百醜千拙草

何とかやっています

BioRxiv

2019-03-12 | Weblog
BioRxivの新作チェックしていたら、やろうとしていることに深く関係する論文が出ていてました。ありゃーと思っていたら、隣のビルにいる知り合いの研究室でした。この研究室は有名研究室。過去に二本の論文で私も絡ませてもらった関係でゆるい繋がりがあります。基本的に分野も興味は違うのですけど、向こうもこちらの分野にちょっと近いことをやってきていて、私も向こうの分野に関連するプロジェクトをやり始めていたためにオーバーラップしたようです。もっとも研究ゴールは別なのでスクープでも何でもないのですが。

早速、メールしてみると、今日、明日にもリバイスをC紙に投稿するという話。ファーストの人はすでに研究室を離れて自分の研究室を構えており、数日後、そちらにメールしたところ、リバイス投稿後で一息ついているのか、二週間のバケーション中なので帰ってきてからデータを送るとの話。そういえば、彼と同じ研究所の旧知の友人が先週、N紙に論文を発表したので、おめでとうメールを送ったら、やはり二週間のバケーション中でした。研究を楽しみ、有名雑誌に論文が出ては、バケーションを楽しむ、私もそんな施設で働きたいものです。

BioRxivに関しては賛否両論あるとは思いますけど、私にとっては興味深い情報が早く得られるので大変いいです。
思うに一般雑誌へ投稿する前にBioRxivに公開するということは、内容に自信があるということでしょう。そう思うとBioRxivに出ている論文は、目立たない雑誌の論文よりはむしろ信頼性は高いのではないかと想像します。過去にBioRxivで目についた論文は一流誌に出ているようですし。

ちなみに、今ちょうど細胞工学系のグラントを書いていますが、その一部の理論的根拠となった論文は、台北大学のグループがScientific Reportsに出したものでした。それなりにインパクトのある内容なのにどうしてこのレベルの雑誌なのだろう、と不思議に思いつつ、ちょっと細かいことを質問するために二人の責任著者に別々に連絡しましました。が、ナシのつぶて。仕方がないのでファーストの人の連絡先をなんとか探してメールしましたが、これにもレスポンスなし。偶然、近所にいたその分野で一流の研究室から来た人にこの論文を見せて意見を聞いたところ、同じ分野だがこのグループは知らない、それからちょっとデータの解析が雑なので結論が信用できるかどうかわからない、とのこと。メールでしかコンタクトの方法がないのでなんとも言えませんけど、発表された論文への質問に3人の主要著者の誰一人もレスポンスを返してくれず、インパクトのある内容なのに二流紙に発表されており、フォローアップの研究も出ていない、ということを総合的に考えると、それなりの事情があるのだろうと、この論文のことは忘れることにしました。
一方、BioRxivに出た論文に関して過去に問い合わせのメールをした時は返事は100%もらえました。
コメント
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