以前の研究に関しての最終報告書の提出と頼まれた推薦状の提出をこの週末やっていました。報告書や推薦状そのものは数ページの作文で、それぞれ小一時間で書き終わり、気分よく週末のビールに突入する計画でしたが、これらを提出するのが大変でした。
最近は報告書も推薦状も全てオンラインでの提出で、提出者の本人確認というものが必要です。こうした多少なりとも機密性のある文書の情報管理面は以前から段々と強化されており、今回はまずは報告書を提出するためのポータルサイトに入ることからして困難を極めました。アカウントにアクセスするには2段階認証が必要で、2段階目の認証は電話のテキストメッセージを使っているのに、その電話番号が使えないという状況。e-mailで問い合わそうとすると、今度はe-mailのパスワードが期限切れで、それを変えるにも電話での認証が必要。こういう状況を"Catch 22"と呼ぶのだなと思いつつ、独創性を発揮して複数の障害を乗り越えてなんとかログインし、認証方法を変えることに成功しました。電話ではなく認証ソフトを使うやり方が幸い使えて助かりました。
こうしたやり方は家の泥棒対策と同じで、アカウントの持ち主にとっては不便でありますが、情報を安全に管理する必要性からは、やむを得ないことだとは思っています。結局、どんなシステムにも穴があり、ズルい連中はその穴を通ろうとするので、その都度、そうした穴に対処していく間に、手続きが煩雑化していくのでしょう。
抜け穴はどんなシステムにもあり、それを修繕せざる得ない場合は、できるだけその部分だけの改善で済むように、システムをモデュール化して、各々を独立管理していくのが、安全管理の上で賢いやり方だと思われます。異なる情報は独立したモデュール内で管理することで、不都合が起きた場合は、最悪、そのモデュールを切り離すだけでダメージを最小化できます。というわけで、同一人物であっても目的が異なるサイトであれば、異なる認証法を設けているのが普通です。それを統一しようとはしません。違うカードには異なる暗証番号が推奨されます。それと同じで、さまざまな個人情報を含む情報は用途別に独立させて管理しないとリスクが高く、システムに不都合が生じた時のダメージが大きすぎるのでしょう。
然るに、世界のこの情報管理の趨勢に逆らって、「便利だから」とか「ポイントが貰えるから」と言って、個人情報を一つのマイナンバー カードに紐づけさせようとするのは、もはや詐欺師の手口です。個人情報には価値があり、その情報を資産状況まで含めて政府が一括管理しようとするのには不純な動機しか思い浮かびません。
加えて、このカードの規定を見てみれば、このカードによっていくら不都合が起きても政府は責任を一切取らないことが明言されています。すでに少なからぬ人々の個人情報が危険に晒され、不利益を被ってきており、その担当大臣はいつもの傲慢、無責任ぶり全開。
私の場合、カードを作らないのは危険さもさることながら、何より、この担当大臣と自民党政権が信用できないからです。外見や人種をもとに人を嫌い差別してはならないと私は思います。そうした属性はその本人が如何ともし難い部分があるからですが、言動や行動に基づいて他人を評価し、その上で「生理的に受け付けないほどに、人間性に問題がある」と判断するのは正当な権利であります。その上で、公人であれば批判を謙虚に聞くのは当然の職務です。
この「生理的にムリ」な担当大臣の悪口を言うのは自分の人生の時間の無駄遣いではありますが、その地位に相応しくない人間を批判するのは民主主義国家の国民の義務だと思うので、言うだけ言って終わりにします。この担当大臣は自分に都合の悪いツイートされるのが嫌で片っ端から批判的ツイートをするアカウントをブロックするので有名です。公人でありながら、国民からの批判を恐れその声に耳を塞ぎ都合の悪い質問は無視すると言う、重症の心臓縮小症と肛門狭窄症の持ち主です。ま、聞きたくない国民の声をブロックし、批判する相手をバカにするという点では、立民の「左様ならおじさん」も同じですが。批判的な意見を聞きたくないと言うのは誰でもそうですし、批判はそれがどんなに的外れなものであっても、地味にダメージ受けます。しかし、公人である以上は批判を受けても平静を装えるぐらいの余裕と打たれ強さが必要でしょう。彼らは結局、山本太郎が言うところの「貴族」であって、国民のことよりも自分のバッジや立場が第一で、単に死ぬまでの間「先生」と呼ばれて、チヤホヤされたいだけなのでしょう。そうでなければ援交がバレたぐらいで公職を辞任しないでしょう。
さて、この担当大臣は、「生理的にムリ」なのが多い歴代の自民党の大臣の中で最高に「ムリ」な部類です。大臣の椅子のために、それまで大掛かりに展開してきた「脱原発」の主張を一切、ウェッブサイトから消し去って無かったことにするような人間を誰が信用できるでしょう?自分に不都合なツイートをする国民を片っ端からブロックし、人の意見を聞くということができないナルシシストを誰が信用するでしょう?親の七光の世襲で議員になれただけなのに、国会や記者会見では都合の悪い質問は無視し、誰も聞いていない自説を喚き立てるような傲慢で鼻持ちならない人間を誰が尊敬するでしょう?「ムリ」です。以上。
と言うわけで、このように国民にとって何一つメリットがない上にvulnerableなマイナンバー カード。政府がゴリ押しする理由は三つはあると思われます。一つに、利権でしか動かない自民党、票の見返りに事業業者に税金を流し中抜きさせること、第二に年貢の取りたてを効率化すること、そしてこれが最大の目的と思いますけど、国民の資産を含めた個人情報を政府が一括で管理し「国民管理」に使うこと、です。独裁政権にとって潰すべきは国民の自由と団結であり、国民の個人情報を一括で手にいれることは、反政府分子を潰していく強力な武器となります。不景気に増税を繰り返し、インボイスによって小規模事業を根絶やしにしようとする国民貧乏化政策も、国民管理の一環と考えられます。国の農業を潰し、田舎の公共サービスを削り、都会に持たざる人間を集め、個人事業主を廃業させて「囲い込む」、その目的は都会で企業に雇用されることでしか生きられなくなった人々を安い労働力として組織票のもとになっている経団連企業に供給するためでしょう。追い詰められた国民は、目の前にちょいと飴を置いてやれば、何でもするようになります。会社に言われて自分の意思も権利も売り渡し、自民党に投票するようになる、そんな組織票が自民党を支えています。そして、政府の権限をますます高める一方で国民の権利をどんどん削り、生活が苦しいのを中国のせいにして、軍事費を増大し全体主義を煽り、国民生活を圧迫することで戦前の政治に戻す、それが与党と維新、国民の自民補完勢力の目指すところでしょう。彼らが目指す理想の国はすなわち「北朝鮮」でしょう。