップルの方が宿泊場所まで案内してくれた。
    (感激・・・タイからの帰りなので、髭ぼーぼー状態で怪しげだったんだけど)

    さて、本題に入るのが遅くなった。
    値段1890円を高いと見るか、安いと見るかは購入者の価値判断によるでしょうが、
    私は
    「香港アルプス」は「香港低山散歩」(174頁、白黒写真、1600円よりずっと良い、と感じた。
    全ページ(
    352)カラーで地図も詳細。
    いつか、香港再訪してハイキングをしたい。
    その時まで、写真を眺めて楽しもう、と思う。
    (あぁ、いつになるだろうか?元気なうちはクライミングしたいし・・・両立困難?)
    次の写真2枚は、私が当時撮った香港の写真である。

    【ハイキング・へとへと編】

    【観光でひとやすみ】

    【ネット上の紹介】

    アズ・ファクトリーは、自然豊かなグリーン香港の全てを紹介する決定版、香港のハイキング・トレイルを総合的に紹介するガイドブック『香港アルプス』を刊行いたしました

    摩天楼が天を突く大都会香港にも大いなる自然がああります。山歩きが大好きなイギリス人たちが整備した、全長100kmにも及ぶ四大トレイルをはじめ、離島、独立トレイルなど、初心者でも歩けるハイキング・トレイルをあますところなく掲載。ユネスコが制定する、話題のジオパークや香港湿地公園のトレイルも紹介しています。これ一冊で香港ハイキングのすべてがわかります。


    香港の

    山歩きガイド


     

    「香港アルプス」
    ジオパーク・メジャートレイル全ガイド
    金子晴彦+森Q三代子(香港山海徑倶楽部)/著

    ●ISBN978-4-904031-06-3  C0026 ¥1800E
    ●発行=香港郊野公園之友会 後援=香港漁農自然護理署/凸版印刷(香港)有限公司、香港山海徑倶楽部 協賛=香港政府観光局
    ●発売日/2010年6月15日(全国の有名書店で発売)
    ●定価/¥1,890(税込) 
    ●A5判正寸(210×148mm)  352pオールカラー カバー装 かがり綴じ

    ■主な内容
    香港の2つの世界/セントラルからピークに登ろう/香港四大トレイルガイド(ホンコン・トレイル/マクリホース・トレイル/ランタオ・トレイル/ウィルソン・トレイル)/魅惑の独立トレイル/離島のトレイル探訪/香港ジオパーク散策/香港湿地公園/プラクティカル・ガイド

    【リンク】
    香港の山歩きガイド『香港アルプス』


    「小学生日記」hanae*

    2010年10月10日 10時13分12秒 | 読書(小説/日本)
    私は基本的に、若い作家の作品を信用していない。
    「みずみずしい感性」、って持ち上げられた方の作品はイマイチである。
    (アレやコレやで、いろいろ具体例有り)
    人生経験が乏しく、文章表現、演出もこなれていないのだから当然。

    でも、これは面白かった。
    例外、ってあるもんですね。
    裏の著者略歴を見ると、1991年4月28日生まれ。
    初版は2003年12月、とある。
    つまり、12歳の時の作品で、書かれたのはさらに以前ということになる。
    「天才」という表現も、まんざら誇大広告ではない。
    私は最初20代後半くらいになってから、小学生時代をふり返って書いた作品、と思っていた。
    そうじゃなくてリアルタイムだったんですね。
    しかも、帰国子女だし。

    【ネット上の紹介文】
    授業で先生に指されても、ニコニコするばかりで決して声を発しない女の子、エリカちゃんとの出会いと別れを描いた「ポテトサラダにさよなら」。日本での新生活に戸惑う兄を描く「モトイと日本語」。フリマ、学校でのいじめ、受験、NY大停電…。ナイーブでまっすぐな眼差しと、何よりも端正でみずみずしい表現力!天才作文家とうたわれ各紙誌で絶賛されたhanae*ちゃん、奇跡のデビュー作品集。
    【目次】
    フリマとわたし;モトイと日本語;太秦のオードリー;おばあちゃんのつむぎ;ポテトサラダにさよなら;ひとりで行く渋谷;移動教室;ニューヨーク大停電;ラジオの夏休み;昼間の電車;受験タイマー;100円の恋愛力;ミュージック・オブ・ハート;モミヤマさん;受験まであと100日;ひとりでまっていた日のこと

