青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

茜空の下を

2017年05月22日 22時42分34秒 | 飯山線

(ファンタジック信濃平@信濃平駅)

長きに亘ってお送りして参りました飯山線紀行。キハ110系の飯山色を追い掛けて沿線を撮り歩いたGWでしたが、そんな私の飯山色への熱意が通じたのか、この日の142Dは戸狩で同じ飯山色を増結して2連で長野へ向かう運用となりました。最後のカットはGWのオープニングを飾った信濃平の駅。まだまだ明るい4月終わりの夕暮れ時、菜の花畑の向こうからやって来る飯山色2連。1両でも目立つけど、2連になるとより存在感とレア度が増しますね。菜の花畑の向こうからやって来るカラフルな列車は物語の中の列車のように見えたので、ちょっとソフトフィルター加工をしてファンタジックに仕上げてみました。


街へ出る若い親子連れの待つホーム。無人駅とは言え、周辺には民家も目立つ信濃平の駅。おそらく車社会なんだろうけど、ちゃんと利用者がいる事にやっぱりホッとする。GWだし、これから飯山の街に出て食事でもするのだろうか。それとも、長野から飯山のおばあちゃんの家へ来た帰り道だろうか。そんないつもと違うよそ行きの雰囲気に、いつもと違うカラーの列車が彩りを添えます。


信濃平の菜の花畑の片隅で、子供と私と三脚据えて二台体制のガチ撮り(笑)。事前に固めてあげたアングルで、夢中になってシャッターを切る子供。子供もこのカラーリングがすっかり気に入ったようだ。何でそんなに一生懸命かは今さら野暮でしょう。惚れた弱みと言うヤツに理由なんかないのですよ。


ヨメさんと下の子供が参戦し、時ならぬギャラリーの多さに挨拶代わりのタイフォン一発。暮れていく春の蒼い茜空の下、信濃平を発車する142D。三日前にはまだ咲いていなかった八重桜も、いつの間にやら満開に近くほころんでいる。水と空気と、川と山と、花と若葉と、北信の風土を縫い取るように走る飯山線のロケーションの良さ。そしてそれに花を添えるが如くのビビッドな飯山色…季節を変えてまた撮ってみたいですね。

北信の 豊かな景色 縫うように 走る線路と 友情列車。
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どこにあるのかコンニャク屋

2017年05月22日 00時00分00秒 | 飯山線

(水仙咲き乱れる@西大滝~桑名川間)

菜の花祭りを鑑賞した後は、142Dを撮るために十日町方面へ。それこそ津南の先辺りまで行ってから急に方向を変えたので、ヨメさんが「関越(湯沢方面)から帰るんじゃないの??」と驚く。申し訳ありません、追わせていただきます(笑)。ノリノリの子供と私をよそに昼寝を決め込む女性陣。そらそうよ。適当に線路際をロケハンしながら西大滝先の藤沢の集落へ。水仙咲き乱れる集落の土手っぷちを、幌側先頭の飯山キハが行く。


惜しむらくは142Dの時間帯は曇ってしまって大した露出はなく…三日前に来た時もこの辺り曇ってたような気がするんだが、撮影地としての相性があまり良くないのだろうか(笑)。集落を走り去るキハを後追いで撮ったら、変わった名前の踏切名が飛び込んで来た。コ、コンニャク屋??うーん、今は影も形もないけれども、いつしかこの集落を鉄道が通る時に、ここにコンニャク屋があったんだろうね。そう言えば箱根登山の彫刻の森手前に「牛乳屋踏切」ってのがあるね。長電の信濃吉田の辺りに「酒屋前踏切」と言うのがあったのも記憶しているが、それ系(どれ系?)のコレクターの方の情報をお待ちしています(笑)。


雄大に流れる千曲川に沿って、コントラストがない分ぼんやりと柔らかい新緑の森の縁をなぞるように飯山色が行く。川に架かる橋は上境の先の湯滝橋。渡ったところに「いいやま湯滝温泉」というのがあって、上境駅から歩いてすぐの駅前温泉系。戸狩からこの辺りにかけてもぽつぽつと温泉場がありますが、惜しむらくは観光のために開発された新興の温泉地だけに、歴史と湯量を誇る野沢の足元にも及ばない感じはしますがね。
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