(三日月夜と菜の花と@信濃平駅)
136Dで長野に戻った飯山色が、夕方になって143D→144Dのスジで出て来ました。かなり日も暮れて来ましたので、バルブっぽくやれる駅を上今井あたりまで見に行ったのですが、やっぱりここかなと言う事で信濃平へ。暗がりの菜の花畑にバルブ装備をセットして列車を待ちます。飯山線は戸狩から先のロケーションが良いのですが列車の本数が少なく、さりとて長野~戸狩の間は本数はあれど街の中なのでゴチャゴチャしているかな。そんな中で広々とした平野の広がる信濃平周辺は障害物も少なく、アングルの組みやすさもあって撮りやすいですね。
菜の花畠に 入り日薄れ
見渡す山の端 霞深し
春風そよ吹く 空を見れば
夕月掛かりて 匂い淡し
唱歌「朧月夜」
作詞高野辰之・作曲岡野貞一
見渡す山の端 霞深し
春風そよ吹く 空を見れば
夕月掛かりて 匂い淡し
唱歌「朧月夜」
作詞高野辰之・作曲岡野貞一
辺りはカエルの鳴き声が響くだけの静けさで、通り抜ける風が少し冷たい信濃平。盆地を囲む山に音が反響しているのか、線路を叩く車輪のジョイント音がかなり遠くからでも聞こえて来て列車の接近が分かります。やがて駅横の踏切が鳴動して、飯山色を先頭にした144Dが時間通りにホームに滑り込んで来ました。
菜の花畑の中から春風そよ吹く空を見れば、夕の三日月。
ファインダーの中に広がる夕暮れの信濃平は、まさに「朧月夜」の世界でした。