    【参考】
    小学生時代を描いた名作として「夜の朝顔」(豊島ミホ)を思い浮かべる。
    さすがに「小学生日記」は、「夜の朝顔」のレベルには達していない。
    それはしかたがない・・・「夜の朝顔」は豊島ミホさんが大人になってから著したものだらか。
    技巧や心理描写レベルが異なる。
    それにもかかわらず、この「小学生日記」もよかったし、楽しめた。
    よく書けている、と感じた。
    小学生から成人までを描いた作品として、秀逸なのは次の2作品。
    特に、「永遠の出口」は名作である。
    さらに、大人になった著者が小学校時代の友人を訪ねていくノンフィクションとして、「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」が有名。私は過去数千冊の本を読んできたが、これはその中でもベスト10に入る、と感じている。

    「トロイメライ」池上永一

    2010年10月10日 07時38分37秒 | 読書(小説/日本)
    昨年、「テンペスト」を読んだ。
    琉球王朝末期を舞台にした波瀾万丈疾風怒濤歴史小説。
    この「トロイメライ」は関連図書。「テンペスト」が正史なら裏面史のようなもの。
    「テンペスト」登場人物は王侯や官吏がメインだったけど、こちらは庶民中心。

    新米岡っ引きとなった武太を主人公に、様々な事件が起こり「解決」される連作長編。
    事件とともに、当時の世相、背景が語られる。
    実は、この作品の魅力は、そこにある。
    例えば、第三話「イベガマの祈り」がいい。
    当時の世相として、子どもの身売りがあった。
    そうしないと食べていけないから。
    どのように売られ、子どもたちははどうなるのか?
    この作品には続編がありそう。(楽しみ)

    なお、この作品のさらなるお楽しみとして、「テンペスト」登場人物が重なること。
    各章に、あの方、あの人が登場。
    「テンペスト」読んだ方は読んでみて。
    まだな方は、今から読んでみて。
    (たとえ未読でも充分楽しめるけど)

    PS
    この著者の弱点は心理描写だけど、設定が面白いので、充分カバーしている。

    【ネット上の紹介】
    唄とグルメは那覇の華。武太を惑わす、6つの難事件。犯人は誰だ!?19世紀、幕末時代の琉球王朝。無職の三線弾きだった武太は、新米岡っ引きに任命された。意気揚々と正義に燃えるが、世の中うまくいかないことばかり。毎夜どこかで起こる事件と、一喜一憂する庶民の人情に触れながら、青年はひとつずつ大人への階段を上っていく―。

    「魔法使いの弟子たち」井上夢人

    2010年10月09日 13時44分09秒 | 読書(小説/日本)
    9年ぶりの長編、534ページたっぷり読みごたえがった。
    致死率100%近い感染症から3人が生還した。
    その引き替えとして、特殊な能力を獲得した。
    詳細でリアルな病院シーン、医師の対応、マスコミの反応、一般の人の反応。
    SFでの非日常的な状況や人物を描くのは難しい。
    あり得ないことに現実味をもたせて読者を引き込むには文章力がいる。
    キャラクターの心理描写も難しい。

    井上夢人さんと言うと、知らない方がいるかもしれないが、「岡嶋二人」さんというとご存じだろう。
    以前、二人で作品を書かれていたが、それぞれ独立された一人が井上夢人さんである。(まるで藤子不二雄さんみたい)以前、名作「クラインの壺」を読んだが、共通のテイストを感じた。(健在だ!)

    主人公は雑誌ライターで、病気から回復したとき千里眼となる。
    他の二人、女優志望・めぐみは念動力を獲得し、93歳の老人は若返りと共に「ある種」の能力を獲得。
    この3人の行動と心理が、ぐいぐい読者を引っ張っていく。
    一体どうなるんだ?、って感じ。
    途中から絶望的な展開になるが・・・これでエンディング可能なのだろうか?と思うが驚愕のラストである。
    でも、後味は悪くない。


    【ネット上の紹介】
    山梨県内で発生した致死率百パーセント近い新興感染症。生還者のウィルスから有効なワクチンが作られ拡大を防ぐが、発生当初の“竜脳炎”感染者で意識が戻ったのは、三名だけだった。病院内での隔離生活を続ける彼ら三名は、「後遺症」として不思議な能力を身につけていることに気づき始める。壮大なる井上ワールド、驚愕の終末―。

    海外旅行と保険

    2010年10月09日 09時35分35秒 | クライミング(一般)

    先日、仕事でANA営業マンと話をした。
    メインの話とは別に、カードの話になった。
    カードに付帯する保険はあまり役に立たない、と。
    海外旅行の際、カードに海外旅行保険が付いてるから、といって安心してはいけない、と。
    怪我や病気程度では、ほとんどお金は出ず、死亡しても200万程度、とか。

    7月に、スイスで鉄道事故が起きた。
    その時、家族や遺族親戚一同が現地を訪問したそうだ。
    その時の航空チケットが高い。
    普通我々が購入するのは、予約して購入する格安チケットである。
    もし、急にヨーロッパに行く必要が出来て、正規チケットを購入すると70万くらいするらしい。
    海外で病院にかかると、これまたバカ高い。
    さらに、怪我人を運ぶ為タンカやストレッチャーを手配し、あるいは遺体を日本に持って帰るとなるとさらに高額となる。
    カード保険はそこまでカバーしていない。
    きちんと、旅行保険を掛けた方がよかろう、と。

    今回のスイス鉄道事故の場合は、鉄道会社が全面カバーしてくれたそうである。
    観光大国だけあって、日本人はお得意様である。
    その点も考慮されたのであろう。

    しかし、我々はクライマーである。
    観光で海外に行くわけではない。
    岩を登って、保険はでない。
    それ用の保険を用意する必要がある。
    (ただ、長期滞在で病気が心配な場合は、しっかり普通の保険に入る必要がある)

    兵庫の女性死亡 日本人38人負傷 線路に不具合か スイス - MSN産経 ...

    PS

    ツェルマットには車でアクセスできない。
    手前に巨大な駐車場がある。そこから鉄道に乗り換える事になる。
    これは、環境保護の為である。(
    ちなみにシャモニーは車でアクセスできる)


    ナカガイ・摂津店

    2010年10月09日 00時04分58秒 | ジム練習
    私の練習は長モノ中心だけど、ショートボルダーも練習に組み込んでいる。
    このところ、先週行われたボルダーセッションの課題をトライしている。

    【黄色V】
    登れた課題
    ①②③④⑤⑧⑨
    登れない課題
    ⑥⑦⑩⑪

    【赤V】
    登れた課題
    ①②③④⑦⑩⑪
    登れない課題
    ⑤⑥⑧⑨

    登れた課題合計・・・14課題
    登れない課題合計・・・8課題
    登れない課題を、長モノ練習の後に、ぼちぼちトライしてるけど、非常に厳しい。
    身体を改造しないと登れそうにない感じ。
    (私の登った中では【黄色V】⑨番、【赤V】⑩番が難しかった・・・これ以上ムリそう)

    ところで、現在ヨーロッパに行ってる正田マン。
    ナカガイジムでは、長モノもショートボルダーも上手い。
    ナカガイジムには、達人クラスの方が大勢いるが、一線を画するレベルであった。
    いくつもの長モノを繋いで練習したり、激ワルのショートボルダーをトライしたり。
    私が感心したのは、常に理にかなったムーブをしている、ってこと。
    悪い箇所でも、もっとも省エネと思われるムーブでクリアーしていること。
    見ていて自然な流れを感じた。
    力でねじ伏せるようなムーブはしなかった。
    ナカガイジムのスタッフの方は多いが、(私には)もっとも参考になるムーブであった。
    レベルは異なるが、(ムーブも練習方法も)見習う点は多い。

    さて、正田マンのブログを見ると、ついにホンキーミックス8c+RP!
    滞在期間残り1ヶ月半ほどあるので、まだまだ成果期待できそう。
    ちなみに、ホンキーミックスはスペイン・オナーティにあり、ホンキートンキー(8c)とマジックアイ(8b+/c)をリンクさせた物で8c+。ちなみに8c+をデシマルに換算すると、14cである。換算表によると、8b+から14aとなり、8c=14b、8c+=14cとなる。なお、正田マンは日本でも「バイタミンR」14c、をRPしている。(他の関西クライマーについて言うと、ito君も、サンタ リーニャにある「イングラビスEx」8c+をRPしている)

    さらに、参考のため、2年前の正田マンのレポートをリンクしておく。
    (うまくリンク先に飛ばない場合は、上記アドレスをコピーして直接入力して)
    (私のHP『rapunzel』→クライミングのページ→【寄稿文】のコーナーに入っている・・・2008年10/29付)

    Love and Happiness

    2010年10月07日 20時45分59秒 | 音楽

    好評につき(?)、エミルー・ハリス第2弾。